この旅の写真はココ(03/2月〜3月)

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ハヌマン・ジー


プシュカルへ

次の目的地プシュカルへはダンナの体調を考えて、車をチャーターして向かうことにした。やー、こういうの全然慣れてないんで、バスの方が気分的に楽なんだけど。でも運転手がヒンディ語しかしゃべれなかったので会話が続かず、気を遣わずに良かった感じ。しかもさすがに早いし快適だし。ダンナ体調不良による(まあこの時はすでに回復してたんだけど、無理させるのが怖かったので)この旅の贅沢度はこの辺から加速していく。

ジョードプル〜プシュカル間はひたすらに礫砂漠。まっすぐな道で時々すれ違うのは、お守りをつけたトラックだったりゆったりと進むラクダ車だったり。そしてその中をどこから湧いてきてどこへ向かうのか、砂漠に住む人々が点々と歩いている。

オヤジの頭には様々な色のターバン。しわくちゃのじいちゃんの頭に、レモンイエローのターバンがのっかってたりするのが何ともカワイイ。女性は例のカラフルベールとスカート。井戸の周りでは夕方の水汲みに来た女達が、水瓶を頭に載せてヒラヒラと歩く。夕日の差しかかった砂色の大地に、お弁当箱を持って家路につく人々が、贅沢に色をそえている。

うわあ。これぞ思い描くラジャスタンの風景。正しくわかりやすい異国情緒。思わず車を停めてお話しに行っちゃったよ。こういう事ができるのってチャーターならではだなあ。たまにはこんなのも良いかも。たまにはね。

ターバンオヤジ
◆オヤジたち、いかすぜ。

ラクダ
◆ラクダともすれ違う。


砂漠を帰る女性たち
◆お弁当箱持って、お家に帰ります。

プシュカルに着いたのは夕暮れの頃。砂漠の中にちょこんと落ちてる町、って感じだ。

ここはインドにいくつかあるヒンドゥー教の聖地のひとつで、湖の周りを白い建物が取り囲む、小さくてかわいらしい町だ。いや大きさ的には村に近いかもしれない。そしてここは、旅人に好かれる沈没地らしい。「北インドではもっとも良かった町」という意見も多い。

実際、町の中のツーリスト密度はすごい。小さな町だけにぎゅぎゅっと濃縮されちゃってる。湖周りの中心部はツーリストとお土産屋が列をなし、まるでデリーの有名バックパッカー通り・パハルガンジのよう。そしてそのツーリストの服装は、ちょこっといかれポンチ風味。いわゆる「インド雑貨屋に置いてあるような、しかし普通のインド人が絶対着てないような服」で全身コーディネイトされちゃっているのだ。なんでここの観光客だけ突如として皆こんな服なんだ・・・?と思ったら、実はこの町、そこらじゅう仕立て屋だらけ。旅行者がいかにも好みそうな服を、安く早く作ってくれるもんだから、後々気がつけば自分も思いっきりいかれポンチ風味の服で全身を包まれていた・・・。だって気持ちいい服が多いんだもん。

この町がツーリストに好かれるわけはよくわかる。まず、町中を車が走っていない。これはインドの町では大きいと思う。静かな通りをゆったりと歩けるし。ちょうどいい規模の町に必要なものはなんでも揃っていて、安く西洋料理は食べられるし、買い物も楽しい。町の人は観光客に慣れていて、かつそこまでガツガツしていない。湖のまわりに白い建物が並ぶ風景は、本当にきれい。ちょっと中心を離れるとたちまち砂漠になって、田舎道をのんびりと人が行き交う。

しかし、絶対にいい所なのに、器は最高にいいのに、どうしてもえびの性に合わない場所ってのがあるようだ。去年行った南インドのマハバリプラムもそうだったし、どうやらこのプシュカルもそうらしい。いいところなんだけどなあ。ツーリスト向けレストランはすっごく便利だけど、レゲエなんかかかってるとどーもダメだ。なんでかなあ。もし長期旅行の途中でこの町に寄ったなら、泣いて喜ぶかもしれないけど、たった半月やそこらの旅ではこの便利さはかえって「旅」の雰囲気が半減しちゃうのかなあ。なんでも用意されてる、ってのがダメなのかもしれない。なんとも贅沢なハナシではあるが。それとも、西洋人が自分たちの文化を持ち込んじゃった感じがイヤなのかな。この分だとゴアとかも苦手なんだろうな、えび的には。

とはいえ、今の夫のためには、この町で安く食べられるスパイスの効いていない料理はとっても貴重だ。何とベーカリーなんてものまであったりするのだ。シナモンロールやらアップルパイやらのこじゃれたパンが(多少変化を遂げているにしても)食べられるのだ。宿だって大奮発。その名もプシュカル・パレスという湖のほとりのヘリテージ・ホテルで眺めの良い部屋をとり、ベランダからぼーっと湖を見て過ごすのだ。ああ、カード持ってきてて良かった・・・(恥ずかしながら10年以上旅行しながら、海外でカードを使ったのはこれが初めてだったりするえびだった)。しばらくここでゆっくり休もう。楽して休養をとるにはうってつけの町かもしれない。

レストランの壁
◆ツーリスト向けレストランのメニュー。ピザげなあるばい。

楽チンフィッシャーマンパンツ
◆プシュカルで購入、フィッシャーマンパンツと呼ばれるシロモノ。めちゃめちゃ楽チンでたちまちお気に入りに。でもこれってどこのデザインなんだろ?
フィッシャーマンパンツ着用法

昼の眺め 夜の眺め
たばこでくつろぐ夫

ホテルプシュカルパレスのベランダからの眺めは、一面の湖。
朝も昼も夕も、そして夜も美しくかつピースフル。
夫の格好のたばこ休憩の場となっておりました。

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