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'03/12-'04/1の旅

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ヤギ事件

めをとでGO!



ダラットでは最初市場の近くに宿を取った。本当に市場のまん前で、写真を撮りに行くには非常に便利だったのだが、夜中ベトナム人おばちゃんのカラオケ攻撃に合い、あまりのうるささに宿変えをした。林の中に立つ一軒家で、ピンクの概観のかわいいビラ。客はえび達しかおらず静かで、窓からはダラットの周りに広がる田畑が見え、すごく良いところだった。

そして夕方。ここは林の中のビラ、静かなのは良いけれどいかんせん回りになにもない。さて夕食と思ってもバイタクがいるわけでもなく、頼るは自分の足のみ。ジェスチャーゲームで聞き出した所(宿のおねえちゃん、全く英語が通じない)、そう遠くない所に食堂があるらしい。じゃあまあ、歩いて行きますか。
ビラとそこからの眺め

真っ暗な中を2人でテクテクと行く。延々と続く暗がりに、本当に何かあるのか不安になった頃、道沿いに食堂らしきもの発見。やったー。やっとご飯にありつける!

意気揚々と店内に入る。空いている席に座りメニューを見ても、ベトナム語の羅列でわかるわけもなし。しかし、そんなえび夫妻にもはっきりとわかるものがあった。メニューの真ん中にドーンと書かれている絵、それは

これは・・・どう見ても・・ヤギ・・・ですね??
顔を見合わせるえび夫妻。ああっ、壁にも!!

ヤギの顔がゴンゴーンと!!ここって・・・。やってきたお姉ちゃんにメニューを指差し、そしてヤギを指差し、「これは、これ?」と聞いてみると、うんうんうなづく。順次聞いてみれば、どのメニューもオールヤギ。ヤギ専門店ですかい!

メニューに描くんなら、そしてこんな強烈なヤギ首を飾るくらいなら、店の外の看板にもヤギの絵をなぜ描かぬ・・・。連日の暴飲暴食で疲れた胃を抱えていたえび夫妻、お腹に優しいものを食べたいねーと話していたのに、ヤギかい!

ヤギとわかった以上、避けねばならぬメニューがある。ヤギ刺しである。えびは以前まずいヤギ刺しを食べて以来、こやつが食べられないのだ。あの口の中に広がる何とも言えないヤギ臭・・・。しかもベトナムのこんな田舎食堂でヤギ刺しなんぞ、怖くて食べられたもんじゃないって。しかし、メニューを見ても何が何だかわからない。かくなる上は、他の客の料理を参考にすべし。他のテーブルをまわり、それぞれが食べているメニューを指差してもらう。

えび夫妻の他にお客は3組。1組目は酒を飲みながらヤギ刺しのようなものをつまんでいた。こ、これだけは避けねば!2組目はヤギ肉と野菜の炒め物。3組目の親子はヤギ鍋。うん、ヤギ鍋なら美味しそう。きっと胃にも優しかろう。

注文を取りに来たおねえちゃんに教えてもらったメニューのヤギ鍋の部分を指差し、つきだしのヤギジャーキー(←うまい)をかじりながら料理を待つ。ほどなくして注文品登場。果たしてそれは、

・・・どこをどう見てもヤギ鍋ではありませんね・・・。どっちかというと・・・・ ヤギのモツ煮込み しかも大辛って感じですが・・・。でもこれで注文した料理に間違いはないらしい。どこをどう間違ったらこうなってしまったのだろう。しかし出されたからには食べねばならぬ。確かに、味はいけた。美味しかった。しかし、再三言うように胃に優しいものを欲していたのだ。ヤギモツ大辛が食べたかった訳では決してない。

それでも夫婦力をあわせ、何とかがんばって全部たいらげた。ふう。がんばったね。とお互いの健闘をたたえ(?)、さてそろそろ帰ろうとしたその時。店のおねえちゃんがドン!とテーブルの上に置いたものは・・・・

ヤギとジャガイモの煮込み しかも大辛パート2・・・・えび夫妻が頼んだ料理は一品ではなかった。きっと「ヤギモツの大辛セット」みたいなチョイスをやらかしたに違いない。言っておくが、一般のベトナム料理は決して辛くない。ハラの弱い夫のお腹にも優しい、香辛料の効いていない料理なのだ。なぜよりによって、わざわざこんな辛い料理を選りすぐってしまうのだろう。
「俺のハラはもう終わった」
夫はつぶやき、力なくパート2に挑みだした・・・。

この夜の夫のお腹は案の定、直滑降だった。その後のベトナム旅行中もずっとこの時の腹下しをひきずり、合言葉はヤギ状態。旅に来てまで英語の通じちゃうような店で食べるなんて興ざめたい。等と思ってるえびには陥りがちな事件だったが、まあ面白かったからいいのさ。いや、負け惜しみではない。だって腹こわすのは夫だけだし・・・。

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