14th |
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【 growth 】 |
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なんとなく1人でガソリンスタンドに行くのが嫌いな私は、ガス欠寸前まで粘り、どうしようもなくなって |
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「家まで送りますから」と会社の先輩を引きずり込み、一緒にスタンドに行ってもらったこともある。 |
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先輩は「そんなんじゃ大変でしょ?」と心配してくれた。まったくその通りである。 |
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スタンドでは、思ったよりこちらの意志を伝えなければならないことが多く、私はそれが苦手らしい。 |
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車検時の代車生活の時のこと。ライトはレバーを引っ張って点けるというほどのクラシックカーで |
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ついついドライブしてしまう楽しい車だったのだが、ガソリンを入れて返そうと思いスタンドに行くと |
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ハイオクのキャンペーン中らしく、「今、安いッスよ!」「いやあのこれ代車やし」「今日までッスよ!」 |
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「あの代車で明日返す・・・」「エンジン絶対調子良くなるッスよ!」「・・・じゃ・・・ハイオク10リッ・・・」「マイドー!!」 |
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またある日、ガス欠寸前に行きつけのスタンドに行くと、見慣れないオジさんが駆け寄りこう言った。 |
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「ガソリンですか?」――。こら、オッサン。私の愛車にガソリン以外の一体何を注ぐ気でいるのよ? |
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そのオジさんの後方で、お兄さんが困ったような笑顔を浮かべ「スンマセン、彼、研修中なもので。」 |
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どうやら「レギュラーですか、ハイオクですか?」と、言いたかったらしい。彼は今頃どうしているやら。 |
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友達と一緒にスタンドへ行った時には、突然ポトンと膝の上に何かが落ちてきた。良く見ると雑巾。 |
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かなりびっくりした。窓が開いているのに、窓を拭こうとして空振りしたらしい。犯人と3人で爆笑。 |
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でも今考えると、何かのCMみたいに窓ふき用スプレーをかけられたんじゃなくてよかった。ホントに。 |
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月日は経ち、私が1人でスタンドへ行った回数はどれくらいになっただろうか。お陰様で最近では、 |
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「ハイオク満タンお願いします。あとエアチェックも。あ、それからタイヤのゴムキャップがなぜか2つも |
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無くなってしまったのですが、置いてありますか?」――と、ここまでの長いセリフを一気に言う間に |
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カードを出し、ガソリンタンクの扉を開けられるようになった。我ながら素晴らしい成長ぶりではないか。 |
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めでたくガソリンも満タンになり、無事に窓も拭き上げてもらい、ゴムキャップも装着してもらった。 |
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だが。しかし。ゴムキャップがゴムではなかった。ペカペカと銀色に光る金属のキャップなのである。 |
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これは一体、何用なの? と思う程の光沢と違和感。あぁ、やっぱり私とスタンドとの相性って・・・ |
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そんなわけで現在、ウチの車を右側から見るとなかなか妙なことになっている。 |
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p.s.長い間放りっぱなしにした上に、こんなオチの無い文章で今年の幕を開けてもいいんかな (^^; |
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17 Jan 2002 |
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