ラクダを連れて案内してくれたのは、お子ちゃま2人だった。オトナに案内してもらうといろいろと面倒くさいので(ほら、しゃべるのとかさ)、これは願ったりかなったり。
えび担当のA少年の口癖はアイアム ストロングマン(←いっちょ前に・・・)。好きなものは冷たい水(観光客の持っているボトル入りミネラルウォーターの事)らしい。けっこうおしゃべりで少々ウザいところもあるが、そこは子供。めんどくさくなってきたらヒンディ映画の歌を歌えば、大喜びで一緒に歌いだす。ラクダに乗ってヒンディ映画ソングメドレーを歌いながら、砂漠を行くインド人少年と日本人妻。特殊な絵面だ。
 *歌詞もメロディもかなり適当なA少年の歌だが、 気持ちよさげに堂々と歌ってるので良しとする。
夫担当B少年は、おとなしいかと思ったら、突然のぼせてラクダに立ち乗りしたりする(そしてA少年に怒られてしゅんとなる)突発的性格。
英語はちょこっとだけというA少年(B少年はまったく話せない)、何度年齢を尋ねても「フィフティ ツー」と答える。こんなにフレッシュな52歳が存在するとはさすがインド。というわけはもちろんなくて、ヒンディ語で聞いてみたら17歳らしい。あー、フィフティーン プラス ツー って事か。難しすぎるわい。
インド人の子供はだいたいが実年齢よりはるかに幼く見える。自称17歳の彼は12歳くらいにしか見えないし、15歳だというB少年は10歳くらいにしか見えない。一見頼りなげな彼らだが、 「僕らは小さいころから毎日毎日ラクダに乗ってる」 だけあって、ちゃーんと操ってくれるのだ。
そして幼く見えても彼らもインド人。キャメルサファリ中何度も 「帰ったらボスに グッドデジャートだった、そしてグッドボーイ達だったって言ってね?絶対言ってね?約束だよ?でないとボスは僕達をぶつんだ。ホントだよ、ぶつんだから」 と念を押された。もし本当にぶたれてるのならひどい話だが、オトナの同情をひいてちゃんと根回しするあたり、しかもこういう英語だけはペラペラでてくるあたりは、なかなかシタタカだ。
乗り物となってくれるラクダたちはと言えば。えびのラクダはジョニーという名のアメリカンテイストただようヤツ。でもジョニー、凶暴なのよね。近寄ると威嚇するし「咬むから気をつけて!!」と脅される。乗る時も「早く早く!!」とせかされて、ラクダが座るなり瞬時にまたがらなければいけない。ジョニーに半目でじーっと見つめられると、ビクビクしてしまう始末だ。
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ラジャスタンのラクダは特有の模様刈り込みがなされている。しかしインドのラクダって、以前パミール高原で乗ったフタコブラクダ(下の写真)に比べたらなんか貧相だ。

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