フッ素による虫歯予防

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フッ素による虫歯予防のメカニズム

虫歯の発生とは、歯面に生息する微生物が砂糖などの発酵性の糖を分解し有機酸を生成し、それによって歯面のカルシウムが溶解(専門的には脱灰という)し、結晶構造が失われていくことです。

フッ素によって虫歯が予防できる理由は

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フッ素の安全性

フッ素イオンは魚介類をはじめ日本茶などにも微量に含まれており、自然に存在している物質です。しかしながら、高濃度のフッ化ナトリウムともなれば人の体をも浸食する劇薬です。

また低濃度でも水道水にある濃度以上に含まれていると歯に斑点ができる(斑状歯)ことがわかっています。

また一部の研究では発ガン性があるとか、ダウン症の発生が高まるといった報告もあります。

こうした薬物の毒性に関しては大がかりな疫学調査が必要ですが、同時に的確なな統計的解析が要求されます。フッ素が安全かどうかを判断するのは、どの調査結果を信じることかということにも言い換えられます。

比較的、安全にはうるさい米国の毒性学プログラム(National Toxicology Program:NTP)の結果では「フッ素と発ガン性との関連は立証することはできなっかた」としています。また米国公衆衛生局のフッ化物の利益とリスクに関する報告書「AdHocレポート」でもフッ化物の齲蝕予防への利用を推奨しています。

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フッ素の利用方法
  1. フッ化物の歯面塗布リン酸酸性フッ化ナトリウム溶液のゲル(APF)を歯面に塗布する方法が一般的、歯科医院や保健所などで処置を受けられる(個人ではできない)
  2. フッ化物洗口法低濃度のフッ化ナトリウム溶液で洗口する方法。薬剤は歯科医院で処方してもらい、家庭で実行する。
  3. フッ化物配合歯磨剤の利用近年、日本においてもフッ化物配合の歯磨剤の市場でのシェアは高まってきた。パッケージに「フッ素配合」とか成分欄に「モノフルオロリン酸ナトリウム」と表示されているものがそれにあたる。

    このほかに諸外国では水道水がフッ素化されている国や、フッ化物の錠剤を服用させている国、フッ化物添加食塩を用いている国などがある。日本では現在のところこれらの方法は利用されていない。

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国際的なフッ素の利用状況(FDI Basic Facts 1984 1990)

調査対象国135カ国/フッ化物応用国120カ国                   

水道水フッ化物添加

38カ国

フッ素含有天然水利用

64カ国

フッ化物歯面塗布

84カ国

フッ化物溶液での洗口

81カ国

フッ化物配合歯磨剤

97カ国

フッ化物錠剤

67カ国

フッ化物添加食塩

22カ国

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フッ素による虫歯予防の具体的受け方
  1. 保健所や市町村の保健センターでフッ素を塗ってもらう地域によりサービス内容は違います。地元の市町村役場や保健所にお問い合わせ下さい。
  2. 歯科医院でフッ素を塗ってもらうすべての歯科医院で塗ってもらえるとは限りません。虫歯予防に熱心な先生を捜して塗ってもらいましょう。
  3. フッ素の洗口液を処方してもらうフッ素を塗ってもらった歯科医院で処方してもらうとよいでしょう。薬局などで個人で入手することはできません。
  4. フッ素入り歯磨剤を購入するスーパーやコンビニでも売られています。買うときに成分表示をお確かめ下さい。

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フッ素利用にあたって注意していただきたいこと
  1. フッ素による虫歯予防は、いろいろな病気の予防注射のように処置をしたら確実にその病気にならないといった予防方法ではありません。
  2. フッ素を用いていても歯磨きや食生活に気を配らなければ虫歯になってしまいます。
  3. フッ素塗布を受ける場合は、歯磨き指導や食生活指導もしっかりやってくれる歯科医院にお願いしましょう。

 

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