夜の記憶 Oct. 1999

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ゲストブック

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99/10/01 (Fri.)−(メモ)放射線を防ぐ方法

 東海村で放射能漏れの事故があった。火事などと違い、放射線という災害は目に見えない。いつもと変わらない風景が、放射能によっていつもと違うものになってしまう様子を想像するだけで、身がすくむ思いだ。新聞に「国の防災対策の指標などによると、周辺住民が注意すべきことは、次のような点だ。」というくだりがあったので、メモを兼ねてここに記しておく。


99/10/05 (Tue.)−(メモ2)放射能と放射線の違い

 放射能と放射線について、新聞から得た知識のメモ。
 放射線を出すものが放射能。放射能は放射性物質とも呼ばれる、ということらしい。
 今回の事故で外部にもれたのは放射線であり、放射能ではない。ここがチェルノブイリ原発と違うところで、チェルノブイリの事故では放射能が大量にもれたため、長期間にわたって広い範囲が被害を受けた。
 今回の臨界事故のように、放射能はもれず、放射線だけがもれたのであれば、窓を閉めて家の中に外気を入れないようにするというような対策は、窓ガラスによってわずかに放射線の透過率を下げる程度の効果にしかならないということのようだ。ただ実際に事故が起きたら、放射線だけがもれているということになっても一応、放射能への対策もとるだろうけれど。いずれにしても、こういう知識が役に立つ時は来てほしくないものだ。


99/10/06 (Wed.)−本当にやってきた2000円問題

 ちょっと奥さん、聞きました?来年の夏、サミット合わせで2000円札が発行されるんですってよ。
 2000年問題ならぬ「2000円問題」については、この日記でも再三(うそ)警鐘を鳴らしてきたが、どうやら状況は予想以上に深刻なようだ。このほどついに、政府が2000円札の発行に向けて動き出したという。ミレニアムだから、なんていう卑小な理由でお札が発行されてしまうとは驚きだ。新札発行となると、お店のレジ、各種の自販機、キャッシュディスペンサー、その他もろもろ、お金を自動判別すべき機器はすべて入れ替えなければならない。機器のメーカーには福音かもしれないが、実際に機器を入れ替える側にしてみればまさに2000円問題だろう。霞ヶ関をもむしばむ2000円問題が、ついに表面化を始めたのだった。

おまけ:恐怖の2048年問題


99/10/07 (Thu.)−お札について調べてみる

 2000円札発行の決定を機に、お札について調べてみた。
 お札を発行しているのは日本銀行の発券局で、現在も使えるお札は以下の通り。日本銀行のサイトにはこの手の表がなかったので、お金と金融商品のページを参考に自分で作ってみた(もしかしたら書写ミスがあるかもしれない)。

現在有効なお札
発行開始日支払停止日金額おもな図柄
1984/11/0110000福沢諭吉
1984/11/015000新渡戸稲造
1984/11/011000夏目漱石
1969/11/011994/04/01500岩倉具視
1963/11/011986/01/041000伊藤博文
1958/12/011986/01/0410000聖徳太子
1957/10/011986/01/045000聖徳太子
1953/12/011974/08/01100板垣退助
1951/12/011958/10/0150高橋是清
1951/04/021971/01/04500岩倉具視
1950/01/071965/01/041000聖徳太子
1946/03/191958/10/011二宮尊徳
1946/03/051955/04/015彩紋
1946/02/251956/06/05100聖徳太子
1946/02/251955/04/0110国会議事堂
1943/12/151958/10/011武内宿禰
1889/05/011958/10/011武内宿禰
1885/09/081958/10/011大黒像

 このほか、流通量の増大や、流通期間の長期化にともなう偽造確率の上昇に対応するため、お札の記番号を印刷するインクの色が変更されることがある。現行のお札では、1990年11月1日に千円札の記番号が黒から青になったほか、1993年の12月1日には、千円、五千円、一万円の各札とも、インクが褐色に変更されている。一代前の伊藤博文千円札も、1976年7月1日にインク色が黒から青に変更された。
 なお、紙幣を実際に印刷しているのは大蔵省の印刷局、硬貨を作っているのは造幣局である。
 日本銀行金融研究所のサイト内にある貨幣博物館には、面白くてダメになる…じゃなくって、面白くてためになる話がたくさん載っている。お金に関するFAQのページも面白い。


99/10/11 (Mon.)−重さがわかる男のゴールドブレンド

 少し前に、友人がPHSを買った。機種はNTT DoCoMoの331S-IIである。見せてもらうと、外観は自分が持っている331Sとまったく変わらない。331S-IIは、331Sを売っていたNTTパーソナルがDoCoMoに吸収された直後に発売された機種なので、単に外装の「NTTパーソナル」の表記を「NTT DoCoMo」に変えただけなのだろうと思われた。触らせてもらおうと手にとってみると。「はっ、軽い!」
 思わず声に出てしまった。友人に自分の331Sを持たせてみる。「あれ、重い!」
 ちょっといじってみたところでは、入っているソフトウェアは2機種でまったく同じようだ(あとで、331S-IIは「いまどこサービス」に対応していることがわかった)がただ一点、重さだけが違うのだ。面白いことに、331を持っていない別の友人に2つを持たせてみても、どちらが重いかはわからないという。同じ外装だが重さが違う機種を持っているどうしだけが、このわずかな違いを知覚できるのだった。
 ところで、331Sと331S-IIはそれぞれ実際どのくらいの重さなのだろう。331Sのマニュアル巻末にある仕様表を見ると「約81g」とある。331S-IIについてはNTT DoCoMoのサイトに載っていた。なんと、こちらも「約81g」と出ているではないか。
 こうなると公表値はあてにならない。今度2つをはかりにかけて、実際の重さを計ってみるつもり。


99/10/13 (Wed.)−このところの蒸し暑さを詠める

 日ごとに暖かくなってきてます。春はもうそこまで来ていますね。うそですよ。
 どこを歩いても、キンモクセイの香りが漂ってくる。鼻の中がこの過剰に甘い香りに満たされると、なんだか虫歯になりそうな気分だ。


99/10/14 (Thu.)−モバイルギアを持つことを詠める

 最近、またモバイルギア(MC-MK12)を持ち歩いている。
 家の外で文章を打てるデバイスがほしいと思って数年前に買ったモバイルギアだが、しばらく使わずにいたら電池が切れて環境設定やデータが全部消えてしまい、そもそも予備電池すら切れるまで使わないってことは今の自分にモバイルギアはあまり必要がないのでは、なんて考えて、550gの重しをいつも鞄に入れて歩くこともないだろうと電池が切れたままほっておいたところへ、会社の人に「モバイルギアはいいよね」みたいな話をされていい気になって電池を買い、ひさしぶりに鞄に入れてはときどき取り出し、こうして電車内で文章など打ってみている。今日も電車がすいたので鞄からモバイルギアを取り出そうとし、鞄に目をやるとその向こうに見慣れた濃い色の、細長い、液晶はモノクロでバックライトがない、大きな打ちやすいキーボードの、そうモバイルギアをもうすでに開いている人を見つけたのだった。小型のパソコンが今ほどいろいろは出ていない頃ならいざ知らず、この1999年にモバイルギアを持っている人を見るとは、珍しいこともあるものだ。と自分のことを棚に上げてみる。


99/10/16 (Sat.)−おいしいビールの注ぎ方

 キリンビールのポスターに、3人の菅野美穂がビールをついでいるものがある。「3度つぎ、やってみて。ビールがもっとおいしくなるから。」と書いてあるその方法とは…

  1. ビールを一気に注ぎ、しばらく待つ。
    ゆっくり注いで少し泡が立ったら、すぐに勢いよく注ぎグラスを泡で満たし、グラスの上端より盛り上がったところで止める。時間をおいて、泡が半分位になるまで待つ。
  2. 泡を持ち上げるように注ぎ、又待つ。
    やさしく、ゆっくりと泡を持ち上げるように、グラスの上端より1cm位盛り上がるまで注ぎ、再び泡が半分位になるまで待つ。
  3. そしてやさしく注ぎたす!
    最後に3回目を注ぎビールと泡の比率が7対3くらいになるまで注いで、できあがり。

 だそうで、実際やってみると泡が細かくなって舌触りが良くなり、確かにいい具合である。注ぎきるまで少々時間がかかるのが難だが、じっくり待てば待っただけの味になる。
 キリンビールのサイトに、この「3度つぎ」の話が出ているのではと思って行ってみると、「Beer Story」というページの中にあった。


99/10/18 (Mon.)−かっこいいやG4

 なんだか原田宗典調のタイトルだが、新発売のPower Mac G4を見たのだった。
 先代のPower Macintosh G3のカラーリングは青と白で、これは青の具合が写真では綺麗なのだけど実際見てみるとおもちゃのような色合いで、その落差に落胆してしまったものだったが今回は違う。新色の「グラファイト」は銀に近く落ち着いた雰囲気。加えて、いわゆる「取っ手」の部分がこのモデルでは完全な透明パーツになった。ここが効いている。とにかく渋い。買うなら今だ。というのはG4がかっこいいからだけではなくて…
 今回発表されたPower Mac G4のラインアップのうち、今発売されているのは一番の廉価版であるところの198,000円のモデルである。このモデルはCPUにPowerPC G4 400MHzを搭載しており、ミッドレンジモデル(318,000円)には450MHz、ハイエンドモデル(428,000円)には500MHzが載るはずだった。ところが先日の発表で、各モデルともCPUのクロック数を50MHz下げて発売されることになったのだ。しかもお値段そのまま。つまり、400MHzモデルは350MHzモデルに、450MHzモデルは400MHzモデルに、500MHzモデルは450MHzモデルになるというわけ。旧400MHzモデル(=新350MHzモデル:198,000円)と新400MHzモデル(=旧450MHzモデル:318,000円)は同じPowerPC G4 400MHzを積んでいても、CPU以外の仕様がいろいろ違っているから同じパソコンとはいえず単純な比較はできないが、CPUのクロック数はパソコンの性能の指標としてもっとも一般的に使われている。「クロック400MHzのG4」が198,000円から318,000円になったという認識を持つ人は少なくないだろう。
 アップルは今回の仕様変更の理由を、PowerPC G4の供給元であるモトローラが、500MHz版のPowerPC G4の量産体制を整えることができなかったためとしている。それにしてはお値段据え置きというのは高飛車なアップルという印象だ。
 今売られているPower Mac G4 400MHzは198,000円だ。おそらく次の出荷ではこれが350MHzに下げられるだろう。だから買うなら今だ。今なのだ。


99/10/19 (Tue.)−G4の売り方

 アップルのニュースリリース:アップル、Power Mac G4の予約注文を尊重
 だそうです。ひとまずリンク。


99/10/30 (Sat.)−ネタのゴミ出し

 最近仕事がとても忙しい。忙しいったら忙しい。あまりの忙しさにサイトの更新はすっかり滞っているのだが、ネタがないわけではないのだ。「マトリックス」は映画というより体験でバーチャファイターが好きな人はいろいろと必見だし、「アイズ・ワイド・シャット」はとても映画らしい映画で味わいがあったし、東中野で観たクエイ兄弟の短編集はただただ眠かったし、ガルシア=マルケスの小説「百年の孤独」新訳版はせっかく鞄に入れたモバイルギアをまた出してしまうほどに重かった上にせっかく買った「ぴあ」をまったく読まないまま次の号を買ってしまうほどに面白かったし、新しい靴を買ってしばらくたち初めて雨が降った日にこの靴がものすごくギュウギュウ言う靴だということがわかったし、iMac DV Special EditionはPowerMac G4に負けず劣らずカッコよかったし、と更新しないその日にもそれはそれは色々なネタがやってきては通り過ぎていったのだった。でも忙しくて、ネタを文章にまとめる余裕がない。
 こういう状態はとても精神に悪い。「その日書きたくなったこと」をその日書けない日が続くと、ネタが頭の中で便秘になってしまうのだ。今日のこの更新は、むりやりピンクの小粒コーラックを投入したようなもの。冷蔵庫の中で腐ってしまったネタを生ゴミに出し、明日からまた心機一転!けど、明日からまたネタを貯めこむ日々になりそうな忙しさなのだった。


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