動画撮影には必要ありませんが、手の届かない場所にカメラを取り付けて静止画(スチル)写真を撮る場合は、何らかの方法でシャッターを切る必要があります。それには外部レリーズができるカメラを用意し、以下の三つの方法いずれかと組み合わせる必要があります。 ・有線コード(ケーブルレリーズ) ・赤外線リモコン ・無線リモコン 有線コードが最も動作確実ですが、コードを予め這わしておくのが面倒だし、画面にコードが写り込んだり、設置場所に制限が生じる場合もあります。 赤外線リモコンの場合は送信機を受信機の方向に常に向けておく必要がありますし、太陽光の影響を受けて受信感度が低下する場合があります。 で、私が空撮で最も使いやすいと思っているのが電波で信号を送る無線リモコンです。上記に挙げたような制限がないからです。ただ、有線コードと赤外線リモコンはカメラメーカーの純正オプション品や社外品にありましたが、無線リモコンとなると、小型軽量かつ安価なカメラ用専用品は私の知る限りありませんでした。仕方なく家庭用のチャイムを改造して無線リモコンを作ったりしてましたが、動作の安定感やコンパクトさにおいて、いまひとつの感がありました。
そんな中発売されたのが、株式会社ユーエヌの無線リモコンです。送信機・受信機とも軽量コンパクトで、機能的にも満足いくものです。
コネクターコードはカメラメーカーによって違います。受信機側が2.5mmφの3極ミニプラグなのは共通ですが、カメラ側は私の使っているPanasonicカメラ用では2.5mmφ4極ミニプラグです。Panasonicカメラは半押し(AF動作)と全押し(シャッターレリーズ)の違いは極間の抵抗値変化によります。このため付属のコネクターコードは回路Boxに3つの抵抗が入ってます。大した回路ではないので、これと等価のものを2.5mmφ4極ミニプラグの中に押し込んでしまいました。もし同じようなことを考えている方がおりましたら、回路は下の写真を参考にしてみてください。抵抗は1/6Wで十分です。 ![]() ![]() 送信機本体のスイッチはカメラのシャッターボタンと同じように半押し・全押しができる仕様になっていますので、できれば指スイッチも半押し・全押しができるものを選ぶ必要があります。 (当初は100円ショップで買ったスイッチ付きイヤホンマイクのスイッチ部分を指スイッチとして流用したため右の写真のように全押しのみで使っていましたが、全押しのみだと無線リモコンがバルブモードになるためか、時折レリーズしっぱなしになる場合があります。その際は送信機本体のスイッチを半押しして解除する必要があります。これを防ぐために、指スイッチも半押しできるものを探しました。適当なスイッチを見つけるのは難しいので、ジャンク品のデジカメや有線レリーズを分解して部品をとるのが良いかと思います。ちなみに私はペンタックスのフィルムカメラ用有線レリーズ「ケーブルスイッチF」を分解して内部部品を使用し、ベルクロをスーパーXで接着して指スイッチを作りました。なお言うまでもありませんが、ここに書いたような改造は製品保証対象外になりますので、自己責任でお願いします。) 指スイッチを用意したら、送信機を分解して内部の基盤に実装されているスイッチの端子をテスターであたり、半・全押し時に導通となる端子を探してそこに指スイッチからのコードを半田付けします。コードは正面のスライドスイッチツマミを外し、その穴を通して外に出しました。
指スイッチを使う場合、送信機本体は胸ポケットに入れるか、腕に固定しておきます。私は伸縮素材をつかったバンドを作り、送信機を上腕に固定しておけるようにしました。 |
ページ最終更新:2010/11
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