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2000/9/24(
Vol.3
   こうとくいん
高徳院

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 鎌倉の大仏様って、どこにあるの?
 いや、鎌倉のどこかにあるってことは分かってるんだけど・・・
 何も知らずにここまで来てしまった私達。
 もうちょっと勉強しておかないと、大事なもの見逃すぞ〜!
 
 ▼20円也〜!諸行無常の大仏様
 ▼ハンサム?ま・・・窓ぉ?
 ▼すべる大仏様


このページの先頭 上 下 このページの最後 20円也〜!
大仏&江ノ電グミ 鎌倉大仏を見に行くため、江ノ電の
長谷(はせ)駅を下りて10分ほど歩きます。
その途中で見つけた駄菓子屋さんで
大仏様の形をしたグミを発見!
江ノ電のグミもありました。可愛いでしょ?
 
青いのはソーダ、茶色いのはコーラ味。
なかなか美味しかったですよ。
しかも各20円。安い!


このページの先頭 上 下 このページの最後 諸行無常の大仏様
高徳院入り口 国宝である鎌倉大仏がある、高徳院。正しくは
大異山高徳院清浄泉寺(だいいざんこうとくいんせいじょうせんじ)というお寺です。
拝観料 200円
 
源頼朝が奈良の大仏を見たとき、
鎌倉大仏の建立を思いついたそうです。
実現できないまま世を去ってしまったそうですが・・・
 
その後、庶民から寄付を募って造られた大仏様。
今では日本の二大大仏とされていますので
頼朝も喜んでいるに違いありません。1238(暦仁元)年に完成しました。
 
初代(?)の大仏様は木造。しかも、
きちんとした大仏殿の中に鎮座していたそうです。
ところが台風で倒壊してしまい、
その後青銅で再建されました。
しかも、全身を金箔でお化粧!
鎌倉大仏 それはそれは豪華な大仏様だったそうです。
 
不幸なことにその後、大津波により大仏殿が倒れてしまい
大仏様は長い間「露座の大仏」として風雪に耐えるうち
金箔はことごとく剥がれ落ち、今では右の頬と耳の辺りに
かすかに残るだけとなってしまいました。
 
そして、銅独特の緑青(ろくしょう)で覆われる姿になったものの
最近では酸性雨などの影響により、だんだん黒ずんできました。
腐食や緑・白色の筋状のサビも目立ってきたといいます。
 
もしかして近い将来、大仏様を雨から守る建物を
造る計画が持ち上がるかもしれません。
その時はスムーズに話が進むことを望むと同時に
青空を背負い、昔と変わらず私達を
見守ってくれている大仏様を見ることができた
この現実を幸せに思うのです。


このページの先頭 上 下 このページの最後 ハンサム?
大仏様顔アップ  
かまくらや みほとけなれど 釈迦牟尼は 美男におわす 夏木立かな
 
これは歌人、与謝野晶子が詠んだ歌で
境内には歌碑も立てられています。
この歌、鎌倉の大仏様はハンサムだと言っているんです。
その当時の美的感覚、分かるような、分からないような・・・
 
但し、この歌には間違いがあります。
鎌倉大仏はお釈迦様ではなく、正しくは阿弥陀様。
座っているので阿弥陀如来坐像(ざぞう)となります。
 
晶子は誤りと知って改作したそうですが
「釈迦牟尼」で世に通っているためか
歌碑には訂正前のものが残されています。
 
さて、お釈迦様と阿弥陀様、
印相「禅定印」 その見分け方は、素人には難しいとされていますが
手の指によって形づくられる印相(いんぞう)を見て
区別すると、おおよその見当がつくそうです。
 
指を伸ばして手のひらをこちらに向けていれば釈迦如来
仏教を開いた釈迦を、仏様として奉ったものです。
 
親指と人差し指を丸く結んでいれば阿弥陀如来
「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えるだけで
極楽浄土へ導いてくれる、太っ腹な(笑)仏様です。
 
ちなみに、先ほど見てきた大船観音は観音菩薩(かんのんぼさつ)。
如来とは悟りを開いた仏様を言うのに対し、
菩薩は如来になるために修行中
世の中で苦しんでいる人を助けるまでは
仏にならないと誓った仏様のことです。


このページの先頭 上 下 このページの最後 ま・・・窓ぉ?
大仏様の背中 大仏様の後ろ姿。ちょっと猫背かも?
パンチパーマの様な髪の毛(←お約束)は
螺髪(らほつ)という巻き毛で
あのブツブツは656個あります。
頭の盛り上がる部分は烏瑟膩沙(うしにしゃ)。
ここには知恵がいっぱい詰まっているそうです。
 
遠近法を考慮に入れた設計らしく、
遠くからみると少し頭部が大きすぎる印象があった
窓? 大仏様ですが、下から見上げた時のバランスは最高!
 
台座からの高さは 13.35m で、121t の重量があります。
大船観音が 25.39m で 1,915t なのに対して
随分と軽ぅい印象がありますね。
そして、とても広い背中にはが・・・
・・・え? 窓?


このページの先頭 上 下 このページの最後 すべる大仏様
大仏様の内部 実はこれ、大仏様の体内(内部)の写真なのです。
中に入ることができるとご存知でしたか?
私達は、てっきり大仏様の中にはギュウギュウに銅が
つまっていると思っていたのでビックリです。
しかも拝観料20円って・・・グミと一緒やん(笑)!
 
背中の窓は、原型の土を取り出した穴の跡だとの
情報もありますが、今では内部への明かり取りとして大活躍。
 
薄暗い内部にある10段ほどの狭〜い階段を下りて
上を見上げてみると、外から見た
大仏様通りの形を見ることができます。
 
補強された首 鎌倉時代の巨像建築の工法と技術は素晴らしく
大仏様の床は、大地震の時には台座から離れて
揺れた方向へすべる免震構造になっているそうです。
 
但し、どんなに大きな地震でも
重心が台座の外に出て大仏様が倒れることは
絶対にないそうです。
実際、1923(大正12)年の関東大震災で台座が崩れ
前に傾いたそうですが倒れなかったのです。
 
しかし首の部分に亀裂が生じてしまい
グラスウール等で補強されていて少し痛々しいし
この上に酸性雨のせいで腐食が進んだら・・・
やっぱり彼(?)には屋根が必要なのかもしれません。


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