伊勢の朝熊と倭は、伊勢の王国に寄った後、鉄道を使って奈半利に向かった。
 そして、出雲五真将たちも、奈半利に向かっている。こちらは一旦、熊本に飛び、熊本県との県境越しのルートを取っていた。

 すべての行き先が、奈半利を指していた。そこで、すべてが決着するのだ。誰が勝利を勝ち取るのか。どんな結果になっても、それが彼らにとっての、決着なのだ。彼らにとっての、聖戦が終わるのだ。
 彼らは奈半利に急ぎ、そして、奈半利はそれを待ち望んでいた。そう、両手を拡げて、彼らを抱き込もうとしていた。


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