GoProHD用 無線リモコン製作(HERO1,2共用)



 以前も書きましたが、GoProHDで静止画を撮るためにインターバル撮影(連続撮影)すると、膨大な数の画像ができるので選別作業が大変です。やはり必要な時にのみシャッターを切りたいわけです。しかし、GoProHDを遠隔操作可能にする純正オプション、「Wi-Fiバックパック&リモート」の発売が予想通り遅れ、いつになるかわからない状況が続いています。(H24.5現在)
 いい加減待ち切れないので、リモコンを自作してみることにしました。

 GoProHDの背面には、HEROポートという拡張用のコネクタがついています。この中にPOWER/MODEボタン相当の接点が来ていて電源のon/offが出来るようです。SHUTTER/SELECTボタン相当ではないのが残念ですが、GoProHDにはワンボタンモードというのがあって、カメラ電源がonになると自動的に電源投入時初期設定で決めたモードで記録を開始できるので、これで代用できます。GoProHDの設定をワンボタンモード:on、電源投入時の初期モード:インターバル撮影(またはビデオ) にしておけば良いわけです。
 国内サイトでは見かけませんが、海外ではこの方法でHEROポートに挿して使う社外品リモコン(有線/赤外線)が販売されています。

 そこで早速、同じ仕組みのものを自作してみることにします。
 まずGoProHD背面のHEROポートに挿すコネクタですが、iPhone/iPod用の30ピンDOCコネクタが使えます。100〜200円でUSB充電/データ転送用のコネクタケーブルが手に入りますので、これを素材にするのが良いと思います。
 ただし、コネクタに彫ってある2本の溝の位置が微妙に異なるため、特にコネクタ部が金属カバーされていると入らない物もあります。その場合は金属カバーを剥がし、柔らかい樹脂部分を差し込めばOKになるかもしれません。できれば違う型番/メーカーのを何種類か買って、選べるようにしておけば万全です。

 HEROポートのピンアサインについては、いろいろ調べてみると1,9,27,30番がGNDで、12番をこのGND(のいずれか)に落としてやると、POWER/MODEボタンを押したのと同じ状態になることが分かりました。
 ただしここで問題なのが、100〜200円で買えるUSB充電/データ転送用のコネクタケーブルはDOCコネクタの全端子が実装されているわけではなく、私の買ったものは16,23,25,27番しか端子が付いてませんでした。そこでGNDの27番はそのまま使うとして16番の端子を引っこ抜き、12番に移し変えることにします。カッターでコネクタを削って無理やり所定のピン番に端子をセットし、充填接着剤(スーパーX)で固定します。この際ついでに嵩張るコネクタカバーを使わずに済むよう、リード線も含めてスーパーXで造形・固定しました。 ※30ピン全ての端子が実装されてるDOCコネクタを売ってる店が、秋葉原にあります。数百円しますがこの方が確実です。




 コネクタは出来たので、あとはどうon/offさせるかです。私の場合、だいぶ前に予備用に作っておいた無線リモコンを利用しました。2000円位の家庭用無線チャイムをホームセンターから買ってきて、嵩張る受信機ケースやスピーカー等を取り去り、乾電池からCR2等のリチウム電池に切り替えるなど軽量コンパクト化を図ったものです。そして受信時onになる部分をテスターで当たり、2SC1815等のトランジスタで増幅して小型リレーを動かすようにしています。このリレー接点に12-27番を接続してon/offができるようにすればOKです。


 残った課題は、自作したリモコンのコネクタをどう挿すかです。というのも、コネクタを指すとハウジングの後部ドアが閉められなくなるからです。仕方ないから左の写真のように後部スケルトンドアのコネクタ部分に穴を開けました。ドリルで3mm程度の穴を並べて開け、リューターや平ヤスリで整形します。

 このままでも良いのですが、さらに万一の田んぼ沈を想定し、一瞬の水没程度なら耐えられるよう冒頭の写真のように開口部をカバーします。このとき、スポンジ状の材料を使うなどしてある程度の通気性を確保しておきます。気温差による結露でレンズやハウジング内側が曇るのを防止するためです。
 冒頭の写真ではカバーの上からベルクロ付ゴムバンドでコネクタ部を圧迫するようにしていますが、これはコネクタ抜け防止を兼ねています。




ページ最終更新:2012/5

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