寝言

LastUpdate 1999/10/23
 基本的に、どーでもいいようなことのページです


インターネット・トラブル

 テレ朝のニュース系の番組でインターネットでの告発WWWサイト等の問題を取り上げていたので、念のためビデオを回しながら見た。

小学校のアレ

 特に大きく(テレビでもそう言うのか?)扱われていたのは小学校の校長が辞職した事件の元となったページの事例、サイバーエンジェルスの活動の事例、後述するメーカー告発ページの事例だ。サイバーエンジェルスは特に触れる必要が無さそうなので放っておくとして、小学校校長を辞職に追い込んだページの作者の倫理感には疑問を感じる。
 たしかに、世の中には「目には目を、歯には歯を」といったハムラビ法典の事例はあるが、この人のやり方はなにかオカシイ。子どもがイジメを受けていたというのはおそらく事実だろうし、その事に関しては同情はする。しかし、校長を名指しで非難して(いや、それだけなら別にかまわないのかもしれないが)、あげくに校長との会談をビデオで隠し撮りしてそれをWWWサイトに掲載するのはなにか間違っていると感じる。
 隠し撮りの映像(音声)を対象に無断で掲載する行為自体が肖像権の侵害になるのでは? ということもそうだが、なんといっても文句を言う相手がズレていないだろうか? 確かに、いじめに対して有効な対策を打ち出せなかったのは学校側にも責任はあると思う。しかし、いじめを実装(普通にいうなら実行)しているのは相手の子供であり、なんといっても彼らはまだ小学校1年生というではないか! 「相手の子供を直接叱ればいいんじゃないの?」と思うのだが。「子供の喧嘩に親が出る」とは言うが、昔ならば地域の子供を叱るのはその地域の大人の権利であり義務でもあったのではないだろうか。

 とにかく、教師が生徒(小学校だから児童と書くべきか?)をいじめた場合ならばともかく、子供同士のトラブルで校長を必要以上に非難するのは非難する相手のレイヤー(階層)が違うと思う。←これが言いたかった。

 今でも「子供の安全が確保されたとの確信が持てない」みたいな事を言って通学させていないらしいが、この子供の「教育を受ける権利」と「(現在)教育を受けていない事による将来の損失」についてはどう考えているんだろう? 近所の人達も次の標的にされる事を恐れて取材拒否を連発していたし、問題の子供(達)の将来に禍根を残す事が心配です。

インターネットによる企業告発

 番組の調査では47件しか発見されなかったらしいが、実際はもっと多いのではないかと思う。中村正三郎さんのShow's Hot Cornerとかがんばれゲイツ君とかのMSがらみだけでも相当あるし。まぁ、それは置いておくとしても、CASIO計算機がインターネットにおけるユーザとのトラブルに前向きに対処しているというくだりは「いかにもCASIOらしいな」と、なんだか安心させられた。もともと、工学社がかつて発行していた「ポケコンジャーナル」において「ゲリラ企業CASIO」とまで呼ばれた会社であり、その姿勢には見るべき点が多々あったと思う。メーカーの掲示版でユーザサポートを行うという発想はゲーム系のソフトハウス等では一般的な事例であり、その点では今一つメジャーになり切れないCASIO(CASIOの人、ごめんなさい。悪気は無いんです)にとっては自然な流れだったのかもしれない。とにかく、ユーザの視点に立った発想の出来る会社 CASIO計算機 には頑張ってもらいたい。そして、その努力がむくわれますように。


インターネットの匿名性

 このページを読むような人はおそらく私の知合いしかいないだろうから言うまでもないだろうが、インターネットの匿名性なんてかなり限定された物だ。なにしろ、通信が行われてからあまり時間が経過していなければという前提条件のもとならば使われた端末(厳密に言うと使われたアカウント)まではほぼ確実に特定出来るのだから。
 もちろん、いちいち詳しい調査なんてやってられるほどプロバイダは暇じゃないし人手も足りないから、そこそこの刑事事件でもないと調査してもらえないだろうけど。

 とにかく、メールならばSMTP接続の跡を追跡すれば使われた端末(IP)が特定できるし、端末が特定できればその端末の使用者ログかダイアルアップ接続のログから使用されたアカウントが特定出来る。CGI掲示板のようなものでも、HTTPアクセスのログから端末が特定できるし(proxyを通したとしてもproxyサーバのログを調べるだけである)、そこから先は以下同文だ。

 前述の2件にも関係するのだが、実名ではなくペンネームのような通り名で活動できるネットワークが普及し始め、なんだか自分ではないような気がして大胆な行動に走ってしまう人が増えて来たらしい。しかし、本名ではないというだけで個人の特定自体は可能なのだから、よからぬことをすればやっぱり自分に返って来る。変な勘違いをしないように気を付けて欲しい。


注釈

ゲリラ企業CASIO

 CASIOというメーカーは突拍子もなく風変わりな製品を発売する傾向がある。例の一つはPW-1000(ポケットワード。なんと1980年代に発売されたポケットサイズのワードプロセッサ。本体だけ持っているのだが、専用プリンタもRS-232Cユニットも持っていないので役に立たない)であり、AI-1000(人工知能用ポケコン)である。最近ではCASIOPEA FIVAあたりだろうか? ともかく、ある意味で時代を先取りした先衛的な製品を商品化するという事で、親しみを込めてそう呼ばれていたのだ。


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