=コロ助のオススメ=

これを聴きなさい!!のコーナー



2回目はフュージョントロンボーンの秀作です。

第2回目<1999年5月23日>

MIDNIGHT CROSSING/MICHAEL DAVIS<VICJ-5124>

 「僕の好きなトロンボーン奏者」のページでも紹介しましたマイケルデイビス氏です。このアルバムは唯一の日本発売盤です。内容はこてこてフュージョンです。フィリップセス氏のプロデュースということで,コンテンポラリーなサウンドです。
 この方のプレイは,ビルワトラス以降のトロンボーン奏者特有の早いフレイズを多用したフレイズが多く見られますが,明らかに他のプレイヤーとはひと味違います。ジャズのフレイズから抜け出せない人が多く見られる中,いかにもフュージョンというフレイズが魅力的です。バックのサウンドが大きく影響していることもフュージョンぽいサウンドの一つの要素になっているかも知れません。さすが,ローリングストーンズのホーンセクションの要と言われるだけのことはあります。

アルバムの聴き所

1.フュージョンサウンド

 トロンボーンのリーダーアルバムの中でこれもんのアルバムは他にあるでしょうか?僕が思い付くのは村田陽一さんだけです。アレンジがきっちりと練られていてさわやかで美しいメロディーラインが重要視されています。トロンボーンの魅力が十二分に発揮されていると言っても過言ではありません。どの曲もアレンジがすばらしく,聴きやすいサウンドになっています。やはり,僕はアレンジがきっちりしているものを好む傾向があるようです。トロンボーンのアルバムではめずらしく「テレビに使われたアルバム」というのも頷けます。
 

2.ハイテクトロンボーン

 上でも触れていますが,ビルワトラス以降のトロンボーン奏者の必須である「ドゥードゥルタンギング」を駆使した超ハイテクニックで,吹きまくっています。雑誌のインタビューによるとジョンスコフィールド(ギター)やブレッカーブラザース(TP & Tsax)のフレイズを「練習として」コピーしているのだそうです。つまり,彼らのソロを参考にするためでは無く,自分のテクニックを磨くための練習曲としてコピーをしているのだそうです。まぁ,世の中には変わった人がたくさんいますからねぇ...。

3.多彩なゲスト

 非常にたくさんのミュージシャンが参加しています。有名どころのごく一部を下記に書いていますが,曲ごとに違うセッションでアルバムが作られています。基本はマイケルのトロンボーンとフィリップセスのキーボードという編成に色々なミュージシャンが参加したりうち込みだったりしています。ただし,2曲(#7と#11)はフィリップセスは演奏には参加していません。
 ゲストの面々は要所要所でグッとくるプレイを聴かせています。
 

収録曲

参加ミュージシャン

1.PUSHERMAN
2.THE LOOK OF LOVE
3.COME RAIN OR COME SHINE
4.FISH TALK
5.MIDNIGHT CROSSING
6.SOLITAIRE
7.ZONA
8.GROUNDHOG'S DAY
9.EVENING SUN
10.BIG SKY
11.GETTING SENTIMENTAL OVER YOU
12.THE LOOK OF LOVE
Trombone
Michael Davis
kbds,perc,etc...and Produce
Philippe saisse
Contrabass Guiter
Anthony Jackson
S.Sax
Kenny Garrett,Bill Evans
Vibraphone
Gary Burton

and others...

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