そうこうしているうちに黒いお医者さんカバンをひとつ持ったドクターがやってきた。まだ動揺が残ってるえびは英語とヒンディ語のチャンネルがうまく切り替わらず、そりゃめちゃくちゃな言語をしゃべっていたと思う。
「えーと、彼は突然・・・・英語で何て言うかわかりません・・・・えーとえーと彼は感じるって、イスタラー(このように)」←ここで吐くジェスチャー
「えっ、注射するんですか?それ、ナヤーワーラー(新しいやつ)?マットラブ(つまり)・・・・使い捨て?彼はティケ(大丈夫)ですか?」
吐き気、うつろな目、気を失う、どれも英語がでてこない。帰ったら病気関係の英語勉強しよう。緊急事態ながら激しくそう思った・・・。
注射を打たれ、小瓶に入ったピンクの液体薬を飲まされた夫はだいぶん気分も回復してきたらしいのだが、一難去ってまた一難。今度はお腹がエマージェンシーに。そしてウェイターの一人に支えてもらってトイレに行こうと立ち上がった、その時。第二の事件発生。公衆の面前で、夫のズボンがするっと脱げて、足元に落ちた。落ちたったら落ちた。

クルタを着ていたのでかろうじてパンツはさらさず。
・・・・そういえばさっき、ズボンのヒモ緩めてたじゃん。
「ピー 恥ずかしいッピー」
あまりの事態に*キスケしゃべりになりながら、ズボンを引きずりトイレへと消えて行った我が夫。ああ脱力。何もこんな時にそんな面白いことやらかす必要はなかろうに。周りに日本人がいなくて良かった・・・。
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