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 ブコバールの過去、現在、そして・・

    (映画「ブコバルに手紙は届かない」解説)

           ジャーナリスト 千田 善



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【ブコバール関連資料】

太字は映画の中のできごと
89年11月 「ベルリンの壁」崩壊。続いて、東欧諸国の政変が連続して起きる。ユーゴスラビアでも各地で民族主義がつよまる。このころ、トーマとアナたちの新居が完成。
90年1月 ユーゴスラビア共産主義者同盟(共産党)解体。自由選挙の実施決定。
クロアチアでは、ユーゴスラビアからの独立をめざす民族主義政党結成。
トーマとアナの結婚式。民族主義者のデモ隊にぶつかる
4〜5月 クロアチアで自由選挙、民族主義政権が発足。クロアチア国営企業のセルビア系住民解雇など、迫害はじまる。
91年4月 クロアチア内のセルビア民族主義者が武装し、13町村がセルビア本国への統合を宣言。クロアチア政府が独自の軍隊(国民防衛隊)結成。
5月2日 ブコバル近郊のボロボセロで銃撃戦、15人死亡。
5月6日 クロアチア沿岸部の港湾都市スプリットで10万人がデモ。連邦軍と衝突し、兵士1人(マケドニア人)が死亡。トーマが連邦軍に徴兵される。
6月25日 クロアチア議会が、スロベニアとともに独立宣言採択。27日未明より、連邦軍がスロベニアに戦車部隊など出動、スロベニア軍(領土防衛隊)と衝突。10日後の7月7日、ECの仲介で停戦。このころトーマの両親がセルビア本国に移住。表通りでの銃撃戦の後、アナも、ブコバル市内の実家に移る
8月 トーマからアナへ電話。妊娠していることを告げるが、切れる。クロアチア各地で本格的戦闘。クロアチア軍が連邦軍基地を封鎖。アナは父スティエパンと、ユーゴスラビア各地をまわり、トーマをさがす
アナが職場を解雇される。父スティエパンが徴兵される
10月 ブコバルへの連邦軍の攻撃が激化。ブコバルは包囲され、孤立状態に。食料など不足。人びとは防空壕や地下室に避難。トーマもブコバルに配置される
11月18日 ブコバルが「陥落」。連邦軍が支配。大量の難民が流出、民族籍や希望にしたがって、クロアチア本国やセルビア本国に移送される。
92年1月3日 バンス元米国務長官の仲介で、クロアチアでの停戦が発効。
1月15日 ECがクロアチア、スロベニアのユーゴスラビアからの独立を承認。
4月 ECなどがボスニアの独立を承認。戦火がボスニアに拡大
95年5月 クロアチア軍が西スラボニア地方のセルビア人地域に奇襲攻撃、制圧。8月にはクライナ地方のセルビア人地域を制圧。
8月 NATO軍がボスニアのセルビア人勢力を大規模空爆。
10月 ボスニア各派が停戦で合意、3年半にわたる泥沼の戦闘がやむ。
11月22日 アメリカ・オハイオ州デイトンで各派が和平協定に調印。ブコバル周辺のセルビア人地域の「クロアチアへの再統合」も決まる。
(作成・千田 善)


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[ブコバルの歴史](『ユーゴスラビアの歴史遺産−−観光百科ガイド』より)



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 [映画「ブコバルに手紙は届かない」]登場人物


 トーマ ブコバル育ちのセルビア人。結婚後、ユーゴ連邦軍に徴兵される。
 アナ トーマの妻。幼なじみ。クロアチア人。
 ドゥシャン トーマの父。セルビア人。紛争激化で、セルビア本国に妻とともに避難
 ヴェラ(ベラ) トーマの母。セルビア人。
 スティエパン アナの父。クロアチア人。家具職人。クロアチア軍に徴兵される。
 ヴィルマ(ウィルマ) アナの母。クロアチア人。
 ラトカ アナの親友。セルビア人。夫のブルーノはクロアチア人。戦闘が激化し、地下室(避難壕)にアナとともに避難する。
 ブルーノ ラトカの夫。クロアチア人。スウェーデンの出稼ぎ先から帰国し、家族を連れていこうとするが、クロアチア軍に徴兵される。
 レンカ ラトカとブルーノの娘
 ヨバン(ヨワン)とミルカ トーマたちの家の向かいに住むセルビア人の夫婦。クロアチア民族主義者に自宅を爆破される
 ファディル 連邦軍でのトーマの戦友。サラエボ出身のムスリム人(イスラム教徒)。駐屯地に実家からのボスニア風パイのさし入れに、大喜びする。くだらない冗談が好き。
 タシェフスキー ファディルと同じ戦友。マケドニア人。美容院で「ユーゴで一番美しい、死体にして差し上げます」などと冗談をいう。
 ヴィンコ(ビンコ)とペータル クロアチア軍の動員係。クロアチア人。執拗に、アナの父スティエパンをクロアチア軍に志願させようと訪れる。
 強盗の親玉 「戦争の犬」を自称。クロアチア人。戦闘が激化し、アナたちのいる避難壕にもぐりこむ
 クロアチア軍部隊司令官 アナたちの家の屋根を戦車で破壊するが、修繕させる。部下に命じ、アナに自動小銃の撃ち方を教えさせる。
 魔女たち 負傷したトーマの幻の中にあらわれ、傷の手当をし、ヒッヒッヒと笑う。


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