李さんちの物語 黄美那


韓国の漫画家、黄美那さんの作品。
日本では戸田郁子さんが翻訳をし、週刊モーニングにシリーズ連載されていました。(全4巻)
絵はチョット古いかなぁ〜って感じですが、内容はとっても好いです(^^)

舞台は、やっぱり韓国。
その韓国の李さんと言う家族を描いた漫画です。
シリーズ連載なので、1話ごとに主人公が違います。。。
なんといっても、結婚して別に家庭を持っている次男一家を含めると、3世代15人家族・・・
その一家の他にも、独身者の彼氏・彼女や、アメリカの親戚デビットくん迄登場する、主要メンバーを覚えるのも大変って漫画です。。。

話の内容自体は、地味です。。。
まぁ普通の一家にそんなに次々とイベントが起こりまくってたら大変ですからねぇ〜
でも、韓国ならではって言う感じのイベントなんかが結構出てきます。。。
朝鮮戦争で居なくなった父親の兄を探す話、同姓同本(同じ姓でおなじ出身)では結婚できない、20歳になったら徴兵へ・・・8親等以内は結婚できない等々今の日本人には考えられない(わからない)話が出てきます。
諺なんかも日本と違っていて、ある意味下手な韓国紹介より韓国の文化や生活感が理解できるんじゃないかなぁと思います。。。
でも、やっぱり漫画ですから、恋愛もの中心な所もあります。。。
恋愛なのは、長女・次女・三男・四男の4人。。。
それぞれが、ぜんぜん違うタイプの恋愛をするんで、その違いが面白いです。。。
特に三男のお相手は有名女優!
身分って言うか、生活LVの違う二人の結婚までの道のりって言うのも見応え抜群!!
次女は、恋愛って言うより、いとこのデビット君から求愛されてるだけって感じ。。。
そこで出てくるのが、8親等って問題。。。
日本ならいとこはOKなんだけど、韓国じゃNO!らしいです。。。
長女・四男はまぁ普通の恋愛。
日本の漫画のようにライバルが出てきてとか、すごい障害に立ち向かわなくちゃならないって言うのは無いんですけど、韓国ならではのチョットした問題や、個人的な感情がメインに出てきて新鮮味があります。

そして、この漫画での一番重要なポイントは禿!!(笑)
親父が禿なんで、兄弟そろって禿になるんじゃないかって言う恐怖感に連載はじめから、とうとう最後まで苦しめられてます(笑)
まぁ禿たく無いのはみんな同じですが、兄弟みんないろんな事をやって”禿には、禿だけには・・・”って頑張っていながらも、恐怖感と戦ってます。。。。
そういえば、禿って遺伝するんですかねぇ〜〜???

キャラ的には、次女のセミちゃんが、いや”チャンづけ”より”さんつけ”のほうがいいかな?
そのセミさんが最高です!!
剣道・テコンドー・カンフーといろいろな武術を身に着けてる美人さん(^^)
そのくせ兄貴に簡単にだまされてしまうチョット抜けてるところが良いです〜
そのセミさん、いとこのデビット君に求愛されてるんです。。。
おのデビットくん、アメリカ生まれのアメリカ育ち。格好はビジュアル系!!
このデビット君もなかなかいいキャラです。(いろんな意味で・・・)
こっちの恋愛は、法律上・常識での8親等以外に強敵・親父が構えているんで、最後まで中途半端。。。
できれば外伝を書いてもらいたいって感じです。。。

まぁ話は結構地味ですけど、読んで全然損は無い漫画だと思います。
下手に漫画読みすぎてる人間には、逆に読んで見るほうが良いかもしれないかなぁって漫画です。。

個人的にはとってもお勧め(^^)