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Session 16 「ブラック・ドッグ・セレナーデ」 位相差空間を進む囚人輸送船で反乱が起きた。首謀者は、ジェットが警官時代に追った犯人、ウダイ。ジェットに昔同僚だったファドから、ウダイを追わないか、との連絡が入る。ウダイはその昔、ジェットが左腕を失い、ISSPを退職する原因になった事件の犯人だった。ジェットとファドは二人で追跡を始めたが・・・。 |
脚本 横手 美智子 作監 竹内 浩志(スタジオ・ライブ) メカ作監 後藤 雅巳 絵コンテ 山内 重保 演出 佐藤 育郎 |
感 想 |
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しょっぱなから赤ランプ、死体累々・・・ なるほど、こりゃむさいオッサンの話だわ。(^^;; えーと、デンゼル=ワシントン? ウダイ=タクシムっておじさんですけど、名前からするとアフリカ系でしょうか。Session #2のハキム同様、モデルがいそうですね。身のこなしといい、隠しナイフの使い方といい、かなりイケてるおじさんです。 Session #10に続いて、ジェットの過去がいろいろと想像できるSessionですね。 ジェットがサイボーグ化するきっかけとか、ISSPをやめた原因とか。(なんか、某クラッシャー・○ョウのタロスみたいですが(^^;;) 「いーかげん直せば?」 「この船はオレの船だ。この腕もオレの腕だ。口出しするな」 ということは、おそらくクローニングかなんかで、生体の腕を新たにしつらえて、それを繋ぐこともできるんですね。まあ、傷を残しておきたい、って気持ちはわからないでもないですが。 そーいや、銀河鉄道999でも、鉄郎がわざわざ傷跡が残るように治療していましたが、男ってのは身勝手なイキモノです。(笑) 「ボンサイ、テンサイ、チンゲンサイ、八百八町に火がともる」 何度も聞くけど、このフレーズにはなんの意味があるんだ?(^^;;>エド もう、ほんとに親子していますな。このふたり。 (余談ですが、次回はついにエドが主演(なんだろうか?)のマッシュルーム・サンバです。バンザイ) えーと、ストーリーですね。 ウダイっていう殺し屋が他の囚人たちと移送船を乗っ取っちゃいます。で、こいつはどうやらジェットとはかなり深い因縁があるようで、ジェットは昔の仲間であるファドとともにウダイが乗っ取った移送船を追いかける、という、とても「むさい」話です。 で、移送船にハンマーヘッドで乗りつけようとするジェットですが・・・ こ、この空中戦はすごい。(^^;; 音楽も聴いたことないぞ。イケてます。 ハンマーヘッドなんていう地味なマシンですが、ギミックは通好みで、ファドの宇宙船からの発進シーンで、バーニアを逆方向に向けて少し吹かし、後方へ発進した後にバーニアを動かして素っ飛んで行くなんていうのは、もう感激モノでした。 なんとなく「そうかな」という展開で、やっぱりファドがそもそも裏切者だった訳ですが、予定調和ながらジェット・ブラックらしいビバップでした。 |
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Session 17 「マッシュルーム・サンバ」 燃料も食料も切れて漂流していたビバップ号は惑星イオに不時着してしまった。食べ物探しに出たエドとアインは、街で風変わりな老人・ドミノに出会う。調べてみると違法キノコ売買で賞金がかかっているらしい。エドとアインは早速追跡開始。そこに男女の賞金稼ぎたちも現われ・・・。 |
脚本 横手 美智子、渡辺 信一郎 作監 しんぼたくろう、中田 栄治(中村プロ) メカ作監 後藤 雅巳 絵コンテ 渡辺 信一郎 演出 森 邦宏 |
感 想 |
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シリーズ監督の渡辺 信一郎さんは、Session#2「野良犬のストラット」やSession#9「ジャミング・ウイズ・エドワード」の絵コンテもお書きになっているのですが、今回はこのふたつのSessionで主役(?)だったエドとアインの話、ってことで脚本にも手をだしてらっさいます。いやー、気合い入ってますねぇ。 作品の仕上がりもすっごい気合いハイっています。そう、ハイってますね。(笑) エドとアインってのは、ともすればギスギスした関係になってしまいそうなビバップ号のオトナたちにとって、緩衝材的な役割になっていて、なかなかメインには出てきてくれなかったのですが、穿ったモノの見方をすれば、すべてを理解したうえで、精神的にはもっともっと上空からスパイクたちを見下ろしていて、ちょっとヤバくなってくると「えへへー」とか「わーい」とか「おなか減ったー」とさえずりながら場の雰囲気を融和させてしまう存在とわたしには思えます。 で、なんかこーやって書くと、天使みたいなヤツやな。(^^;; そーいやふわふわと浮いているのが好きですね。ビバップ号はキャビンを含むドーナツ状の部分を回転させることによって、その遠心力によって無重量状態における疑似重力としているのですが、遠心力の働いている床面を地上と考えれば、エドは天に位置する場所が本来の居場所で、ときどき地上に舞い降りてくるのでしょう。(すごいこじつけ) さて、エドとアインが主役のSessionです。 エド、変。 アイン、かわいい。 というのが、このSessionのテーマです。(おいおい) いやー、エドが靴下と靴を持っていた、ってのがまず不思議ですが(^^;;、なんかエドの靴下姿ってのは、ビミョーなモノがありました。(謎) で、靴下はくと何故歩けない?(^^;; それでなんで靴下なんか持ってる? 逆立ちにでんぐり返りに、あげくは両手ぶらぶら走りって、お前はまともに歩けんのか。だー、いったいこの生物はなんなんだー。 そうそう、ポケットの中に入っていた落花生を食べようとして、スパイクら3人に見つけられて「きゃーっ」と叫ぶシーン、初めて女の子らしいセリフだったような。(笑) で、アイン。キノコ食べて、無表情にぴょんぴょんはかわいすぎます。反則です。 ビバップ号が当て逃げされた時、階段にしがみついていた姿はヒキョーです。 アインの行動だけを追ってみれば、今回はかなりデータ犬として「頭がいい」ところが表現されていますね。食い物探しに出かけたエドに着いていったのも、なんとなく自分の意思っぽいですし、賞金首のドミノを捕まえにいくシーンで、自分からリュックサックを用意していますし、なによりエドとのゼツミョーのコンビネーションも、彼がヒジョーに頭がイイ、ってのを意図的にアピールしているように思います。 牛と会話までできる、ってのもデータ犬であるが故なのか?(^^;; 今回、スパイク、ジェット、フェイのレギュラー3人の影が薄かったためか、ゲストキャラが充実していましたね。 例のジジイ3人組をはじめ、女賞金稼ぎコフィ、怪しいキノコ売りの賞金首ドミノ、そのドミノを追うシャフト、などなど、この大いなる茶番(あるいは喜劇、もしくは悲劇)を演じるために今まで生きてきたような人ばかりでした。 個人的には、スイカ売りのオッサンもヒジョーに味が出ていたと思います。 メカ的なつっこみ、いくつか。 ビバップ号のガス欠。といっても、電力などはおそらく融合炉などでまかなっていると思われるので、推進剤(プロペラント)が無くなっちゃったってとこでしょうか。しかし、そんな状態でよく大気圏に突入できたものだ・・・ 貨物列車の線路。列車、というよりレールバスに近いですね。たまに地下鉄や新交通システムなんかでもあるように、レールはガイド的な役割のみで、鉄輪ではなくタイヤにて走行しています。描写的にはブレーキをかけるシーンなんか気に入っています。 LIFE IS BUT A DREAM... |
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Session 18 「スピーク・ライク・ア・チャイルド」 謎の小包がフェイに送られてきた。フェイは借金取りと勘違いして逃げ出してしまう。が、中身は謎のビデオ。現在ではなくなってしまった旧式のデッキを探して、スパイクとジェットはあちこちを探し歩く・・・。 |
脚本 稲荷 昭彦 脚本協力 河森 正治 吉永 亜矢 作監 菅野 宏紀 メカ作監 後藤 雅巳 絵コンテ 佐藤 順一 演出 武井 良幸 |
感 想 |
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疾走する馬、釣り上げられそして逃げた魚、寝そべる犬、竜宮城と亀の話・・・ おや、楽しい動物アニメか?(^^;; すでにフェイがコールドスリープによって、約五十年もの間眠っていたことは明らかになっていますが、これはその続編的なお話。 つまりは、どうやら過去のフェイ(十三歳くらいか?)が未来の自分に宛てて撮影したビデオをめぐる、すったもんだの悲喜劇です。(8:2で喜劇の勝ち) 【印象に残ったセリフその1】 フェイ「あーもう、思い当たるフシがありすぎてぇー。取り敢えず、逃げとこ」 送られてきたビデオテープを、なんかヤバイものと勘違いしてのお言葉。 いやー、わかります、わかります。たしかに、ヤバそうなものには「取り敢えず」近づかないにこしたことはありませんからねぇ。もしオイシイはなしだったとしても、もともと自分のモノじゃなかったんですから、少なくとも損はしません。(いいのかな・・) 【印象に残った性癖その1】 訳わからんモノは、とりあえず開けてみるスパイク。 たしかSession #4でも、実はウイルスの入ったカプセルを無理やりこじ開けようとしていたぞ、こいつ。 【印象に残った差し出し先その1】 アステロイド・アクターズ・スタジオって、いったいどんな団体なんでしょう?(^^;; なんでフェイと関係があるんでしょう? ああ、いったいどんな謎が・・・ 【印象に残ったオッサンその1】 二十世紀映像のマニア。 いやー、千葉センセ、ハマっておりますです。(笑) こーゆー役は、アナタしかこなせないでしょう。スパイクたちが尋ねた時、見ていたのが「ビバリーヒルズ高校白書」っぽい映像だったのはナゼでしょう?(^^;; 「現存するだけでも奇跡に近いシロモノだよぉーっ」 「んっ? 知らないのぉー。しょーがないなぁ教えてあげようかぁー?」 ときどき使わせていただいております、このセリフ。(笑) 【印象に残ったセリフその2】 おお、その2があったか。(^^;; フェイ「やっぱり馬より犬ねぇー」 うーむ、意味シンなセリフだ・・・ 【印象に残った地図その1】 旧アジアの地下都市、電気博物館。 うーむ、そーか。この時代、南を上にするのか・・・ もしかして、北半球はほとんど全滅で、南半球だけに人類が残っているんでしょーか。 で、ナゼに猫の看板が? 【印象に残りそうで残ってないセリフその1】 ジェット「大は小を兼ねる、だ」 違うって。(^^;; もう、この後の展開が見え見えのセリフでした。(笑) 【印象に残ったのかどうか、とにかくちょっとニヤリとしたセリフその1】 フェイ「そうなの? ふぅーん、そうなんだ・・・そっか、じゃあま、しょうがない。あたしが居なくてそんなに寂しがってるなら、帰ってやるか」 “ビデオが見れなくて”がっくしきているスパイクとジェットのことを勘違いして。 ま、お約束と言えばオヤクソクなんですけどね。(^^;; その前にビバップ号に電話をかけた時にアインが出て、まゆ毛ぴくぴくの横顔とか、そしてこのセリフの時の目の動きとか、アニメとしては非常に面白い「表情の演技」ってのがすごくよく出ているシーンでした。 セリフもいいですね。“男として”はこのセリフ、こういう女性に言ってもらいたいという願望ってのがどことなくあります。 【印象に残ったあまりにもご都合主義その1】 いくらなんの発展もない、っちゅーても、いきなりビデオデッキが届くか?(^^;; 【印象に残った“男の視点”からのテーマその1】 未来の自分に向かって「フレー、フレー、あたし」と言う少女。 アニメージュ98年8月号の特集によると、このシーン、山寺さんと石塚さんは「泣けちゃう」「感動的」と言っているのですが、多田さん、林原さんは「恥ずかしい」。 つまりは、これは男から見て「女性(少女)はこうであって欲しい」というだけの思い込みじゃないのでしょうか? 今の自分に向かって「がんばれ」という女性は多くいるのですが(わたしも知っていますが)、将来の自分に向かって、こんなことって言えるでしょうか? 異性の感性というものを書く、というのはどうしても難しくなってしまいますけど、ちょっと考えさせられるテーマでした。 でも、このSession。フェイの表情だけでなく、たとえば間違えてVHSのデッキを持ってきてしまったためベータのテープが見れないことに唖然としてゆくスパイクとジェット。 そのビデオに見入るスパイク、ジェット、エド、アイン。 少女のフェイ(?)が大写しになったとき、一瞬表情を変えるスパイク、ジェット。 などなど、キャラクターの表情が非常にいい「演技」をしていました。 もし実写だと、演じる役者さんが苦労したでしょうね。(笑) |