パソコンをホームシアターに活用しよう


4.さぁ、組み立てよう!  パーツ集め、過ちの始まり(笑)

 それでは、本格的に製作にかかります。
 まずはパーツ集めから。
 本体を構成するPCケースですが、これはなるべく小さなものがいいですね。オーディオラックの横に置くような形になるんですから。
 小さなもの……といえばブック型になりますね。あれだったらDVD専用機よりもぐっと小さくできますし、立てて使うことも十分できるはず。
 しかし反面、拡張性はかなり奪われてしまいます。今後のことを考えれば、最低でもビデオカードとサウンドカードだけは自由に製品を挿し換え出来る状況を確保しておきたいところなので、ブック型は避けた方が得策のようですね。本体が小さいと、メンテナンス等の作業効率も著しく悪そうですし。
 という訳で、普通のミドルタワーで一番小さかったものを選択。お値段は4,480円。
 キーボードとマウスは、店頭で一番安かったものにしました。
 キーボードは780円。安いなぁ。
 で、マウスが580円。吉野家で特盛すら食べられないお値段です(笑)。
 さて、これらのパーツが集まったら、いよいよ最後、ビデオカードの選択です。このビデオカードの品質が、DVD再生時の映像の品位を決めるといっても過言ではありません。
 色々調べてみた結果、どうやら映像のシャープさではMatroxというメーカーのG450というチップが、一番優れているらしいということが分かりました(シャープ過ぎてイヤだ、という人もいるくらいだそうです)。
 早速お店でチェック。すると、G450のバルク品が9,980円で置いてあるではないですか。
 ビデオメモリは16メガと、昨今の状況から考えると少なめですが、しかしそんな高解像度で観る訳ではありません。プロジェクターへの出力の関係上、800×600で出力しようというのですから、これでも十分のはず。
 一応、お店の人にも確認。
 「あのぉ、800×600でのDVD再生を考えてるんですが、ビデオメモリが16メガと32メガで違いが出てきますか?」
 「多分大丈夫でしょう。だめでも、実験ということで買えるお値段ではありますから、試してみたら?」
 ……なんだか、だましにかけられているような……(笑)。
 とりあえず、そのビデオカードを購入し、お店を後にしました。
 その後、プロジェクターに出力するためのディスプレイケーブル3メートル(3,080円)を大型家電店で購入して、これで一通りパーツが揃った訳です。あとは、組み立てるのみ!
 メインで使っていたパソコンをばらしにかかり、押入れからあまっていたパーツも引っ張り出し、作業用パソコンとDVD再生用パソコンを同時に組み立てていきます。
 が、ここでトラブル発生!(ヒューストン!)
 なんと、押入れにしまっておいたマザーボードのUSBポートが、死んでいるではないですか!
 こいつは普段の作業用パソコンに組み込むつもりのものだったのですが、USBが使えなければスキャナもデジカメも使えない!
 BIOSは最新のものにアップデート済みだし、ディップスイッチでの切り替えというものもボード上にはありません。なのに、OSが全くUSBポートを認識してくれないのです。
 これは由々しき問題でした。作業用マシンがまともに動かなければ、ホームページの更新作業などがまったく行えなくなってしまいます(実際、2週間ほど更新が出来なくなりましたが……)。
 数日色々試しましたが、どうやってもUSBポートは正常に作動してくれません。結局はこのマザーボードは諦めざるを得なくなってしまいました。
 が、パーツをそろえた手前、DVD再生パソコンを諦めるわけにはいきません。
 そこで、私はとことん突っ走ることにしたのです(笑)。
 マザーボード、買ったろうじゃないの!!! そうだ、せっかくマザーボードから新調するのだったら、よりいい製品を買って、DVD再生専用パソコンに組み込んだ方がいいよな。それだったら、CPUもそれなりの物を積んでやれるし……。
 てな訳で、マザーボードはパソコンDVD関連の掲示板で評価の高かったASUSというメーカーのATA100対応815Eチップ搭載マザーボードにしました。13,800円。
 そして、CPUはペンティアムIII800MhzのFSB133(23,800円)に変更(この時点で、もうすでに出来る限り安価にあげようという当初の目論見が崩れてしまってますね)。
 これに作業用パソコン用にPC100対応のメモリ128メガ(5,980円)を加え、やっと本当にパーツが揃ったことになりました。
 という訳で、結局組み上がったDVD用パソコンの主なスペックは下記のようになりました。

CPU:ペンティアムIII 800Mhz FSB133
マザーボード:ASUS CUSL2−C
メモリ:128Mバイト PC133対応(バルク品)
DVD−ROM:日立GD7000
ビデオカード:G450(バルク品)
サウンドカード:EVERDATA ORPHEUS(YMF754サウンドチップ・光出力端子つき)
ハードディスク:12Gバイト(IBM製・バルク品)

 ……それにしても、こんなにお金がかかるとは思わなかった……と、ちょっと悔しかったりして(苦笑)。

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