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Session 7 「ヘヴィ・メタル・クイーン」 デッカーという賞金首を追いかけ、とあるドライブインに向かったスパイクはそこでヘビメタ好きの女トラッカー、VTに出会った。一方デッカーに遭遇したフェイは逃した上に自分の機体まで壊されて・・・。 |
脚本 横手美智子 作監 本橋秀之 メカ作監 後藤雅巳 絵コンテ 岡村天斎 演出 森 邦宏 |
感 想 |
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野良犬のストラット(Session #2)もそうなんですが、横手さんの脚本って、典型的にビバップらしい展開なんですよね。(でも、堕天使たちのバラッドも横手さんだな) ものすごく(笑)ご都合主義にストーリーが進むんですけど、各センテンスの繋がりがすごく自然で、テンポよく合わさって(重なって)進むので、非常に楽しめます。 さて、今回は爆発物のプロ、デッカーが標的。極秘情報のはずが、アステロイドのあるコロニーには同業者がごろごろと・・・。んで、当然のごとく一悶着に巻き込まれるスパイク。(^^;; 二日酔いとはいえ、いい動きしてますね。テレ東ではカットされたナイフのシーンも入っていました。 フェイはフェイで、ファミレス「ウッディーズ」のチョコパフェにげんなり・・・かと思えば、ヤツメウナギのやっ君の入れ墨男をデッカーと間違えて。(笑) いや、こちらもテレ東でカットされたお美しい後ろ姿が。(^o^) モノマシンを壊されたふたり、ビバップ号まではVTに送ってもらったものの、どうやってコンテナの上にマシンを乗せたのでしょう? どうやってビバップに乗り移ったのでしょう?(^^;; ま、詮索はやめましょう。(笑) とにかく、テンポがすっごくいいですね。また、われわれから見れば異世界であるこの未来の宇宙を、ごく当たり前の世界として描かれている、ってのはとてもビバップらしい作品として仕上がっていると思います。 宇宙トラックの発想もなかなかおもしろいです。推進装置は、最前部のユニット部のみにありコンテナを後部に繋ぐ、ってのは、SF的ギミックとしもなかなか興味深いです。 フェイのモノマシンの武装の修理が間に合わず、マジックハンド(?)に換装されてしまう、とかっていう「伏線」がいくつかあって、それらがきれいに消化され、まとめ上げられていると思います。エンターテイメントなストーリーはこうでなくては、という見本みたいでした。 セリフとしておもしろかったのは、フェイの「こんな細かい作業、向いてないんだってば」と、スパイクの「一触即発」。VTの「失敗したって、せいぜい死ぬだけよ」が今回のセリフ大賞です。(^^;; さて・・・ 古くは「2001年宇宙の旅」にて、また、「ガンダム」や「おいら宇宙の炭坑夫」でもやってました「あれ」をスパイクがやりました。 そう、「必殺、真空生身遊泳」です。 これ、やったことある人はもちろんいないんでしょうけど、ほんとにできるんでしょうか? わたしが子供のころ読んだ本によると、真空中では、“一瞬”にして血液が沸騰し、目や鼻などの“穴”から肉体の内容物が噴き出す(想像したくない)、ということだったのですが、かなり短時間なら大丈夫なんでしょうか? でも、ボーマン船長はエアロックに向かって、小型艇内部の空気ごと自分を“撃ち出す”ようにしていましたし、「機動戦士ガンダム、逆襲のシャア」ではクエスは顔を手でおおい、身体を丸めるようにしていました。 真空中に放り出された人間の末路は、小説「冷たい方程式」でぞっとしたことあります。あんた、よく平気だったな。(^^;;>スパイク しかし、方向修正するために銃を撃つ、って判断はよいぞ。このネタはかなり昔に星野之宣さんの漫画「巨人たちの惑星(だったかな)」で初めて読んで、感心したものです。かなり反動はキツイはずなんですけどね。(笑) |
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Session 8 「ワルツ・フォー・ヴィーナス」 金星でスパイクは妙な男・ロコに弟子入り志願される。ロコはスパイクに包みを託して消えたが、調べてみるとどうやら賞金首の一人らしい。追っていくうちに、スパイクは砂漠に住むロコの妹・ステラに出会う・・・。 |
脚本 横手美智子 作監 しんぼたくろう(中村プロ) メカ作監 後藤雅巳 絵コンテ 演出 武井良幸 |
感 想 |
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すでに地上波では放映済みのSessionです。 比較的このストーリーは気に入っている人が多いみたいですね。よくよく考えると、やっぱりありきたりだし、ご都合主義なんですが(^^;;、よくまとまってますね。 まず、このSessionでやっと、画面上では初の「収入」があります。(笑) 信じられないことに、賞金首を捕まえてしまうのですが、このとき捕まえる賞金首(ハイジャック犯)の3人組の名前はヒューイ、ルーイ、デューイ。この文章を書いている時点では、すでにフィルムブックにてネタバレされてしまったのですが、ディズニーのドナルド・ダックの甥っ子3人組の名前ですね。また、この機内で流されていた映画がトム&ジェリーもどきだったり、スチュワーデスが篠原ともえ似だったりと、かなりスタッフが遊びまくっているようです。(笑) さて、今回の舞台は金星。つまりヴィーナスですね。 ここはどうやらアラブ系が多いようで、空港の看板なんかでもアラビア語が目立ちます。相変わらずこういった「日常」が効果的に描かれていますね。感心します。 で、ハイジャック犯を捕まえた手際にほれ込んで、スパイクに弟子入り志願するロコくんなんですが、いきなりスパイクに殴りかかる・・・と思いきや、地上波ではなかったナイフがその手に。(^^;; ロコといえば、その妹のステラがなかなか人気があるようで・・・ たしかに、坂本真綾さん、うまいですね。彼女は「天空のエスカフローネ」でのひとみ役で初めて知りましたが、その主題歌も歌っていて、歌唱力も素晴らしいです。 このとき(エスカフローネ)も、音楽担当は菅野よう子さんでしたね。 坂本さんは、「ロードス島戦記」主題歌で、やはり菅野さんの曲を歌ってらっしゃいましたが、こういった曲は歌うのって難しいと思うのですが、しっかりと歌いきっています。で、そのステラがスパイクに向けて構えていた銃。たぶんブローニングじゃないかと思うのですが、これって、撃鉄(ハンマー)が起きていないと発射できなかったんじゃありませんでしたっけ?(^^;; 最初から撃つつもりはなかったのか・・・・ しかし、グレイ=アッシュってのはいったいなんだったんだ? 鉢から外に出たら、文字通り灰になってしまいましたが、いったいどういう環境で成育する植物なんでしょう?(そもそも、ほんとに植物か?) うーん、スパイク、やっぱり青二才だったか・・・(謎) |
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Session 9 「ジャミング・ウィズ・エドワード」 地球で、何者かが人工衛星をハッキングしてレーザーで地上絵を描くという事件が起こった。ビバップも捜査に乗り出したが、どうやらラディカル・エドワードという正体不明のハッカーがあやしいらしい・・・。 |
脚本 佐藤 大 作監 小森 高博 メカ作監 後藤 雅巳 絵コンテ 渡辺信一郎 演出 佐藤育郎 |
感 想 |
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おお、エド、エド。また会えた・・・・ とゆーわけでー。一部のファンの間では熱狂的に支持されている「天才美少女ハッカー」の登場です。(^^;; いやまったく、あのSession #5はいったい何だったんだ、と思ってしまうほどビバップらしい作品ですね。(笑) 舞台は地球。ゲート事故の影響で、いん石が雨のごとく降りそそぐ惑星です。地球ではおもに平地にいん石が降る、なんて言われてるのかどーかは知りませんが・・・ 賞金首は、南米にナスカの地上絵を再現したハッカー。 ぢつは、見捨てられた軍事衛星に搭載されたAIが、自分でやったことなんですが、ラディカル=エドワードと呼ばれるハッカーがその犯人と見られて、警察とともにジェットらも彼(?)を追っているわけです。 で、ラディカル=エドことエドワード=ウォン=ハウ=ペペル=チブルスキー4世がそれに気付き、衛星にアクセスしAI(つまり“んぴゅー”)とコンタクトしたときのセリフ「ナカノアタマデコエガスル」ってのは、最初は何を言ってるのかわかりませんでした。(^^;; あとで考えると、ヒジョーにエドらしいセリフでよいです。 でまあ、落書き事件でお手上げ状態のジェットたちに、エドが助言する訳ですが、このやりとりも良いですね。とくにフェイとのからみとか。「だって、エドがエドだもーん」てのはこのSessionで最高の名セリフです。(笑) 考えてみると、この後のSessionでも、エドはジェットやフェイとはかなりからみがあるのですが、スパイクとはあまり接点がないんですよね。スパイクとからむ場合は、ジェットやフェイや、あるいはアインなどの触媒を通じてのからみになる傾向があるような。たしかにピンとこないわな。 んで、例によってくたびれもうけ。 でも、フェイとの約束でビバップに乗せてもらうエド。エドを残して飛び立ってしまうビバップ号に向かって「こない、こない。あれれ・・・」、そして“リモコン”を使ってビバップをハッキングで乗っ取ってしまい、無理やり着水させてしまう。BGMとして流れる「CAR24」も絶妙で、既放映分の中では、わたしは一番好きなシーンです。 でも、なんでエドはビバップ号なんかに興味を持ったんだ?(^^;; |