Zゲージの小型レイアウト製作記(2)

製作過程紹介(その1)
です。

実際の作業順に製作過程を紹介していきます。

●レイアウトベースの製作(1)

2枚のラワン合板と発泡スチロールボードを用意して貼り合わせるところからスタートです。


発泡スチロールは手頃な厚さのTomixの市販品を購入。(Tomixの発泡スチロールボードは工作がしやすくおすすめです)
写真のように適当に切断します。

Tomixのものは大きさが限られるので、より大きな発泡スチロールボードが必要な場合は、東急ハンズやユザワヤ、ネットでも購入できます。

ラワン合板の厚さは、川の部分が薄くなるので底板は4mm、上面のベース板には2.5mmを用意しました。
大型カッターナイフで4mm以上の合板をカットする場合は、多少高くなりますがラワン合板ではなく、シナベニヤ板のほうが、ずっと楽にカットできます。
新聞紙にレイアウト図を描いて、ベース板に写しました。


●レイアウトベースの製作(2)


貼り合わせは木工用ボンドのみで行います。
ソリが生じないように、接着剤が乾くまで固定に注意します。
もし反っていたら、接着剤が半乾きの時に反った内側の面を水で濡らすことで修正できます。
(濡らした面が膨張して盛り上がり、凸形状になります)
固定は、平らな床や板の上に置いて重しを乗せてもいいですが、平らな床(板)はそう見つけられません。
別の方法として大きいヤットコタイプの洗濯ばさみでボードの各辺を何か所も挟んで、立てて乾燥してもいいです。
ヤットコタイプの洗濯ばさみは、接着剤が乾燥していく過程で板のソリを確認しやすいメリットがあり、便利です。



川の部分の断面はこんな感じです。
発泡スチロールは、交換した新しいカッターナイフの刃で削るのがコツです。
多少の隙間や段差はティッシュペーパーや紙粘土で埋めるので問題ありません。
作業中は掃除機(ハンドクリーナー)が欠かせません。

ちなみに、私が愛用しているハンドクリーナは、通販生活で人気のマキタの充電クリーナです。
通販生活で売られているモデル以外にもいろいろなものがあって、クリーナの大きさ、吸引力、充電時間、連続使用時間などのスペックバランスが非常によくできていて、気に入っています。
このような作業のためだけに専用のクリーナを購入するのはもったいないと思いますが、マキタのものなら日常的に使用できるのでお勧めですよ。

河にする部分は一見すると強度不足に見えますが、底板に4mm厚さのラワン合板を使えばこのサイズでは全く問題ありません。
もし、後で強度不足があっても簡単に補強できますから心配は要りません。


●線路の敷設


プラン通り線路を配置しました。
先ず、鉄橋を接着固定してから線路を置いて行きます。
カーブは0.5mm厚程度のボール紙を用いてカント(線路の傾き)を設けています。
線路は、ギャップ、フィーダ等を設けて接着剤「ボンドGクリア」と釘の両方で固定しています。
使用した、鉄橋はメルクリンの「8975」です。
この時点で、十分にテスト走行を行ってスロー運転がスムースに行くよう念入りに調整します。
ここで、注意しなければならないのは走行だけではありません。直線線路の接続部分がしっかり直線に接続されているかどうかの確認が必要です。
上から眺めていてもわからないので、列車の運転手の視線からみて、直線線路がガタガタになっていないか、まっすぐの直線になっているかを確認します。

「鉄道模型の小型レイアウトのススメ」でも書いていますが、車両を走らせてみても本当につまらないのでやる気が失せてしまう段階です。
完全に「おもちゃ」のようです。
でも、後に、見違えるような広がりが出るので、ここが我慢のしどころなのです。

電動ポイントの操作コイルリード線は、ボードに貫通穴を空けて裏まで通します。


●地形の製作(1)

地形の製作作業の前に5mm厚×45mmの化粧側板を4端辺に接着して取り付けました。
材料はアガチス材と呼ばれる安価で加工のしやすい木材です。
ホームセンターなどで普通に入手できる模型用木材です。
この化粧側板がないと端面は発泡スチロールが丸見えになりますので意匠上有効です。
川の部分は、あらかじめ断面形状を合わせて化粧板を切断しています。
線路敷設前だと化粧側板を接着後に切断ができるので、それの方が良いかも知れません。


化粧側板はあらかじめ切断してから取り付けています。

切断面は、軽くヤスリをかけてきれいにします。
断面をぴったり合わせずに、化粧側板を数ミリ大きめにしています。
化粧側板は意匠上のものですが、ボードの強度をアップして、そり防止にもなりますのでお勧めです。




盛り上がった地形(山や丘)は発泡スチロールを木工ボンドで接着して形成します。

発泡スチロールは、今回も作業性が良いという理由から、ベースと同じTomix製のものを購入して使っています。
段々畑の様に接着してからカッターナイフで大まかに形を作ります。接着には木工ボンドを使います。
どうしても隙間や段差はできますから、ティッシュペーパーを重ねてからボンド水(木工ボンドを水で3〜5倍に薄めたもの)を滴下、筆塗りして形を整えます。
発泡スチロール切断面の模様は地面には適さないので、発泡スチロール部分は全てティッシュペーパーを重ねます。
しかし、このティッシュを貼る作業も面倒ですので、発泡スチロール地肌のままとして隙間は紙粘土(少量の水と木工ボンドを加えて練った物)で埋め、塗装とパウダー撒きのみで仕上げてもOKです。
ティッシュを貼ると、撒くパウダーが少量ですむので後から手を抜けます。



トンネルポータル付近はこんな感じです。
トンネルポータルはABSやスチロール樹脂等のプラスチック製ですから、発泡スチロールに固定するのに、さすがに木工用ボンドでは着きません。
専用の接着剤もあるようですが私はいつもボンドGクリアを使っています。
発泡スチロールを溶かしますが、使えないことはありません。

ティッシュの部分は木工ボンド水で、かなり、ビショビショになっています。
このトンネルポータルはkibri(キブリ)の「6900」で、国内でも入手性がよく安価なものです。
写真のものは塗装前のものですが、このように購入時に既にまだらの色に仕上がっています。
メルクリンには長い客車もありますので、建築限界を考慮してポータルをほんの数ミリだけカーブ内側にずらしています。
こうすることで、R145という急カーブでも26m級/120mmの客車を走らせることが可能です。
線路の下、左半分にはにカントをつけるためのボール紙が見えています。



ティッシュの上に紙粘土を塗りつけて、乾燥後に塗装するとこんな感じです。
トンネルポータルはつや消しのために、水性アクリル塗料で塗り直しています。
結構、雑です。
トンネルポータルの内側にはボール紙を丸めたものを数センチ取り付けていますが、長くすると建築限界を超えるので要注意です。



●地形の製作(2)


地表の形づくりの仕上げには紙粘土を用います。
紙粘土は、前述の通り、乾燥後のひび割れ防止のため少量の木工ボンドを混ぜて、また作業性向上のため水も加えて柔らかくしたものを用います。
山岳部分や土手などティッシュペーパーを貼り付けた所に素手で塗っていきます。
発泡スチロールとトンネルポータルの隙間などはこの段階で埋めてしまいます。

地表が乾いたら着色を行います。私は、いつもタミヤの水性アクリル塗料(つや消し)を用いています。
地面の色は、「デザートイエロー(XF-59)」、「フラットアース(XF-52)」、「バフ(XF-57)」等を使います。
これらを適当に混ぜたり、まだらに塗ったりして、岩の部分は「ミディアムグレー(XF-20)」を使います。
この段階で、鉄橋やトンネルポータルも線路ごと塗ります。
中央の駅舎はメルクリンの「8970」を組み立てたものです。




●バラストまき

面倒なバラストまきですが、道床がないのでやらないわけにはいきません。
これがすめば、スッと気が楽になるので、気合いを入れて頑張ります。


使用したのはKATO/ウッドランドシーニックス社の細目のバラストです。
これを「私のTips」で紹介している方法で前処理をして湿ったパラパラ状にしてからまいています。
ここまで小さくなると、水で洗うと泥のようになりますので乾かすのにはドライヤを使っても時間がかかります。
家族の理解が得られれば、耐熱容器に入れて電子レンジを補助的に使うと効果的です。

この写真はバラストまきの後、ボンド水を垂らしたもので、ビショビショの状態です。
バラスト固着の木工ボンド水は、薄めすぎに注意します。3倍くらいまでが無難です。
前処理をしていても洗剤は少しだけ加えておきます。

ごらんのように、バラストの縁もガタガタで汚くみえて、これでいいのだろうかと心配になります。
でも、地面を仕上げると気にならなくなるので、こんなもんで大丈夫です。
この作業がうまくいかず、うまく行かないなあ〜、バラスト撒きはたいへんだなあ〜 と悩まれる人が多いようですが、こんなんで十分。気にしなくっていいんです。




●バラストまき(ポイント)


悩みましたが、今回もポイント部分にバラストまきを行いました。
道床が無いのでレール間にもまくことになり、ポイントをダメにしないよう慎重にやらないといけません。
ポイントマシンは黒なのでバラストまきの前に水性アクリル塗料のフラットアース(XF-52)を塗ってあります。





●バラストまき(仕上げ)


ボンド水が乾いたら、やはり水性アクリル塗料の「フラットアース」(XF-52)か、これに少し「フラットブラウン」や「ミディアムグレー」でアレンジを加えてバラストをレールごと着色します。
その後、やはりボンド水の滴下で「カラーパウダー」(Tomix)、「コースターフ」(KATO/ウッドランドシーニックス)を線路の周辺に固着します。

ついでに線路以外の部分の草むした地面の基礎を同じ方法で仕上げてしまいます。
上の写真では気になったガタガタのバラストも、地面を仕上げると気にならなくなります。






●バラストまき(河川)


河原、川底の砂利も同じバラストをそのまままきました。
河原の砂利の着色は水性アクリルの「ライトグレー」に「デーザートイエロー」、「バフ」をわずかに混ぜています。
後に川底を着色し、「グロスポリマメディウム」で川を表現する予定です。






●地面の基礎の仕上げ


全体的に「コースターフ」を撒き終わった様子です。
使用したコースターフは明緑色の1色のみですが、それで十分です。

ここで、写真のように給電用の端子台を設けました。





●端子台の取付け


給電用の端子台は、ML-70-A(サトーパーツ)です。
端子台の背面は、写真のように合板と発泡スチロールをくり抜いてビニル線をはんだ付けしてあります。





●ここでひと休み

まだ全く樹木がないのですが、ここまでくるとちょっと走らせてみようかと言う気になってきます。
レール上面の塗装、盛り上がったバラスト、ターフなどをわりばしでこそげ落とし、念入りに試験走行します。


ローカル線用の客車。
DB(旧ドイツ国鉄)の標準色だったグリーンです。
実車は、通常の長い車両を切断して造ったリニューアル車らしいです。
他のDBの客車に比べて短めなので、小さなレイアウトにもってこいの客車です。
ドアと車端部に凸凹があって変化があり、見た目も楽しめます。
年代的にはERA IVにあたりますが、雰囲気はERA IIIといった感じですから、ERA IIIのSLに牽かせても悪くないです。





DBの代表的、超有名DLのDB BR218。
これはやや古い塗装色でタルキスと呼ばれるものです。
日本でいえばDD51に相当しますが、1エンジンで馬力も最高速度もこちらのほうがずっと上です。
デザインはDD54に似ています。登場はDD54よりも2〜3年早いのですが、こちらは、まだ現役のDLです。
これはタンコロでも、なかなかさまになります。

5極モータでギア音はプラボディに響いて少しうるさいですが、安定した走りをします。
牽引力はやや低めですが、どこにでも投入できる万能的なロコですね。




*製作写真は全てデジカメ(Nikon CoolPix SQ)で、室内の蛍光灯下で撮影、一部色温度補正しています。


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