ある環境の中ではその環境の中に適したものが生存したが、適さないものは滅んでいったということです。これは正しいことです。自然においてはこのことが行なわれています。気候が変化して、それまで生きていた動物が滅んでしまった例がたくさんあります。マンモスがその実例です。だがこれは、進化の全く逆です。適者生存は進化論を否定するための例証です。
説明しましょう。
ある地域に10の種類の動物がいたとします。ところがその地域の気候が変化して暑くなったために、その暑さに耐えられない五つの種類の動物が滅んでしまい、残った種類は五つになった、ということです。進化を説明しようとしたら、気候が変化したために、それまでいた10種類が10種類以上になったとしなければなりません。適者生存では進化を説明できません。