食生活と虫歯
キシリトールを含む食品
キシリトールを含む食品
- 大部分のものがキシリトール以外の甘味料も使用されており、キシリトールの含有量も10%程度のものから100%のものまで様々ある。
- キシリトールの含有率が高いほど販売価格も高めである
- キシリトールの含有率の高いものは、口の中に入れると吸熱反応のため冷涼感があるが、低いものはあまり感じがない。
- 歯に関するなんらかのクレームがパッケージに表記されている
キシリトールの安全性
- 「キシリトール」は厚生省より食品添加物として認可されています。
- 諸外国においてはアメリカ、カナダ、をはじめ世界38カ国で医薬品用途で認可されています。
- FAO(国連食料農業機関)/WHO(世界保健機構 )からも「1日の許容摂取量を特定しない」という安全性の高いカテゴリーに分類されています。
- 経口で摂取した場合小腸から吸収されますが、代謝はインシュリンに依存しないため糖尿病の人が摂取しても問題にならないといわれています。
- しかしカロリーは3.0kcal/g(砂糖は4.0kcal/g)であり必ずしも低カロリーとは言えません。
キシリトールを配合した食品
キシリトールを配合したガム
あるメーカーのキシリトール入りのガムのコマーシャルでカナダの歯科医師会が虫歯予防のためキシリトール入りのガムを噛むことを勧めているとの内容のものがありますが、これはモントリオール大学歯学部口腔衛生学科のD.KANDELMANらで、研究論文の題名は「学校歯科予防プログラム実施中にキシリトール入りガムを噛むこととウ蝕の発生、進行との関連にに関する24カ月の臨床試験」と言う論文でJounal of Dental Researchという歯科の専門雑誌に1990年に発表されたものです。
この他 フィンランドでも1975年にTurku sugar studiesという実験が行われキシリトールの抗ウ蝕性が科学的に証明されています。
しかしながらこの抗齲蝕作用がキシリトール固有の性質によるものかどうかには疑問が残ります。他の齲蝕源性もたない糖アルコールでも同様の結果がえられるとの説もあります。
キシリトールを含む菓子を選択する上での注意点
キシリトール以外に糖アルコールのみを使用しているものは虫歯を起こす可能性はありませんが。いくらキシリトールを使用していても砂糖や水飴を使用したものは虫歯を起こす可能性があります。
歯に関するキャッチフレーズは必ずしも科学的根拠に基づいているわけではないので、その表現にまどわされないで下さい。
キシリトールの含有率と齲蝕予防効果との関係ははっきりしません。
キシリトール入りの菓子を食べて虫歯が治るわけではありません。
キシリトール入りの菓子を食べていても、他の砂糖を含む菓子を食べていれば、当然虫歯になる可能性があります。