この旅の写真はココ(03/2月〜3月)

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ハヌマン・ジー


シャダプディエクスプレス

ハリドワール行きのバスにはとことん懲りて、帰りは列車を選択した。チケットが取れたのはインドの誇る豪華列車、シャダプディエクスプレス。その豪華っぷりは、主に食事サービスに現れていた。まず、乗ったらすかさず出てくるミネラルウォーター。そして、

 

 


紅茶、スナック菓子、
カチョリ(揚げ物)、ラスグラ(お菓子)
おまけにペプシ
これからが本番。

パン、トマトスープ、カレー2種類、
ごはん、ヨーグルト、
チャパティ、野菜スティック
この間、たった4時間。機内食より豪華なこと間違いなし。
しかしたった4時間で快適にデリーに着くなんて、こないだの苦労は何だったんだろう。ハリドワールに行く皆さん、列車ですよ、列車!



オールドデリーをさまよう

さて、今回のインド旅行の最終目的。それは日本にて修行中(あえて修行と書かせていただきます・・・。だってあれ、修行だもん)のインド舞踊・オディッシーのステージ用お飾り達を手に入れる!事であった。なんせ普段からそらもう持てるアクセサリーをフルに活用して着飾っているインド女性のこと、ステージともなればそのゴテゴテ度はちょっとお笑い入ってるかと思うほどだ。オーナメントと呼ばれるこのお飾りは日本では手に入らないので、ちょうど良い機会だし買って帰るつもりであった。

しかし、オディッシーは東インドはオリッサの踊り。日本の先生も、いつもオリッサで衣装やオーナメントを手に入れており、デリーで売っているところは詳しくはわからないらしい。とにかく、むかーし「オールドデリーのねえ・・・・チャンドニーチョウクのどっかにあった」という情報だけはいただいた。上等!チャンドニーチョウクへいざ行かん!

それにしてもオールドデリーって、何てわくわくするようなところなんだろう。こんなに面白い首都って他にあるだろうか。デリーって、インドの上から下までの全ての要素がつまった町なんだなあ。道にごちゃごちゃに入り乱れる牛、馬、ロバ、人、リキシャ。よっ、一国の首都!

そうそう、リキシャといえばインドのオートリキシャの後ろに書かれているメッセージ。だいたいいつも同じ文句を見るように思う。


ホーン・プリーズ、又はブロウ・ホーン・・・これは納得。実際鳴らしまくってるしね。あれだけ混雑して車線も何もない運転だと、鳴らさないと絶対あぶない。笑わせてくれるのは次の文句だ。

キープ・ディスタンス・・・ちょっとこれ、意味わかって書いてる?信号待ちでは後ろにビッタリ付けられ、前にちょこっと衝突するなんざ日常すぎて誰も気にしない、そんなオールドデリーを走りながら、たぶんこれは交通安全のまじないか何かと勘違いして書かれているに違いない、そう思うえびであった。

そしてたどり着いたチャンドニーチョウクで、かたっぱしから訪ね歩き、オーナメントを求めてさまよい歩く。いやあ、チャンドニーチョウクもめちゃめちゃ興味深いところだ。小さなお店がこちゃこちゃと並んだ商店街がどこまでも続き、楽しい発見てんこもり。



◆南インドに比べて北はパンジャビ着用率が高いと思ったけど、ここオールドデリーは特に高い。イスラム教徒の町なんだなあ。

上:手芸用のパーツ屋さん。いろんな形のボタンや小さな花飾り、スパンコールがいっぱい。インド、手芸用パーツの穴場と見た。
右上:紙製品通りにあった結婚おめでとうカード専門店。
右下:オーナメントを買った店。カランバザールというお寺関係用品を取り揃えた通りにあった。


ようやくたどり着いた寺関係用品店通りのとある店でオーナメントセット発見。よほど需要がないのか、店員が奥の部屋から探し出してきたそれはホコリにまみれていた。でもま、とにかく見つかった見つかった。(しかし後にニューデリーのオリッサ州エンポリウムに山のように積んであるオーナメント発見。しかも定価で値切ったのよりも安く・・・とほほほ)

 

 

◆オディッシーのオーナメント(左)と頭飾り(右)。
オーナメントは額につけるティカ、ピアス、チョーカー、ネックレス、腕の上部に巻く腕輪、普通の腕輪、ベルトのセット。頭には寺院の塔を表す飾りをぶち刺します。これがちょっと間抜け・・・。あと、足にグングルと呼ばれる鈴を50個ずつつけます。

目的も果たし、さあ宿に帰ろうとリキシャを探すのだが。いつもはいやというほど寄ってくるリキシャが何故かさっぱり見当たらない。それに何だか町の様子がちょっと変。あちこちに警官が立ってるし。やたらムスリム服の集団が多いし。・・・と思っていたら、ちょうど巨大モスク・ジャマー・マスジットに出た。うへっ、思いっきりデモやってるじゃん!なにやら声高に拡声器で叫んでいる偉そうな人。通りにはプラカードを掲げたムスリムがスローガンを叫びながらずらずらと。思わず頭に浮かんだのはアヨディヤのヒンドゥ教徒とイスラム教徒の宗教対立。こ、こわいよ〜。早くここから抜けしたい〜。

しかしデモのせいで大々的な交通規制が敷かれているようで、やっと見つけたリキシャもあっちに行っては警官に止められ、こっちに行ってはまた止められで結局どこにもいけず、下りてくれと言われてしまった。しょうがないので、デモの人々の流れを逆流しながら、リキシャが拾える場所目指して歩き出す。

最後の最後になっても、インドはやっぱりインドだ。予想外のところでつまづくし、異邦人の私が見ても一筋縄ではいかなそうな問題がたくさんあって、もしも私がインドの政治家なら途方にくれてしまう事だろう。

でも、前回ほのかに感じたインドにつかまっちゃった感じ、どうも本格的になってしまった予感。旅とインドなんて当たり前すぎて自分ながらビックリだけど、やっぱり面白いよう、インド。きっと、また来るんだろう。夫はその時一緒に来てくれるかな。夫の目にはインドはどう映ったのかな。明日はもう日本。最初に何を食べようかな。あ、食べ物の事考えたら早く帰りたくなってきた。うーん、でも日本に帰ると食べられないから今日はバルフィの食べおさめだ。

などとツラツラと考えながら、混沌のオールドデリーをさまよい歩くえび夫妻。インド旅はこんな感じで終わろうとしておりました。

最後にここだけにこっそり書きます。ええ、こっそりと。 インド、大好きみたいです・・・。

北インド編・終わり


◆モスク前の集会の様子。遠くから撮ったのでわかりにくいけど。

◆夫、旅の間の口癖。ラジオ体操のハンコを毎日押してるような気分だったらしい。会社がないとヒゲをそらないので、旅の終わりにはいつも泥棒。

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