第1章 「冷戦後」の地域紛争としての旧ユーゴ地域の現段階
[1]ユーゴ紛争の概要
[2]冷戦構造の崩壊により解体した旧ユーゴ
[3]経済危機から民族主義に流れ込んだ国民の不満
第2章 ユーゴ紛争にたいするヨーロッパの対応
[1]CSCEの紛争防止メカニズム
[2]ECの介入
第3章 ドイツ統一とEC(EU)のクロアチア承認
[1]ドイツ統一と民族的ユーフォリア
[2]ゲンシャー外相の個性とFDPの政策
[3]カトリック教会と各国政府の立場
[4]「ドイツ外交の勝利」への過程
[5]ECのアプローチの問題点
第4章 アメリカの旧ユーゴ政策
[1]ブッシュ政権
(1)冷戦後のユーゴの位置付けの変化
(2)「ユーゴ統一支持」約束したベーカー国務長官
(3)「ユーゴはアメリカの国益と関係ない」
(4)ブッシュ政権とミロシェビッチ
(5)ECにボスニアを承認させたアメリカ
(6)石油対策のボスニア支援
(7)対セルビア圧力強化へ
(8)不公平なセルビア制裁
(9)武力行使とミッテランの冒険飛行
(10)再びヨーロッパの主導権へ
[2]クリントン政権
(1)あやふやな始動
(2)バンス・オーエン案つぶし
(3)NATOの関与強化
(4)空爆の威嚇とロシアの国益
(5)クリントンの巻き返し
(a) 反セルビア連合の形成
(b) セルビア陣営の切り崩し
(c) 反セルビア連合への軍事援助(顧問団の派遣)
(d) 直接的武器援助
(e) NATOの軍事力発動のための「明石はずし」
(f) ロシアとの協調
(6)強引な介入の背景
(a) 大統領選挙再選戦略
(b) NATOの存続
第5章 ユーゴ紛争と国連
[1]初動で出遅れた国連
[2]対セルビア制裁の問題点
[3]国連保護軍の性格と機能
[4]ソマリアでの「平和執行活動」の失敗
[5]明石特別代表のハンディキャップ
第6章 ボスニアでのNATOの役割
[1]国連か、多国籍軍か
[2]ボスニアをめぐるNATO軍の活動
(a)人道援助と制裁監視 (b)飛行禁止活動 (c)空爆の威嚇
(d)安全地域 (e)サラエボ20キロ圏内の重火器撤去
(f)ゴラジュデ空爆 (g)サラエボ空爆 (h)空爆目標の拡大
(i)二重のカギ (j)ビハチ周辺の空爆
(k)94年の第一次人質事件 (l)95年5月空爆と第二次人質事件
(m)緊急対応部隊 (n)スレブレニツァ空爆 (o)明石はずし
(p)秘密文書「内部覚書」 (q)NATO史上最大の空爆
(r)セルビア不敗神話の崩壊 (s)平和実施軍
第7章 結論に代えて−−国際社会の課題
(参考文献)