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数万年の間ずっと人間は火を見つめながら暮らしてきた。ささやかな炎の踊りをこよなく愛してきた。この火の進化した形として、文明は電球を作り、湯沸かし器を作り、電子レンジを作り、ライターを作り、電気毛布を作り、そしてテレビを作った。炎を眺める代りにテレビを眺めて夜を過ごすようになった。そのテレビ放送があと一年で終わる。
このあと炎を眺める生活に戻るかどうかは不明だけれど、文明が人間に何をもたらしたのかを問い返すいい機会になるだろう。あるいは、文明とどう付き合い、どう折り合いをつけるか、少なくとも、文明に隷属しないための知恵をどう廻らしていくか、人間社会全体として、そのような機運を盛り上げていく好機でもあると思う。
地デジを買うお金がないからこんなことを言っているのではない。断じてそうではない。そうではなく、純粋なる動機で「地デジ反対」と叫びたい。
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