空撮器具12(GoProHD用 無線リモコン製作2)



 GoProHDを遠隔操作可能にする純正オプション、「Wi-Fiバックパック&リモート」は発売されましたが、その機能を標準搭載したGoProHD3ブラックエディションを含めて、周囲の評判はイマイチ良くありません。私は持ってないので詳しくは分かりませんが、どうやら電池があまりもたない模様です。
 動画撮影の場合、テイクオフしてからランディングするまで撮りっぱなしなのでリモコンの必要性は薄く、リモコンを必要とするのは私の場合は静止画撮影するときです。GoProHDをワンボタンモードにして、電源onでインターバル撮影が始まるようにしておき、あとは自作リモコンで電源をon/offするだけ。モード変更等の複雑な操作はしないので、Wi-Fiバックパック&リモートの豊富な機能は不要、それなら余計な金をかけることはない、という結論で今に至っています。

 この自作リモコンというのはGoProHD用 無線リモコン製作に書いたものです。しかし、自作ゆえなのか動作が不安定な時があります。特に長押しを必要とする電源offが効かないことがしょっちゅうあります。



 そこで動作が比較的安定している、ユーエヌ社製の無線リモコンをGoProの電源On・Off(静止画撮影開始・終了)に利用できないかと思い立ちました。

 リモコン・GoProHD双方の仕様が不明のため、安全のためリモコン受信機でリレーを動かし、リレー経由でGoProHDに接続することにします。基本的にはいつものようにリモコン受信機の出力をトランジスタで増幅してリレーを駆動するだけですが、ここで少し工夫を加えてやります。
 というのも、GoProHDの電源を切る際にはボタンを数秒押し続ける必要があるのですが、忙しいハングの操縦中、ボタンを押し続けるのはけっこう難しいです。そこで短時間ワンプッシュしただけで数秒間リレーがonし続ける「オフディレイ回路」を追加することにします。


 回路的には単純で、図のように抵抗とコンデンサをトランジスタのベース側に組み合わせてやるだけです。軽量コンパクトにするため、電源は3Vのリチウム電池(CR2)を使います。
 遅延時間は抵抗値×コンデンサ容量で決まり、試作の結果、だいたい回路図に書いてある数値で、GoProHDの電源offに必要な時間を確保できました。

 ただし抵抗値が大きくトランジスタのベースに流れる電流が少ないため、リレーのスイッチングに必要なだけの出力(コレクタ電流)が得られませんでしたので、図のようにトランジスタを2個用いた”ダーリントン接続”にして、必要な出力を確保しています。
 回路はすべて空中配線にして、電池や電源スイッチを含めて写真のような小さなケースに押し込みます。無線リモコンを全押ししたときに動作するよう、2.5mmφの3極ミニプラグは図の部分を使用します。


 全体的な仕上がりは下の写真のようになります。手前がユーエヌ社リモコンの受信機、奥が今回製作したオフディレイユニットです。両者はベルクロでくっつけ、GoProHDの近くに固定します。




ページ最終更新:2013/9

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