山の中でしばらくゆっくり過ごした後、買い出しのため一旦、町に出ることにし、曙橋から舗装されている道に出て、屈足の町をめざす。この道道は快適な一本道。途中の十勝ダム上流の景色は雄大で、とても日本のものとは思えない。
ちなみにキャンプ場から一番近い町、屈足まで片道50kmある。かなりの距離があるはずなのだが実際の感覚はそれほどではなく、ちょっとそこまで買い物、というノリである。道中の景色がそうさせるのか、あるいは感覚が麻痺しているのかはわからないが、これもまた北海道的な過ごし方である。
時速50キロで走れば1時間、時速60キロなら50分という具合に、計算通りの所用時間で屈足に着き、昼食にする。同行の岩波氏と、たまには普通にお店に入るのもいいかという話になり、たまたま目に入った「宝来屋」という食堂に入る。だいぶ腹が減っていた俺はカツ丼大盛り(800円)を注文した。
うまい。そして、かなりの量。食堂には必ずある、天井近くに設置されたテレビで札幌からの放送を見ながら食う。
天気予報では降水確率は0%。明日も全道的に晴れ。いい知らせに益々上機嫌になってしまう。
店のおばさんに聞いたところ、今年の8月は例年になく寒く、特に十勝は天気が悪いことが多いのだそうだ。しかし、三日前からようやく天気が良くなったそうだ。一日前に来た俺はラッキーと言えるだろう。
ただ、屈足のあたりの天気が悪くても、トムラウシ方面は良かったりするらしい。
店を出て、屈足の町を散策してみる。日差しが強い。北海道らしい、道沿いに商店や住宅が密集した町。のんびりとした時間。
酒屋で500mlを4本,350ml1本のビールを買う。加えてスーパー「フクハラ」で肉・ジャガイモ・カップメン等を買う。時間がゆっくりと流れてゆく。
ここで先ほどヌプントムラウシで別れた札幌の夫婦のバイクが止めてあったので向かいの食堂を覗くと、いた。彼らは秘奥の滝などを見物しての帰りとのことだった。住所を聞き、写真を送ることにする。夫婦でツーリング、いいなあ。
さて、ガソリンも入れたし、そろそろ戻るか。
とてもよい天気の中、いかにも北海道的な道を飛ばす。途中、写真を撮ったりしながら... トンネルが二つあったが、中はひんやりとしていた。
そして、14時過ぎにキャンプ場に戻りとてもゆっくり過ごしてしまう。キャンプ場ではハダカになり焼いたりしてのんびり。ビールのみつつ...
それにしてもこのキャンプ場はポイント高い。焚き火のこと、すぐ裏にビールの冷やせる小川のことを含めて... 静かだし、ここまで来るライダーはみな物好きで、楽しい友達も増やせる。買い出しに片道50kmというのも北海道らしくていいではないか。パンケニコロベツ、ユートムラウシといった第1級の林道はあるし、北海道らしさを満喫できる。
夕方はまた焚火。岩波氏、袖ヶ浦セロー氏、葛飾旧型セロー氏らと飲む。俺は豚焼き肉(これは胡椒+塩で味付け)、スルメを焼く。
釣りに出ていた岩波さんはオショロコマを釣ってきた。少し食べさせてもらったが、ウマイ。ただ、この周辺の川は結構キャンパー達にいじめられているらしく、あまり魚は釣れないらしい。
というのも、ここは釣りダー(釣りもするライダーのこと)が多いのが理由らしい。もっと奥に行かないとダメだと、キャンプ料金(250円)を取りに来たおじさんが言っていた。
東大雪荘の風呂にも行ったが、今日は露天風呂がそれほど熱くなく、ゆっくり浸かることができた。
夜はまた眠くなってしまい、22時ごろ寝る。
[本日走行:144km, 消費ビール:2.35L]
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