Fiction

Scenes(Sketch drawn by words) / 短い、お話

Pickpocket / スリ

これは、奇跡だろうか? ぼくは、そうは思わない。
翼の行方
たぶん、風が教えてくれたんだと思う。
風の日
言ってから、ぼくはそれが自分にないものだと気づいた。
影絵の調べ
なにかを残すことがあるなんて、思ってもいなかった。
想いのかたち
あのおばさんはぼくのことがわかっていたんじゃないか、そんな気がした。
落葉の記憶
――はたしてぼくの姿は映っただろうか?
月の影
と、ポケットにつっこんだままの手がかさついたなにかを感じとった。
泡の声
ぼくは素直に手を差しだすことができなかった。
希望の路
笛の音はいつまでも長く続いていた。
ぬけがらの影法師

George, the detective.

おとこはとつぜんやってきた。
昼下がりのジョージ
(教訓・知らぬは本人ばかりなり)
危険なジョージ

Days never come

束の間、夢に酔った。
瓦礫の記憶
「……なぜ?」
言ってようやく気づいた。
この問いのために、ここまで来たのだと。

こぼれた雫
その予感にはタビビトの笑顔と手の温もりがくっついていた。
しるべ。
喜びを顔いっぱいにあらわして。
満月に臨む夜
すべてを知ることはできない。
わたしたちは夜の底で

Other side of everyday life

知る術は、もう、ない。
刹那
答はなかった。答える場所に、もういなかった。
殺意が導く夜
ギャラリーの奥から、一対の眼が私を見すえていた。
夕暮れ、乾いた瞳
「あれが最近街で話題の宇宙人ですよ、お客さん」
ビュットについて知ってる二、三の事柄
そうして見る写真館のショーウィンドウには、いつもかならず決まった一枚の写真が微笑んでいた。
想いはセピアに溶けて
「待ってるんだ」
風花
「すくなくとも、あんたが見ていたのはいまあんたの目の前にいるこの俺じゃない」
残りもの
瞬間、“彼”はたしかに千夏の腕の中にいた。
季節変わるとき
あいつが逝ってしまってから二週間――今日が二度目の、そして本当の、弔問の日だった。
野辺送り
きっとこのときトモはあの思いだせない表情をしていたにちがいない――美穂はそう信じている。
非在
そして空になった袋を両腕で胸に抱きしめ、そのまましばらく呆けた。
遺されるもの
青空はさっきと変わらない鮮やかさで加代の頭上いっぱいに広がっていた。
ばいばい、がーる
「たしかに象徴は力をかたちにするためには有効です。でもそれがなければならないというわけではありません。
大切なのは意志ですから」

天秤を司る影

Pieces / 破片(かけら)

現身 / Real
交差 / Intersection
代償 / A Price to pay
再醒 / Re-birth
外縁 / At the edge of
化生 / Make oneself up
払暁 / Turning over the night
変貌 / Metamorphosis
背理 / Path, narrow but expected
虚像 / Person in the mirror
再醒 / Re-birth(Reprise)

Silhouette of Shadow

やがて少年は弓をにぎりなおした。
午睡
「君は必要だ。君のような存在は、この世界に」
重力の井戸の底で
そうして最後にはたったひとつのことしか考えられなくなった。
試されているのかもしれない、と。

つながる絆
――それほどまでに、忌まれていたのだろうか?
風の消える丘

Puddle(of life) / 中編

「はじめて、声をかけてくれた」
この声が届くなら
「でもあたしは人間じゃないもの!」
月のサファイア
「あんたはそんな人間じゃなかったはずだ――」
絆を知る季節
どんなに平凡な人生にも一度くらいは想像もつかない意外な事態が生じるもの。
冴島ツトム(十四)の場合、その意外な事態は死角から体あたりしてきた。

インスタント・ヒーロー
インフィニティ・スクエアに行きたければ岬に住む女を訪ねればいい。心配することはない、彼女は行き慣れているから。
インフィニティ・スクエア
「まだ残されている可能性に向かって走れ! そして未来にたどり着くんだ!
俺たちのようにはなるな!」

落日の影を背に

Remake - Remodel

Kanon

"Kanon" One of another - D.B.C. Compact mix
Prelude to "Kanon" One of another


Produced by D.B.C.