2020年2月7日に開催した第9回卸売市場研究会は、150名のご参加を得て、無事終了しました。改正卸売市場法の施行を控えての課題(特に認定申請に伴う卸売業者の名簿登載にまつわる課題)は、大変大きな問題として訴えました。また、取扱い減少傾向が続く水産卸売市場の分析は、このために収集した多くのデータを元にした分析ができて、水産市場の問題にひとつのページを開けたのではないか、と思います。
 次回は2021年2月5日(金)に第10回卸売市場研究会を予定しているとアナウンスしておりましたが、新型コロナウイルス流行状況の長期化が予想されることから、一堂に会する催しは危険と判断し、中止いたしました。
 さらに、2021年度(2022年3月まで)も、新形コロナの流行収束の見通しが立たないので、行いません。
 すでに改正卸売市場法下での新しい卸売市場体制となっております。研究所は、会員向けの会報(卸売市場政策研究所報)の発行は継続しており、農林リサーチ、全水卸協会会報『全水卸』、農業共済新聞などへの連載や単発の原稿執筆なども継続していて、新制度下での卸売市場の変化についてしっかりレポートしております。
 新制度になる前から、卸売市場の大きな地下での変動(これを研究所代表・細川は「地殻変動」と表現)して、論陣を張っているところです。これからも、この視点を深めて行って、これからの卸売市場の行方を見通すとともに、我が国において卸売市場をできるだけ存続させ、さらに機能強化する立場からの分析とあり方提案を続けていくつもりです。         新制度になって多くの規制がなくなり、政策提言を目指している卸売市場政策研究所の役割は終わったのではないかという声もあるかもしれませんが、法の衝立がなくなって風当たりが強くなった今日こそ、真の意味での卸売市場のあり方追求が必要なのだ、と実感しているところです。そこで卸売市場の存続・強化を目標とした「新制度下の卸売市場の進むべき方向」という内容の本を書くことといたしました。これからも、研究所へのご支援・ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします



卸売市場政策研究所会員・ご入会の案内             

*入会資格
広い意味での卸売市場関係者(卸売市場業界の企業、開設者、取引参加者、食品・花き関連企業、研究者など)は、原則として会員として受け入れます。ただし、組織単位としており、個人の方は

原則として対象としておりません。


*会員向けの事業                       
➀随時(不定期)ですが、およそ年数回程度、『卸売市場政策研究所報』を配信。卸売市場の情報や代表・細川の論説などを掲載                              ②卸売市場新制度研究会の開催ー原則として東京で開催し、会員には参加資格があります(参加費は無料)。ただし、コロナ禍が収まらない間は休止しております。
②電話、メールによるご相談、お問い合わせは無料(会費に含まれる)などです。なお、出張しての講演、コンサル事業については、有料となります。                       

*年会費                            
 年度単位で1年間分で10,000円です。5月ごろにご請求いたします(郵便振替と銀行振り込み)。
年度途中からのご入会でも年会費として同額をお願いいたします。

*現在会員数                          
卸売会社(青果、水産、花き、食肉と全分野)、仲卸業者、卸売市場開設者(公設、第三セクター、民設)、監査法人などで約150社・団体です。

  
【卸売市場政策研究所への連絡方法】 

 ご注意:電子メールアドレスを2020年7月8日に下記に変更いたしました。名刺をお持ちの方などはご注意ください。           

電子メール m-hosokawa458321*pluto.dti.ne.jp ⇒*を @に替えてください   携帯電話 080-3262-1024 細川

ホームページURL  http://www.pluto.dti.ne.jp/shijouseisakuken/        

「卸売市場政策研究所」でも出てきます。


近年の細川著作紹介(新制度3部作)

最近著・『改正卸売市場法の解析と展開方向』         

細川允史(まさし)著・筑波書房刊・定価1500円+税  平成31年4月上旬発刊

 平成31年2月15日に、第8回卸売市場研究会を開催し、改正卸売市場法が成立・施行され、卸売市場や農水産物流通をめぐる環境が大きく変わろうとしている今日、いま焦点となっているその他取引ルールの各市場設定について、卸売市場政策研究所としての基本的考え方を提示し、各卸売市場での各卸売市場設定の参考にしていただきたいというテーマで、第1報告『その他取引ルールの各市場設定の基本的考え方の提示とそこから見える卸売市場の変貌について』(細川代表)、第2報告『全国最大シェアの食肉卸売会社の現状と今後の展望』(東京食肉市場(株)白田総務部長)を実施しました。会場の東京都中央卸売市場豊洲市場講堂には、150名の参加がありました。

  卸売市場政策研究所では、この報告の準備の過程で、第1報告の内容を活字にする必要性を感じ、平行して準備を進めて来ましたが、このほど原稿が完成し、4月上旬には書店でご購入できることになりました。書店または筑波書房(電話03-3267-8599)への直接申し込みでご入手ください。         

【構成】                                 

はじめに                                 

第1章  改正卸売市場法の本質解析と各市場設定への提言(要約)       

第2章  改正卸売市場法の内容と認定制としたことについて          

第3章  改正卸売市場法による卸売市場制度の重要な事項           

第4章  認定制卸売市場となって変わったこと                

第5章  その他取引ルール各市場設定の参考的考察              

おわりはつぎのはじまり                          

付  録                                   

基本方針(全文)                             

改正卸売市場法、政令、省令の三段表

【本書の特徴】                              

*新法の条文解釈をつけたこと   

〇新制度の特徴となっている、部類制の廃止、取扱品目の「自由化」、施設の「自由化」-つまり法的には触れられなくなったことについて、改正卸売市場法の 条文からどうしてそう読めるのか、について理解していない方が多いという現状を踏まえて、条文解釈を加えた。前法(2020ー平成32年6月20日まで有効の卸売市場法)の条文数83条が、19条と大幅に条文数が少なくなった。前法で法的に規制されていた、主として取引関係の条項が、取引方法等の多様化を踏まえて各市場設定とされたことが大きな背景である。               

*第1章に、本書内容の要約をつけたこと                 

〇最後まで読み通さないと、本書の全体的内容がわからないということでは、多忙な方々にとって大変で、せっかくの本書が活かせない可能性があると考え、最初に本書の内容の全体の要約をつけた。これにより、短時間に概要の把握ができる。                                  

*重要項目についての考え方の提示                     

〇2019年ー平成31年に重要な作業となる、その他取引ルールの各市場設定について、筆者の考え方をまとめた。                      

*改正卸売市場法の法文、政令、省令の三段表と、基本方針全文を巻末に付録 として添付       

〇本書では、随所に条文解釈や基本方針からの引用を行っているので、関係資料を巻末に添付した。それにより、随時、これらと照合して読むことにより、条文解釈の理解が便利になることを企図した。                 

*新制度になってからも新制度下における卸売市場活動の指針として役に立つ ことを念頭に置いた      

〇その他取引ルールの各市場設定の作業自体は平成31年中には目途がつくが、 新度になってからが本当の正念場になる。この段階になっても、役に立つ内容とすることを念頭に置いた。


発売中の細川著作            

細川允史編『新制度卸売市場のあり方と展望』(平成30年2月筑波書房刊 定価750円+税)

構成                                   

はじめに
第Ⅰ章  新制度卸売市場のあり方と展望 
 第1部 新制度卸売市場の解説編
 第2部 制度としてのあり方編
 第3部 各卸売市場設定としてのあり方編
 第4部 展望編
第Ⅱ章 卸売市場などからの発言
 1 4つの流通で卸売市場流通の革新を
           (株)大田花き・磯村信夫代表取締役社長
 2 横浜丸中グループのしくみと実践
           横浜丸中ホールディングス(株)・原田篤代表取締役社長
 3 徳島県内産水産物の半分を地元集荷している努力
           徳島魚市場(株)・吉本隆一代表取締役社長
 4 被災地の最前線で売り上げ拡大の民設民営卸売市場
           石巻青果(株)・近江恵一代表取締役社長 
 5 市場経由率が少ない中での食肉卸売市場の役割
           東京食肉市場(株)・小川一夫代表取締役社長
 6 認定制で第三セクター化が進む可能性も
           高崎総合卸売市場・米桝秀二事業部長
 7 花きの販売促進活動費用の捻出を
           日本洋蘭生産協会・茂木敏彦会長
 8 産直中心生産者でも卸売市場との連携は大切
         農事組合法人 船橋農産物供給センター・齊藤敏之元専務理事
第Ⅲ章 研究室からの発言
 1 物流機能の一層の活用による、効率的かつ安定的な流通体制の構築
           小林茂典・農林水産省農林水産政策研究所上席主任研究官
 2 卸売市場制度の「周辺的機能」に対する評価
     -卸売市場制度研究において残された論点について-
           杉村泰彦・琉球大学農学部准教授

 平成29年12月8日に政府決定として「農林水産業・地域の活力創造プラン」が発表された。その内容は、現行卸売市場を前提として、卸売市場の認可制を認定制として各卸売市場の自由度を上げるものとなっている。大正12年の中央卸売市場法体制以来、中央卸売市場の国による認可(許可)と強力な指導体制に慣れて来たわが国の卸売市場業界はとまどいを隠せない状態にある。そこで本書を緊急出版することとした。
本書は、細川の論文を第1章「新制度卸売市場のあり方と展望」と題し、新制度である認定制卸売市場について総括的に論じている。さらに第2章では「卸売市場などからの発言」と題し、特筆される特徴をもつ6つの卸売市場(大田花き、横浜丸中ホールディングス、徳島魚市場、石巻青果、東京食肉市場、高崎総合卸売市場)について卸売会社や開設者からの報告を掲載し、さらに2人の生産関係(日本洋蘭生産協会、船橋農産物供給センター)の方々にそれぞれの持論を報告していただいた。第3章では「研究室からの発言」と題し、親しくしている2人の研究者(農林水産政策研究所・小林上席主任研究官、琉球大学・杉村准教授)の論文を掲載した。それぞれ鋭い主張の展開で、卸売市場関係者にもお役に立つと考えている。
次に第1章の細川論文の内容について紹介する。まず第1部「新制度卸売市場の解説編」で、認定制卸売市場とはどういうイメージか、を解説している。認定制とはどういうものか、よく理解できないという卸売市場関係者が多いためである。
 では、認定制卸売市場となったらどのような影響が出るのか。また、詳細の設定はこれから1年をかけて決めていくという国の方針について、これから決めていくのであれば国にこうして欲しい、という意見を早めに表明して、卸売市場関係者にも世に問い、活発な議論をする素材の提供を第2部「制度としてのあり方編」と第3部「各卸売市場設定のあり方編」で論じている。国は、各卸売市場が取引ルールなどを設定するにあたって、現行制度のような準則(標準的な設定ルールのひな形)を示すことはしないと表明している。そのため、各卸売市場において混乱も予想されるので、その際の参考にという目的である。
 第4部「展望編」では、国はいまのところ、そこまでは考えていないと思われる卸売市場の将来像についての提起である。国の新制度「農林水産業・地域の活力創造プラン」では、卸売市場を開設したいものは、中央は国に、地方は都道府県に認定申請しなさい、というだけで、国が積極的に全国的な卸売市場の配置・連合・連携などに乗り出す意志は感じられない。それはまずいのではないかというのが細川の思いで、それに基づく理論展開をしている。国などの行政が乗り出さなくても、市場企業による積極的な取り組み、あるいは公設卸売市場の開設自治体も関与した公民連携・連合、さらには、より範囲を広げた企業による卸売市場を含めた総合的な流通システムの構築の展望、という視野での自主的積極的な取り組みのヒントになれば、との思いもある。
 筑波書房のブックレットという小冊子で、予価750円+税というお求めやすい価格であるので、ぜひご活用いただきたい。書店にない場合は、ご注文いただくか、筑波書房(電話番号03-3267-8599)にご連絡下さい。

細川允史著『激動に直面する卸売市場-農業競争力強化プログラムを受けて-』(平成29年筑波書房刊 2000円+消費税)は、 現在の卸売市場の問題点とこれからの卸売市場のあり方を歴史的体系的に捉えて政策提起したものです。全体についてのご理解を得るためには本書をぜひご一読ください。

細川允史著変貌する青果物卸売市場』(平成5年筑波書房刊 1942円+税) 細川の農学博士取得の博士論文を本にしたもの。青果物卸売市場を題材として、卸売市場体系論に新説を提起した。本書で日本農業市場学会賞を受賞。

ご購入は、書店経由以外では、筑波書房にお問い合わせください。筑波書房電話番号03-3267-8599 

 

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