東京都調布市 とみさわ歯科医院

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シロップ薬剤と虫歯

シロップ系薬剤と虫歯

シロップ系の薬剤を服用した場合も、歯垢のpHは歯を溶かし始める5.5以下に下がり、虫歯を誘発する危険性があります。

連用期間や服用回数などにもよると思われるが、小児用のシロップ系薬剤は十分に虫歯を起こす可能性があります。お薬は大部分が必要があって服用していますので、やめるわけにはいきませんが、虫歯予防のためには一定の配慮が必要と思われます。

主なシロップ系薬剤

鎮痛剤

いわゆる痛み止め、歯痛のときなどに服用する。

総合感冒薬

いわゆる風邪薬、アセトアミノフェンなどの解熱剤を主成分とし、他に鼻水をとめるための抗アレルギー剤、咳痰を止めるための沈咳去痰剤を含むものもある。

抗生剤

風邪や中耳炎やその他の化膿性疾患で処方される。医者から処方される薬で市販はされない。

ビタミン剤

総合ビタミン剤などと呼ばれるもので、消耗性疾患時の栄養補給の目的で服用される。市販薬としてドライシロップの形状のものもある。

抗アレルギー剤

いわゆるかゆみ止めや、アレルギー性鼻炎の症状を緩和するために服用される。

この他にトローチとよばれる口中錠も服用される機会が多い

小児用シロップ薬剤の成分

これらのシロップ系薬剤は薬剤としての成分の他にかなり高濃度のスクロース(ショ糖)を含有していることが知られている。東北大学 阿部らはシロップ液状総合感冒薬10種類を調査したところ23%から48%のスクロースを含有していた。そのうち1社で製造販売されている2種類はスクロースもグルコースも含まれなかった(東北大学歯学雑誌Vol.15,No.2,1996)。ちなみにいわゆる清涼飲料にはスクロースを含む糖類が10%前後含まれる。

服用時の注意点

  1. シロップ系薬剤はできるだけ長期連用するのはやめましょう。(医者の指示があればいたしかたありませんが)
  2. 同じ薬剤で甘味料として、ショ糖やブドウ糖を含有しないものがあればできるだけそちらを選択しましょう。
  3. できるだけ就寝の直前に服用するのはやめましょう。(医者の指示があればいたしかたありませんが)
  4. 服用後に歯みがきやうがいをしても虫歯抑制の効果はあまりありません。
  5. 服用後は歯みがきの他にシュガーレスガムを噛むとをお勧めします
ゆすげば安心?

 ある 研究では、服用後7回口をゆすいでもpHをもとにもどすことはできなっかた(阿部ら、東北大学歯学雑誌Vol.15,No.2,1996)。と報告しています。

つまり就寝前に服用し、たとえよくゆすいだとしても虫歯のリスクは消えません。