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Tomisawa Dental Clinic in Chofu -shi Tokyo

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不正咬合の分類

不正咬合というからには、正常咬合というものがあるはずです。正常から外れたものを不正あるいは異常といいますが、「かみ合わせ」あるいは「歯並び」については何がどのくらいはずれたら不正と定義するのでしょうか。その答えは定かではありません。

当然、正常咬合にはある程度の幅があります。また「歯並び」などという形態的特徴を数値化するのはパラメーターが多すぎるので困難を伴います。こうした理由から不正咬合の分類においては、ある特徴を持ったグループを境界線をきちんと引いて区別することは難しいことです。

現在、矯正学の教科書では次の点に着目して分類が行われています。

この項においては、こうした観点から不正咬合の分類方法を幾つか示します。

Angleの不正咬合の分類
Angle咬合の分類

上下の歯列弓の前後的位置関係から噛み合わせを分類する方法です。

この分類方法は、アメリカ矯正学の祖ともいえるAngle,E.H.により1899年に発表されたもので、現代において大まかな分類方法として用いられています。

上顎の第一大臼歯の位置を不変として、それに対する下顎の第一大臼歯の位置関係で分類されていいます。したがって上顎の第一大臼歯自体に位置の不正があると正確に分類することができません。またこの分類は前後的位置関のみの分類で垂直的異常や水平的異常は表現できません。

AngleT級

上下顎歯列弓が正常な前後的(近遠心的)関係にあるもの

正常とは、第一大臼歯の噛みあわせ具合で定義されています。第一大臼歯には前後に二つの山(咬頭)が内側と外側にあります。上の外の前の山が下の前後の山の間の谷に向かい合った状態を正常と定義しています。これは右の写真の様に下の奥歯が上より半本分前にきて噛んでいるかの様に見えます。

AngleU級

いわゆる出っ歯のことです。上顎前突ともいいます。もう少し難しい言葉でいえば下顎遠心咬合

出っ歯は差別用語なので使用を差し控えましょう

AngleU級1類は上顎前歯の前突を伴うもの、2類は上顎前歯が後退しているものを言います。

AngleV級

いわゆる受け口のことです。下顎前突とも言います。下顎歯列弓が上顎歯列弓に対して正常よりも前方で咬合するもののことです。

上下の垂直的位置関係による分類
開咬・過蓋咬合
開咬

数歯にわたって上下の歯が接触していない状態をいいます。おもに前歯部にみられますが、臼歯部にあらわれる場合もあります。

開咬には骨格性のものと、歯列性のものがあります。どちらであるかを正確に知るためには横顔のレントゲン写真(セファログラム)による診断が必要です。

大まかに言って、右の写真にのように犬歯あたりま噛み合わさっていて前歯だけがせり上がっているものは歯列性のものが多いようです。一方大臼歯のみが当っていて前歯に楔を打ち込んだかのように前方にV字型に開いた噛み合わせの開咬は骨格性ものが多いと思われます。

一般的に言って、歯列性のものは指しゃぶりや弄舌癖など口腔悪習癖に起因するものが多く、習癖を除去できれば矯正治療の結果は比較的良好といえます。一方で骨格性のものは先天的に骨格系が開咬傾向にあり、歯列のみの治療により治せない場合があり、こうした場合は外科的な治療方法が必要になるケースもあります。

過蓋咬合

前歯部が正常被蓋より深く交合している状態を言います。強度のものでは、下顎の切歯が上顎の前歯の付け根の歯肉に当り傷をつくる場合もあります。

個々の歯の位置異常
叢生・八重歯・捻転
叢生

数歯に渡って歯が傾斜あるいは、転位して重なりあっている状態をいいます。

俗にいう「歯並びが悪い」とか「乱杭歯」とは叢生を指す場合が多いようです。

右の写真は犬歯の位置が高いところにありいわゆる「八重歯」の状態になっていますが、これも叢生の一種といえます。

原因は歯槽骨のサイズが歯の大きさに対して相対的に小さいか、歯槽骨に対し歯が大きい場合にこうした現象が起こります。

捻転

歯がねじれている状態を言います。叢生の一つの形として捻転が起こる場合があります。