WAYNE HENDERSON



 かの有名なフュージョンバンドクルセイダーズのオリジナルメンバーでファンキーでアーシーなサウンドはフュージョントロンボーン第一人者という感じです。なんといってもウィルトンヘルダーとのアンサンブルを聞くと「く〜〜っ!クルセイダーズだよねぇ〜〜!!」です。音色はいかにもトロンボーンという音なのですが,個性があらわれているように感じます。ライブなんかではほんといいおじさんだけどそれを感じさせないようです。一度見てみたいんですけどねぇ。あの向井滋春さんが学生時代にコピーされていたそうです。一時期はプロデューサーの仕事をメインにして楽器は吹いていなかったのですが1990年代に再び活動を再開しました。
 僕がウェインヘンダーソンの存在を知ったのは高校1年生の時でした。先輩から後述の「チェインリアクション」と「スクラッチ」を借りたのです。その頃はこういう泥臭いサウンドは苦手で「爽やかフュージョン」を目指していた僕にはこの2枚はきつかったです。しかし,聴いていくうちにはまるというかなんというか心地良いサウンドになってくるのです。再結成後は爽やか系の曲もありますし,最新の技術が使われたりしています。
 残念ながらクルセイダーズはオリジナルメンバーが再結成することは無いそうです。宗教上の問題があり,宗教の違いは仲の良いときは気にならないが一度仲が悪くなるともうどうしようも無いそうです。ほんと残念なことです。

好きなアルバム(持ってるアルバム)

Happy Again/Jazz Crusaders

 ウェインとウィルトンがクルセイダーズの名前を使えないからと数十年ぶりにこのバンド名を復活させた第1枚目のアルバムです。1曲目はファンキー2曲目はメロウで切ないメロディックな曲とクルセイダーズの売り文句そのままのアルバムです。2曲目ほんっと良いですよ。このアルバムにはラリーカールトン,ヒューバートロウズとクルセイダーズゆかりあるメンバーも参加しています。

Louisiana Hot Souse/Jazz Crusaders

 再結成後2枚目のアルバムです。打ち込みが増えていますが,個性的なサウンドは健在です。Happy Againの2曲目に収録されている曲がボーカルバージョンで再収録されています。大人のサウンドですよ。

BREAK"N DA RULZ/Jazz Crusaders

 同三枚目のアルバムです。セルフカバーや他人のカバーなど意欲的ですが,なんといっても大胆なラップの導入です。過去の2枚もウェインがリードでおしゃべり的な曲もありましたが,ここまで本格的にラップを導入した曲はありませんでした。一瞬「誰のアルバム?」といいたくなるかも知れません。でもやっぱりかっこいいです。なんとも言えないあの雰囲気は健在ですよ。正直言ってなんか大雑把なサウンド作りなんだけどそれが心地良いって感じです。

FREEDOM SOUND/Jazz Crusaders

 これは1961年録音ですからクルセイダーズになる前にジャズをやっていた頃のアルバムです。ハワイのタワーレコードで購入しました。編成はT.Sax,Trombone,がフロントのクインテットでギターがゲスト参加する曲が何曲かあります。もちろん4ビートのモダンジャズです。しかし,曲もインプロヴィゼイションもファンキーさを感じさせます。メンバーはもちろんオリジナルメンバーの4人が入っています。以前買ったトロンボーンのコピー譜集にこのアルバムのコピーが載っていました。

CHAIN REACTION/The Crusaders

 クルセイダーズ時代の名盤です。ファンキー&メロウという今聞くと恥ずかしくなるようなキャッチフレイズを思わせる最高にかっこいいアルバムです。ジャズファンだけでなくあらゆるジャンルの音楽ファンに聴かれたのでは無いでしょうか。初めて聴いたときは「泥くさ〜〜」という印象しかありませんでしたが,タイトル曲はコピーしました。何度も聞いていくうちにメロウさにやっつけられてしまうのです。夏の夕暮れに車の中で聴くとその気になってしまいます。僕は娘と一緒に車で聴いていますが。

SCRATCH/The Crusaders

 クルセイダーズのライブアルバムです。最後の曲「Way Back Home」は名曲です。ガッドギャングもカバーしていました。途中超〜〜〜長いロングトーンが聴けます。循環呼吸を使っているのかなぁと思いますが,ウェインヘンダーソンがそんな細かいテクニックできるわけ(^^;いやいやするわけないしなぁ,それにしても人間こんなに長く息を吐き出せるものかなぁ,と不思議に思ったものです。このライブリアルタイムで体験した人っていいよなぁ。

BACK TO THE GROOV/Wayne Henderson & THE NEXT CRUSADE

 Jazz Crusadersという名前を再使用する前にウェインとウィルトンが使っていたバンド名でウェインがリーダーとなっています。基本的にはウェインのソロアルバムのようですが,実質的にはJazz Crusadersと言って良いと思います。サウンドもそのまんまです。ウェインが演奏活動を再開したときに出したアルバムなので中途半端な内容な気もします。なんというか方向性が掴みきれないというか。Happy Againでは「おれたちはこれでいくぞ!」という吹っ切れたものを感じるのですが。このNEXT CRUSADE名義でアルバムがもう一枚出ているかも知れません。どなたか御存じでしたら教えて下さい

NEXT CRUSADEとWayne Hendersonに関する情報をいただきました

<New>2000.9.9
ADY1996様より以下の情報をいただきました。ありがとうございました。
1993年に“sketches of life”というアルバム(株ポリスタ−:PSCW−5038)が出ています。
ライナーノーツによると、セカンドアルバムとの事ですよ。
またリーダー作として、1977年に“BIG DADDY’S PLACE”
1978年に“LIVING ON A DREAM”というのもあります。
同じ1978年にはROY AYERSとの共作で“STEP IN TO OUR LIFE”が出ています。

PEOPLE GET READY/THE FREEDOM SOUNDS featuring WAYNE HENDERSON 

 1967年(当時ウェインはまだJazz Crusadersでジャズを演奏していた)に結成した新グループのデビューアルバムです。まぁファンキーでラテンパーカッションが激しく入ったサウンドです。オーティス・レディング,カーティス・メイフィールドのカバー曲が聴かれます。今の耳で聴くとまぁよくあるバンドですが,エレキベースを使い4ビートではないリズムでインプロヴィゼイションをするというバンドはかなり注目されたのではないかと思います。ライナーノーツよればかなり話題にのもったとのことです。僕はバンドのサウンドよりもアルバムジャケットにあるウェインのベルがアップライトでベル内を赤く塗装したトロンボーンの方が興味深々です。

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