COWBOY BEBOP
その2 とにかく渋いアニメ!
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 Session 4 「ゲイトウェイ・シャッフル」

 過激な環境保護団体のリーダー、トウィンクルを捕らえたスパイクたち。だが、部下たちがウィルス爆弾を盾に賞金を取り消してしまった。前回金を盗んで逃げた謎の女、フェイも登場して・・・。
脚本 村井さだゆき
作監 しんぼたくろう(中村プロ)
メカ作監 後藤雅巳
絵コンテ 武井良幸
演出 武井良幸

感 想
さて、テレ東未放映バージョンがこれから3週続きます。
今回のオープニングはと言いますと・・・・おお、なんかよく見たことある光景だ。(^^;; も、木星がぁぁぁ。大赤斑がぁぁぁっ。
さて、カゲキな環境保護団体の女ボスを、ひょんなことからスパイクたちが捕まえてしまったことから、話はややこしくなります。
人間やめて、おサルさんになってしまうウイルスをめぐり、果ては位相差空間でのミサイルとの追いかけっこなどなど。
ヒッジョーにビバップらしい、テンポの異様に乗った秀作ですね。
フェイがビバップ号に住み着くことになったいきさつとか、位相差空間に関するギミックのさりげない説明とか、ヒッジョーに“らしい”環境保護団体のママさんとか、もうこれ一作でビバップのすべてを語れそうな作品です。(^^;;
今回の注目株は、ガニメデのウミネズミ。 か、かわいいです。(^^;;
アザラシとかオットセイとかの海獣類に似ていますが、ネズミというからには、それらとは別系統の生物なのでしょうか?(アザラシとかは、犬に近い生物です)
顔はたしかにネズミっぽいですけど、つまりはアザラシの一種なんだけど、顔がネズミだからそういうネーミングになった、とかってのもよくある話ですが。
次に、過激な宇宙環境保護団体の「スペース・ウォリアーズ」。“いかにも”なキャラです。(^^;;
トゥインクルという女ボスを中心とした、数人の組織なのですが、彼女は「ママ」と呼ばれているし、モデルは「天空の城 ラピュタ」に出てきた海賊かな?
このスペース・ウォリアーズ。もともとはまっとうな環境保護団体だったらしいのですが、トィンクルがボスとなってから、マフィアまがいの過激行動になってしまいました。
で、彼女の昔の写真なんですが、なんとなく某国の過激派の女闘士っぽいところが、“おいおい、いいのかよ”ですね。(笑)
過激な環境保護団体、というと、パトレイバーでもありましたけど、こっちのほうが“よっぽど”ですね。(笑) 自分たちをアピールするホログラム爆弾(?)でのメッセージの棒読みなんか、もう最高でした。
フェイは宇宙空間でガス欠になってマヌケをさらしているし、かと思えばプリンセス=テンコーして、アインと入れ替わってしまうし、スパイクは「訳わかんねーもの」はとりあえずぶっ壊そうとするし、ジェットは自分で手に負えないことがあると「オレに聞くな」となってしまうし、3人の性格が縮図のようにこのSessionにあらわれていますね。
そりゃそうと、スペース・ウォリアーズのウイルス「モンキー・ビジネス」。
「気分はもう戦争」という大友克洋の漫画に、同名のサブタイトルがありましたけど、元ネタはこれか? それとも、まだ他にあるのでしょうか?


 Session 5 「堕天使たちのバラッド」

 スパイクが賞金稼ぎになる前の恩師、マオが賞金をかけられた。だがそれはスパイクを陥れようとする罠だった。マオを殺した男、それはスパイクの因縁の男、ピシャス。二人の運命的対決が始まった・・・。
脚本 横手美智子
作監 川元利浩
メカ作監 後藤雅巳
絵コンテ 渡辺信一郎
演出 渡辺哲哉

感 想
おおお(^^;; なぜ、これを放映しなかったんだー。>テレ東
マオさん。人が良さそうですけど、やっぱりどことなく凄みありますね。怒らせるとコワイんでしょうねぇ。ビシャスは彼が怒る前にケリつけちゃったんですけど。
で、敵対組織の幹部を殺したのもビの字、マオを殺したのも同じく。そして、マオがその敵幹部殺しの容疑者として賞金がかかる、ってのは、つまりは最初からビの字がスパイクをおびき寄せるためのワナとしていたんでしょうね。
スパイクもそれは十分承知していた、と。
マオはスパイクにとって恩人らしいので、彼のひととなりなどは熟知していて、スパイクとしてはハナからマオの身に何かが起っていることもわかっていたんでしょう。
これは、ビとスのふたりが、ある程度、意思を疎通したうえでの決闘の始まりだったのかもしれませんね。
んでもって、フェイ・・・
スペードのエースの意味は知ってるだろうが。(^^;; ドレス姿であのしゃべり方は、ちょっとかわいかったけど。(笑)
アヴェ=マリアか・・・・この後の展開にはぴったりの曲ですね。
つづいてアナスタシア(アニー)ですが、これ一城みゆ希さんにぴったしですね。(^^;;
まるで、彼女のために作られたキャラみたいです。
この店のポルノ雑誌もなかなかでしたが。(おいおい(^^;;) 例の「CLOSED」の看板、このお店のものだったんですね。
しかしビシャスよ、お前人の顔みて話しろよな。こいつは常に横顔で話しているような。きゅっと細くなる口もととか、ある意味で凄みというか、凶悪さを感じますけど。
決闘は教会で。(けっこんじゃないのね)
「安心しな、お前を助けに行くわけじゃない」
いいセリフです。このセリフに、スパイクのすべてが収まっているような気がします。
教会へ向かうスパイクにかぶさるように流れる曲、「RAIN」。?? あれ? これってサントラCDと違って、山根麻衣さんが歌ってません? しかし、これほどこの雰囲気にぴったしの曲はないぞ。(^^;;
フェイに銃を突きつけている男を、なんのためらいもなく撃ち殺すスパイク。この描写はもの凄いっす。(^^;;
で、そのスの字さんなんですが・・・なんか、らしくない戦い方ですね。余裕がない、っつーか。水のようじゃなく、燃え盛る炎となってますね。
窓から落ちるスパイク。直前にビシャスに投げたのは手榴弾? となると、ビの字もただじゃすまないのか?
回想シーン。上半身裸で、ベッドの上で身を起こす男はビシャス? その傍らに横になっているのはジュリア? ああ、謎が謎で謎だぞーっ。(^^;;
盆栽は、はみ出た部分こそが個性であり、オリジナリティである。ってことで、はみ出た男の回収に行くジェット、ってことで。
フェイって、そんなに音痴なのか?(^^;;


 Session 6 「悪魔を憐れむ歌」

 賞金首・ジラフを追ってきたスパイク達。だがジラフは車椅子の男、ゼブラとその息子・ウェンを追って行き、撃たれてしまう。謎の言葉を残して・・・。ジラフとゼブラは元同志だった。スパイク達は捜査をはじめるが・・・。
脚本 信本敬子
作監 竹内浩志(スタジオ・ライブ)
メカ作監 後藤雅巳
絵コンテ 岡村天斎
演出 佐藤育郎

感 想
見終わった感想・・・おお、なんとなくSFだ。(^^;;
すでにいくつかの雑誌、ムックなどで未放映Sessionについての情報はリークされていましたから、だいたいの見当はついていました。つまり、「あやしいのは子供のほうだ」ってことですね。
しかし、そーゆーネタで来るか。
キーパースンである少年、ウェンを冬馬由美さんが演じていた、ってことで「ぼくたま」を連想した人が多かったらしいですね。
わたしは、最初は「童夢」のような超能力ネタかと思って見ていたのですが、どっちかというと、「ポーの一族」に近いんでしょうか・・・
ややこしい説明をジェットがしていましたが(あくまで仮説ってことらしいですが)、つまるところ、時間が止まってしまったウェンの肉体は、老化しないのではなく、言葉通りの意味で、不死となってしまったのでしょう。
ただ、子供であるが故に、隠れみのとしての大人が必要、ってネタは、「ポーの一族」とか「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」みたいな吸血鬼、つまりノスフェラトゥ話の常套手段なのでしょうか。
高橋留美子の「人魚」シリーズにも、今回とまったく同じネタがありましたね。まさかそれからのパクリとは思いませんけど。(笑)
で、今回はだから、ストーリーとしてはかなりありふれたモノだったと思うので、前回が良すぎたこともあり、ちょっと拍子抜けしてしまいました。
おおっ、と思ったのは、ウェンが不死になってしまったことに対する位相差空間ゲート事故のかかわりと、ジェットの推測、くらいでしょうか。これは、なんとなくSFしているので、ちょっとだけいいかな、と。(^^;;
あと、冒頭で(本編とはなんの関係もないんだけど)スパイクの過去に関するシーンらしきものがあった、ってことと、ファッティというライバルの賞金稼ぎを登場させることで、カウボーイたちの「日常」が描かれていた、というのに興味を持ちました。しかし、あの下品なネタはやめなさい。(笑)
ああ、それからアインのドッグフードを食べるフェイと「働かざる者食うべからず。ワタシはイイの。女は生きてるだけでエライんだから」ってセリフ。それから、てっきり自分に食べさせて貰えると思ったドッグフードを、フェイに食べられてしまって唖然としているアインの表情がめっちゃカワイイです。(^^;;