11th |
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【 collect 】 |
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1度買い始めたら、やめられなくなってしまったもの。月刊の漫画雑誌。小学生高学年の頃だった。 |
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きっかけが何だったかは忘れたが、始まったばかりの連載の続きが気になって仕方なかったのだ。 |
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そんなある日。友達が1冊貸して欲しいと言ってきた。断る理由を見つけられないので渋々貸した。 |
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なんとなくイヤ〜な予感・・・は、見事に的中。「返して」と言ったら、「そんなの知らない」 ――。 |
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そいつの顔を見れば誰だってそれは嘘だと分かるのだが、私は博愛主義者。喧嘩は嫌い。しかし、 |
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心の中で罵倒し、裏でこの事態を言いふらし、世間で元々低いそいつのポジションを地中に埋めた。 |
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ザマぁみろ ―― 子供って残酷。 |
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1冊抜け落ちてしまってから、私は買わなくなった。いつの間にか、「読むもの」から「集めるもの」に |
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スライドしていたものが、揃っていないのでは意味が無い。 All or Nothing。 いつしか全てを捨てた。 |
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そしてもう2度と、「集める」ことはしなくなった。あの時、自分に落ち度が無かったとは言い難いが |
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他人の手で足下の砂をすくわれて倒れるのはもう御免だ。 |
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収集癖があるのは男性だけと心理学ではいうらしいが、それは違うだろう。男性であれ、女性であれ、 |
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All でも Nothing でもない状態にとどまっていられるかどうか。ただそれだけだと私は思う。 |
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18 Apr 2001 |
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