|
等 級 に つ い て |
等級についてご理解いただきやすく、簡単に説明させていただきます。等級を重要視するのは玉軸受用鋼球になります。(主にベアリング用)
材質はクローム球(SUJ-2)並びにマルテンサイト系ステンレス球のSUS440Cなどが主になります。メーカーでは全てのサイズに、全ての等級を在庫しているわけではなく、サイズにより特定の等級を製造、在庫をしています。
ご依頼内容で「50mmでG3の最高等級が欲しい」などは製作上難しく、サイズにより等級の適用範囲が決められています。(適用の詳細は省略いたしました。)
カーボン球(炭素鋼球)も等級の適用をG100、200、500、1000と分けています。(別表参考下さい。補足説明は下記当社の販売姿勢に記載)
ステンレス球(SUS304)の等級についてですが各メーカーはA級品、上級品、1級品などと表記しグレードでの表記はしておりません。(カタログでは表記している場合はございます。)
メーカー側ではステンレス球(SUS304)の上級品はG500相当との説明になるかと思います。 |
|
等級についての当社の販売姿勢 |
お客さまからお見積をいただく上で精度を必要とする用途の場合はクローム球(SUJ-2)の精密球で対応しております。
全ての要望に応える為にも当社はメーカー品から等級の高いものを在庫するようにしております。「カーボン球のG100が少量欲しい」旨のメールを受けた場合でもクローム球(SUJ-2)の精密球を販売するようにしております。
(特に小売販売や少量の場合)販売者の立場からすると精度に対する不具合などを一番危惧しますのでどうしてもハイグレードのもので代用していただきたいと思います。
販売価格も少量であればほとんど変わりません。また、カーボン球の場合、等級を下記別表のように区分いたしましたが多くは中小メーカーからの正寸(個数売り)、ミル用(kg売り)などの違いで仕入をしています。
この仕入区分からお客さまのご利用用途をお聞きしながら判断し販売させていただいております。(カーボン球の企業様向けでは等級を指定いただき、ご提供もさせていただいております。) |
|
等級の適用範囲 |
(単位:μm) |
等級 |
直径不同(最大) |
真球度(最大) |
表面粗さ(最大) |
ロットの直径の相互差(最大) |
3 |
0.08 |
0.08 |
0.012 |
0.13 |
5 |
0.13 |
0.13 |
0.02 |
0.25 |
10 |
0.25 |
0.25 |
0.025 |
0.5 |
16 |
0.4 |
0.4 |
0.032 |
0.8 |
20 |
0.5 |
0.5 |
0.04 |
1 |
28 |
0.7 |
0.7 |
0.05 |
1.4 |
40 |
1 |
1 |
0.08 |
2 |
60 |
1.5 |
1.5 |
0.095 |
3 |
100 |
2.5 |
2.5 |
0.125 |
5 |
200 |
5 |
5 |
0.2 |
10 |
炭素鋼球 等級及び精度規格 |
単位μm |
等級 |
径の寸法差 |
ロットの直径の相互差 |
真球度 |
100 |
±12.5 |
5 |
2.5 |
200 |
±25.0 |
10 |
5 |
500 |
±50.0 |
25 |
13 |
1000 |
±125 |
50 |
25 |
用語の説明 |
直径不同 |
1個の鋼球の直径の最大値と最小値の差 |
真球度 |
鋼球の表面に外接する最小球面と鋼球表面の各点との半径方向の距離の最大の値 |
ロットの直径の相互差 |
ロット内の最大鋼球の平均直径と最小鋼球の平均直径との差 |
表面粗さ |
表面粗さは、原則としてJISB0651(触針式表面粗さ測定器)に規定する測定器を用いて鋼球の赤道上を測定し、中心線平均粗さとして求める |
直径の寸法差 |
1個の鋼球の平均直径と呼び直径との差 |
|