虫歯の発生とは、歯面に生息する微生物が砂糖などの発酵性の糖を分解し有機酸を生成し、それによって歯面のカルシウムが溶解(専門的には脱灰という)し、結晶構造が失われていくことです。
フッ素によって虫歯が予防できる理由は
フッ素イオンは魚介類をはじめ日本茶などにも微量に含まれており、自然に存在している物質です。しかしながら、高濃度のフッ化ナトリウムともなれば人の体をも浸食する劇薬です。
また低濃度でも水道水にある濃度以上に含まれていると歯に斑点ができる(斑状歯)ことがわかっています。
また一部の研究では発ガン性があるとか、ダウン症の発生が高まるといった報告もあります。
こうした薬物の毒性に関しては大がかりな疫学調査が必要ですが、同時に的確なな統計的解析が要求されます。フッ素が安全かどうかを判断するのは、どの調査結果を信じることかということにも言い換えられます。
比較的、安全にはうるさい米国の毒性学プログラム(National Toxicology Program:NTP)の結果では「フッ素と発ガン性との関連は立証することはできなっかた」としています。また米国公衆衛生局のフッ化物の利益とリスクに関する報告書「AdHocレポート」でもフッ化物の齲蝕予防への利用を推奨しています。
このほかに諸外国では水道水がフッ素化されている国や、フッ化物の錠剤を服用させている国、フッ化物添加食塩を用いている国などがある。日本では現在のところこれらの方法は利用されていない。
調査対象国135カ国/フッ化物応用国120カ国 | |
水道水フッ化物添加 |
38カ国 |
フッ素含有天然水利用 |
64カ国 |
フッ化物歯面塗布 |
84カ国 |
フッ化物溶液での洗口 |
81カ国 |
フッ化物配合歯磨剤 |
97カ国 |
フッ化物錠剤 |
67カ国 |
フッ化物添加食塩 |
22カ国 |