なんちゃってアドリブ入門

(っていう程のことは書いてません)

「こんなんでええと思っとんか!!」とお怒りの方。どうぞこちらまで御指南よろしくお願いいたします。


アドリブ
インプロヴィゼーション

 これは永遠の課題ですね。
 昔はあんまりトロンボーンのソロを聴いたことがなく、サックスとかトランペットのソロを聴いては「こんなんできへんよな〜〜」なんて悲嘆にくれていました。向井さんを初めて聴き、J.J.を聴きしていくうちに「トロンボーンでもこんなことができるんや」と思うようになりがんばって練習するようになりました。
 向井さんJ.J.に勇気を与えていただいたのです。(その割にはあまり進歩はないです。トホホ)


アドリブソロを吹くようになるまで

 最初はバンドでもらった譜面にアドリブソロって書いてあり、どうしようどうしようと思っているうちに合奏は始まる、本番も近づいてくる、適当に吹いちゃえ!というところから始まりますよね?で、変に適当に吹いてたらつぼにはまっちゃって「アドリブできるねんなぁ、すごいやん」なんて言われてもう後には引けなくなっちゃうんですよ。というようなことが、昔買った「レッツゴー・ブラスバンド」っていう本に書いてありました。(スペクトラムでトランペットを担当されていた兼崎ドンペイさんの著作です。共著でした。)
まぁ、似たり寄ったりの環境でアドリブの勉強に入っていくんですよね。

何からはじめるか

コピー
 とりあえずそういうアドリブフレイズが吹けることが必要なので、コピーから入るのが常套手段ですよね。でも、何からコピーしていけばわからないので、ここでつまずいちゃいます。そういう方はこのページを見て適当なミュージシャンを選択し、手に入りやすいアルバムを購入して1曲目からコピーしてみてください。まぁブルース曲からやるのが良いといわれますが、見当たらなければ何でもいいと思います。とにかくやってみることです。
 残念ながらトロンボーンのコピー譜集ってほとんど見たことありません。J.J.のコピー譜集と、オムニバスで色んなミュージシャンのコピー譜が載っているやつと2つぐらいしか見たことないですね。自分でやれってことです。
 そういえば、ジョン・コルトレーンのコピー譜集(ナベサダさん編集だったか著だったか)のブルー・トレインのコピーにカーティス・フラーのソロが採譜されていました。興味のある方は探してみて下さい。でも、それ1曲だけですよ。
コピーの分析
 なんてことを普通はするそうです。この部分はこのコード進行に対してどういう音使いになっているか、うんぬん・・・。難しそう・・・。僕はやったことありませんが。
フレイズの練習
 特定にコード進行に対してコピーした譜面からフレイズを抜き取ったり、自分で作成したフレイズを12keyで吹けるように練習する。
スタンダード曲の練習
 ブルースをはじめとして様々なスタンダード曲の進行・コードの流れを分析し自分が作ったフレイズをどのように当てはめるか検討し練習する。最近はDTMでバッキングを作れるし、マイナスワンのCDもあるので便利です。
自分のアドリブソロ
 適当なスタンダード曲のコード進行にあわせて自分でソロを作ってみるのも良いと思います。本来のインプロヴィゼーションからは外れますが、曲の解釈にもいいですし、何よりも自分で考えるという行為がアドリブソロの上達に役立つのではないかと思います。
 このように自分で作るためにはコードに関する知識が必要になってきます。これはとても大変な作業で、たいていはここで挫折しちゃうようです。ダイアトニックコードも4声までは何とかなるんですが、テンションノートが入ってくるともうだめですね。でも、仕組みさえ分かっちゃえばどうというものではないです。少なくともピアノやギターでバッキングをするよりもずっと簡単です。構成音さえわかれば良いわけですから。
な〜〜んてこといちいちやってられます?
やってられませんよねぇ〜。
ということで、なんちゃってアドリブ入門ここから本番です。
中級編で上に書いてあることが出てきます。
とりあえずは適当に遊べたら良いのです。
練習だって楽しくないとね。

いざアドリブをプレイ!!

 セッションなんかでアドリブプレイをすることになったとしましょう。僕はプロミュージシャンではありませんからすごいソロを吹くことはできません。当たり前です。しかし、これは大前提なんですよ。
「アドリブができない」というのは「かっこいいアドリブができない」
ということだと僕は思うわけです。どんなにすごいミュージシャンでも最初からかっこいいアドリブができたわけではないのですよ。かの、チャーリー・パーカーでさえセッション中に「下手っぴ!!」とシンバルをなげつけられたことがあるのですから。
とはいえ、ほんとに分けもわからずにでたらめに吹いても少し恥ずかしいですよね。そこでまず、なんとなくそれらしく聞こえるフレイズを吹くことを考えてみました。
下ごしらえ
 12個のメジャースケール(長音階)をあらゆる音域で吹けるようにしておく。とはいえ、Db・Gb・Bはほとんど出てこないと思いますのではしょっても良いかも。トロンボーンは関係無いけどアルトサックスなんかはDb=C#(#7つ)って結構出てくる可能性があります。
 なぜなら、アルトサックスのC#って、ピアノでいうとEでしょ。key in Eってギターやベースにとっては1番やりやすいキーなんですよね。そう言う面ではトロンボーンは楽だ!!

Step1

その曲にあったスケールを吹く

 これは基本中の基本なのですが、結構激しいコードチェンジを繰り返す曲でも使えますし、的確にスケールチェンジを行えばかなりカッコよく聞こえます。細かいコードチェンジはリズムセクションのバッキングにおまかせしてソリストは朗々とメロディックに吹く!こう書くと結構いけてる感じがするでしょ?問題は以下にメロディックに吹くかなんですが、実はポイントがあります。それは、

コードトーンに含まれるスケール以外の音を吹く

のです。そうすると、とても効果的でしかもメロディックに聞えます。
たとえば
Dm7→G7→CM7→A7
というコード進行はCメジャースケールを吹いておけばそれなりに格好がつくわけですが、
A7のところで、C#の音を
1つ吹くだけでぐっとおしゃれ度が増します。

Step2

お得意フレイズ作成

 よくセッションで演奏される曲のコード進行にあわせて自分でフレイズを作ったりコピーをしてそのフレイズをカッコよく吹けるまで練習します。そのフレイズをアドリブ中に入れるわけです。そのフレイズが激しく難しいフレイズだとここで尊敬の視線を集めることでしょう(^^;。
 このフレイズのネタをたくさんそろえておけばおくほどアドリブがしやすくなります。当たり前の話ですが。


ここまでの方法でかなりカッコいいアドリブソロが吹けるようになります。(ほんまかな?)しかし、本当の意味でのアドリブ=インプロヴィゼーションではないことはご承知のとおりです。この本当の意味でのアドリブができるようになりたい方は専門書を読むなりしてください。でも、多分ここに書いた方法で、ひたすら練習していけばどんどん本当のアドリブに近づいていけるのではないかと思います。

Step3

アドリブを練習

 よく言われるマイナスワンCDやMIDIデータ等で練習をするといいですね。僕はMIDIデータでひたすらループをかけてやってます。すると、時々自分でもセンスの良い音を選んだりすることがあるんです。ずっとこういう練習を続けていくと段々「良い音を選ぶ」ことが多くなっていきます。
 はじめは、適当に吹いていたのが少しずつ意図的に吹けるようになります。

ここから先は中級編

Step4

コピー譜の研究

巨匠の演奏をコピーし(自分で!!)そのソロを研究します。俗に言われる音楽の3要素リズム・メロディー・ハーモニー(これは上級編)について考えていきます。
リズム
下手な人はリズムが単調なんですよね。僕もそうなんですけど。やっぱり上手な人はリズムにテンションがあるっていうか、あきさせないっていうか。リズムが良いですね。そこで、コピーしたソロを譜面にしリズムを研究してみます。とても参考になると思いますよ。
メロディー
メロディーがコードトーンに対してどんな音かを調べると自分でソロを考えるときの参考になります。また、どのコードにどんなスケールを使用しているのかまで考えてみると良いですね。あと、トロンボーン特有のことですが、どの音をどのポジションで吹けばよいかを研究するのも良いと思います。中路さんによると替えポジションってすごく重要なテクニックのようです。
ここから先は上級編
ハーモニー
これは上級テクニックに類するものですので、はじめはしなくて良いと思います。僕も真剣にしたことはありません(ホホホ)。ただ、その昔、マイルス・デイヴィスがディジー・ガレスピーに「どうやったらそんな音が吹けるんだ?」と聞いたところ「ピアノを研究しろ」と言われたそうです。また、作曲や編曲の勉強になりますのでされることをお勧めします。適当な理論書を購入すると良いですよ。僕は、コピー譜などを見て「フムフムなるほど」とやっています。

アドリブソロの裏ワザ

 コピーをしていくうちに理論的にはよく分からないが、かっこいいフレイズって出てきますよね。それを理論なんか無視してソロの中で使えないかな、と考えてできた裏ワザです。とりあえず難しいことは考えないでもできることを書いていますので一度お試しください。
(その感想もお教えいただけますとうれしいです)

その1:半音階で上昇・下降

 これはただの半音階スケールを吹くのではなく、16分音符の連続で偶数拍を飲む(よく譜面に×で書いてあるはっきり吹かない吹き方)音でプレイするのです。ソロの終わりにこれで終わるとカッコいい。(昔ウィントン・マルサリスがやっていたらしい)

その2:半音ずらし

 繰り返しフレイズを半音ずつずらして吹くのです。ほかの楽器では難しいですが、トロンボーンはポジションをずらすだけですから簡単です。同じコードが続くところで威力を発揮します。

その3:半音上フレイズ

 その2をもっとかっこよくしたものです。半音上のフレイズ(ポジションを1つずらしたフレイズ)を2,3回繰り返しもとのフレイズに戻るとかなりおしゃれっぽいソロになります。理論的にいう半音上の−」フレイズになります。(ちょっと強引ですが)

その4:半音階フレイズからスケール

 昔ジャズライフに書いてあったことを簡単にしたものです。適当な半音階フレイズ(上昇より下降のほうがそれっぽいかも)を吹き適当なコードトーンになったらそのキーのスケールを吹きます。ジャズライフでは適当なコードトーンでビバップフレイズと書いてありましたが、ビバップフレイズっていうのが初心者には分かりずらいでしょ?そこでスケールにしたわけです。理論的にいうとディレイドリゾルブになります。
 
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