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9.試してみたいビデオカード  別の可能性

 この連載中、私はG450というビデオカードに惚れ込んでいました。
 DVD再生については、2次元グラフィックの能力こそ重要で、3D表現能力は大して意味がないんですね。ですから、nVIDIAのRIVA TNT2に惹かれなかったんです。
 これは現在も同様で、3Dグラフィックスに優れたnVIDIAというメーカーのグラフィックチップが市場を席巻していますが、私はそれらのビデオカードに魅力を感じません。
 しかし、試してみたいビデオカードはあります。
 それは、ATIというメーカーが作っている、RADEONというチップを積んだビデオカード。このチップの2次元表示能力はかなり高く、好みによってはG450の映像よりも上だとか。
 しかし、一番の魅力は、その付属ソフトDVDプレーヤー。
 ATI Playerと名付けられたそのソフトは、再生エンジンにCinePlayerと同じものを積んでいて、しかもATIのビデオカードに最適化されてチューンされています。つまり、RADEONという能力の高いチップの性能を精一杯引き出せるように調整されている訳です。
 そして、その再生ソフトとRADEONの組み合わせでは、映像にダメージを与えずに再生支援機能を使えるということなのです。
 再生支援機能とは、マシンの能力が低くてもDVDが再生出来るようにパソコンを補助する、ビデオカードに搭載された機能なのですが、反面映像の美しさはかなり損なわれ、ぼやけたような映像になってしまいます。
 しかしRADEONに搭載された支援機能は、広く使われている支援方式とは方式が異なるため、映像へのダメージをかなり抑えることに成功したとか。
 これがちゃんと使えるならば、G450とCinePlayerで生じていた、アニメ映画でのコマ落ちなどを回避することが出来るかも知れません。
 果たして、どこまでこのRADEONとATI Playerが高い能力を持ってるのか。
 いずれ、試してみたいと思っています。

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