パソコンをホームシアターに活用しよう
6.リージョン・コードもなんのその 世界のDVDを観よう!
とりあえずはDVDビデオをパソコンで鑑賞できる環境が出来上がったわけです。
が、ここで一つ気になることがあります。
そう、それは「リージョン1」のDVDを観ることが出来るのか? という疑問。
元々パソコンのDVD−ROMドライブにはそのファームウェアの中にリージョン・コードが記入されています(古い製品の中にはなかったりしますが、現在は必ず書き込まれています)。そして、さらにソフトDVDプレーヤーの中にもリージョン・コードを管理している製品があります。そして、通常では「リージョン2」に設定されているのです。
しかし、それもたかがプログラム。ごまかしの手は多々あるわけで(笑)。
パソコンというのはそもそもワールドワイドな製品で、DVD−ROMドライブのようなパーツにしても世界のどこで使われるかわからない製品ですし、ソフトDVDプレーヤーだってほとんどの製品は海外で開発され、日本語パッチを当てた上で国内販売されているもの。専用機のように「日本国内専門」にチューンされて販売されているものではありません。
その辺りに、つけ込むすきがあるようです。
というのも、DVD−ROMドライブにしてもソフトDVDプレーヤーにしても、3〜5回のリージョン変更はユーザーの手で簡単に行えるようになっているんですね。変更のコマンドを入力してやれば、機械が自分でDVD−ROMドライブのファームウェアの書き換えを行い、変更回数の残りカウントを減らしていく、という仕組み。
ということは、このファームウェアを何とかしてやればいいわけです。
魚心あれば水心、とでもいいましょうか(笑)。
探してみれば、ネット上にはその手のツールがたくさんあるものです。
使っているDVD−ROMドライブの種類によって、全くのリージョン・フリーにしてしまうものから、リージョン変更回数をリセットしてしまうツールまで、ネット上でかなりの種類のドライブに対応したツールを発見(笑)。
私のものもありました。「GD7000」のファームウェアの変更回数をリセットしてしまうツール。
試しにリージョン1の「フィフス・エレメント」を再生してみる。WinDVDが「リージョンが違うけど、変更していい?」と訊いてくるので、「いいよん」と答えてやると、きちんと再生が開始されました。
その後、「Driveinfo」というDVD−ROMドライブの情報を調べてくれるツールでGD7000の情報を調べてみると、「変更回数は残り3回だよ」と教えてくれました(このドライブは4回の変更が可能)。
そこでリセットツールを導入し、実行をかけたうえで再度「Drineinfo」で診断。
すると……。
「変更回数は残り4回だよ」。
……うまくいったみたい。
念のため、ソフトDVDプレーヤー側でもリージョン変更回数の確認。変更回数残り4回、とちゃんと表示されてくれたのでほっと一息。どうやら、リージョンを乗り越えることは専用機に比べて簡単に行えるということが確認できたようです。
なお、ソフトDVDプレーヤーによっては、ソフト自体がリージョン変更カウンターを持っている場合があるようなので、事前に情報収集が必要かと思われます。
また、この手の作業の常なのですが、ツール類はあくまで善意の方が作成してくださっているプログラム。あらゆる環境で動作するということは誰にも保証できないし、失敗して機器類が動作しなくなったとしても誰にも責任はありません。
あくまで自己責任。それどころかメーカー品パソコンに使用した場合、メーカー保証も受けられなくなくなることもあり得るということを念頭に置いて作業してください。
私の場合は、もともと保証などないバルク品を集めて作ってますので、どうでもいいことだったのですが(笑)。
パソコンにおけるDVD再生では、NTSCとPALの違いもありませんので、これで全世界中のDVDを鑑賞できる環境が出来上がりました。
あとは、ソフトを買うお金をどうするか、だなぁ……。
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