なんちゃってホームシアターへの道
<<賃貸マンション編>>


【2003年6月〜2004年10月】

■6畳をホームシアターに?

現在、僕が住んでいるのは、賃貸の2LDKのマンションである。(一応、鉄筋コンクリート造りではあるが築10年ほどたっている。)
今回はこの賃貸マンションにホームシターを構築することとした。
幸いにして僕の部屋は角部屋で隣は半年以上ずっと空き部屋である。(誰も住む気配すらないのは謎?)
建物のまわりは南面に一軒家が隣接しているが、向こうは2階建てこっちは4Fなのであまり影響はなさそう。
東側は一面の畑で、その先に道路。隣家までは50メートルくらい離れている。
北側にはうちのDKと寝室に使ってる和室がありその前は2本の道路なのでそちら方向への音漏れは気にする必要はなし。
また最上階なので上階はなし。ホームシアターを楽しむにはまあまあの好条件ではある。
そういう環境の中、畑に面したリビングに使っている洋室(フローリング)の6畳をホームシアターとすることとした。
下の階は人が住んでるので、階下への音漏れだけは要注意である。
ホームシアターとするうえで、まずは防音を考えないと近所迷惑になるのでそこから検討に入る。
特に低音の防音は難しいらしいのでウーファーは買っても大音量では使えないと予想できる。
またPCのLAN等もあるので配線をあまりごちゃごちゃにしたくない。
初心者だし金銭的にもできる限り低く低予算で抑えたいと考えた。

●ホームシアター用システム

そのような状況から導き出した結論は、5.1チャンネルのちゃんとしたホームシアター用のサウンドシステムは現段階(2003年6月)では不要。
そこで2チャンネルで仮想的にドルビーサラウンドが楽しめるシステムを探していたらDVDコンポの存在に気付いた。
幸いコンポは持っていない。(CDラジカセ[MDなし]1台所有)また、DVDもノートPC(2台所有)で見てる状況。
ということで、ちょどよかった、ほほいのほい!という感じでDVDコンポの検討を開始した。
色々と悩んだ挙句、DVD鑑賞が中心という点から価格.comの掲示板等の情報からVictorのUX-A10DVD-Mに決定!
そこで、もっとも安く買うために購入先を検討。結局、通販(CafeCom)で39,500円で購入。
翌日、ヤマダ゙電機のチラシで53800円とあり、ニヤリ!としたのは言うまでもない。
さて肝心の音のほうだが、まあ、ミニコンポとしては普通だと思う。以前18万のコンポを持っていたことがあるが、
それに比較すると、まあこんなもんという感じである。高音が鮮やかに再生されるということはなく、
少しこもった感じの音である。ただ、重低音に関しては、かなりの迫力がある。
小さい音量でもパンチが効いていて、ボリュームを上げるのにためらいを感じるくらいだ。
これだとサブウーファーがなくてもよさそうだ。音楽を聴くというよりも、DVDを見ることが主目的の人にとっては、
満足できるものだと思う。ただ仮想5.1チャンネルといっても実際には2本のSPしかないわけで、音の広がり感はあるが
5.1チャンネルのように音が回る感じ(実際に経験があるわけじゃないですが)は体験できなかった。
まあ、いずれは防音がきちんとしたホームシアターで5.1チャンネルのセットを揃えたいが、現在の部屋ではこれで十分だと思う。

[DVDコンポと液晶テレビ(SONY WEGA KLV-21SG2)をラックに設置。]

1年ほど経って、2チャンネルでは物足りなくなってきた。また、5.1チャンネルのホームシアターセットも安くなってきている。
というわけで、5.1chのホームシアターセットを購入することにした。
まずは5.1ch初体験であるので、初級クラスの低価格の製品ということで、数種類をピックアップし、価格.comなどを参考に比較検討を行った。
その結果として、SONYの下から2番目の製品であるHT-K31を購入することにした。
最大の理由は、リモコンが増えすぎて手に負えなくなっているので、他の機器とリモコンが共有できることから、
液晶テレビと同じSONY製品にしたかったこと。そして過去のSONY製品、CDラジカセ、液晶テレビともに音が気に入っていることから
まずメーカーをSONYと定めて、その中で3万円以内で購入でき、かつ、掲示板での評判もなかなかよいことから、HT-K31に決定した。
購入先は最も安くかつ、クレジットカードが使えるという理由からデジ倉に決定し、購入した。(税込\30,135)
セッティングだが、フロントスピーカーは、それぞれコンポのスピーカーの横に配置し、センタースピーカーはTVの下に、やや上向きに角度をつけて置く。
サブウーファーは、右のフロントスピーカーの横のスペースに床置きし、リヤはスタンドがないので苦労したが、カウチの両脇になんとか置いた。(不安定だけど)
AVアンプは、ラックのDVDコンポ本体の脇に縦置きできた。(縦置できるタイプなのでよかった)
で、後は配線を整えて、肝心の音のセッティング。テストトーンを出しながら、レベルの調整を行った。
試行錯誤した結果、最終的にセンターとリヤ(左右)のレベルを上げて、ウーファーはレベルを下げたセッティングに落ち着く。
さて、感想だが、仮想5.1chと違って、ちゃんと後から音がする(当たり前だが)。
近日中に、5.1chを堪能できるソフトのリストを作成する予定であるので、乞うご期待!

●ホームシアターのための防音対策

効果のほどは定かではないが、とりあえず防音対策を施す。
まずは、床がフローリングなので、このままでは階下への振動、音漏れが一番心配である。
早速、ニトリまで出掛けてカーペット探し。思ったような品はなかったのだが、
唯一フローリングの床に防音効果があると書いてあったカーペットを購入し敷く。
ちなみに元々6畳なのだがそのうちの1.5畳分にはウッドカーペットを敷いているので、残りの4.5畳部分のみがカーペットとなる。
なぜ、中途半端にウッドカーペットが敷かれているかというと・・・
寝室として使っている6畳の和室があるのだが、元々、そこに6畳のウッドカーペットを敷こうとしたのだが、
出入り口のドアがウッドカーペットの厚みで開かなくなってしまったので、やむなくドアを開閉するために1.5畳分
をカットしたものだ。(おそまつ!)それをどこかに使えないかと考えてフローリングの部屋の端に敷いていたのである。
したがって和室は現在も4.5畳がウッドカーペットで1.5畳が畳という中途半端さである。
話しを戻すと、その4.5畳のカーペットの上にこれまで使っていたラグ(2畳相当)を敷いた。
さらに、重低音による振動対策として、スピーカーの下にホームセンターで450円で買ってきた防振ゴム(厚さ10mm)をセット。
これでとりあえず階下への防音対策は完了である。これでもダメだったら、カーペットの下に防音マットを敷こうと考えている。
また窓からの音漏れ対策として、防音カーテンの購入を検討中である。 → 遮光カーテンを2重にしたことでかなり遮音できた。

■ホームシアターの映像機器

●スクリーン

今回はプロジェクターを購入して大画面でホームシアターを楽しむつもりだが、プロジェクターを使うためには、
スクリーンは必須。ということで、検討を開始した。
部屋のサイズ゙、プロジェクターの投影距離などから80インチの4:3(1.6m× 1.2m)とサイズを決定。
キクチやOSといったメーカーも検討したが、ここは価格.comの掲示板でコストパフォーマンスががよい
と言われてるピュアビジョンに決定し、タペストリータイプ\17,400をネットで注文。
届いたところで、いよいよ設置である。まずはホームセンターで購入してきたつっぱりポール
(MAX2.8M 耐荷重20kg 1,280円)を用意し、これをスクリーン吊り下げ位置に設置。
さすがに一人で平行にちゃんと設置するのは一苦労。位置を計測しながら、30分ほどで作業完了。
次にポールにこれまたホームセンターで購入したS字フックを取り付け準備完了。
最後にスクリーンを吊るして完成!強度的には、スクリーンは軽量(2.0kg)なので、全然問題なし。
手巻きなので上げ下げするたびにちと面倒になるが・・・。いずれは電動にしたいと思う。

[スクリーンを下げた状態。手巻きなのでほとんど下げっぱなしにしてます。]

●遮光カーテン

さて、プロジェクターを使うには、絶対に遮光が必要ということで、遮光対策にかかる。
南にベランダへ出る掃きだし窓と東に腰高窓があるので、以前から遮光カーテンを取り付けていた。
それである程度までは暗くできていたが、さすがにプロジェクターを使うにはまだ明る過ぎる。
そこで、防音対策もかねて遮光カーテンを2重化することにした。
ホームセンターでスーパー遮光(1級)のカーテンを購入し、それをレースカーテン用のレールに取り付けた。
さすが2枚重ねるとほとんど外の光を通さない。が、上の隙間からかなりの光が漏れている。
いずれはカーテンボックスを取り付けたいが、さあて、とりあえず何かできないか・・・。
と、ここでスクリーンが入っていたダンボール箱が目についた。長さは1.8Mほどあり十分。
それをカッターで加工しカーテンレールの上に置いてみた。多少の隙間は残るがほぼ完璧に光漏れがなくなった。
外は晴天のはずなんだが、かなり暗くなり鏡で自分の顔を見ても表情が見えないし、
DVDのパッケージの文字はもちろん読めない。これでひとまず遮光対策は完了である。
ただカーテンレールの上のダンボールは見栄えがちょっとなんでいずれ別の方法を検討する予定である。

[南側の掃き出し窓のカーテンとカーテンレール。エアコンとの隙間に発砲スチロール片を挟んで押さえつけている。]

●プロジェクター

プロジェクターについては、初心者なので入門用の低価格機を検討することにした。
次に用途がDVD視聴のほかに、CATV視聴や、PCでの使用(これまではほとんどの時間をPCの前ですごしている)
という点から4:3の画面サイズでPCの表示につよいのは?という点で検討を重ねた結果、EPSONのELP-30に決定。
あとは、安く買えるのはどこだろう?ということで価格.comをのぞいて見る。
最安店で\110,000か・・・。おっ、ここクレジットカードも使えるじゃん。
ということでその通販店(ラクダネット☆コム)のサイトを見てみると、何!\99,800になっている!
これは、チャンス!いま、買うしかない!というように衝動買いのような感じで注文。
5日ほどでプロジェクターが届いた。早速、箱を開けてセッティング。
スクリーンの位置から計測した投影位置に高さ約75cmの天板付4段ラック(キャスターつき)を配置。
その上にプロジェクターを置き、電源を接続し、レンズキャップをはずして、シネフィルターを取り付けた。

[プロジェクタの設置風景。ノートPC用のスタンドを一番高くして置いています。]

DVDとS端子ケーブルで接続し、テレビ(CATVのホームターミナル)とはビデオ(コンポジット)ケーブルで接続、PCとは付属のケーブルで接続。
そして電源をONしてみる。すぐに映像が映し出される。投影位置をスクリーンに合わせて調整を行った。
まずはテレビ(CATV)から確認。まず、画面の大きさに「おおぅ!」と感嘆する。
また繋いだだけですぐ映るという手軽さには拍子抜けしてしまった。それほど簡単だった。
さて肝心の映像だが、まずはビデオ端子にCATVを映してみた。さすがに21型のテレビとは比較にならない大きさである。
ただ普通のテレビに比べれば輪郭が甘い感じで、決して綺麗ではないが見難いということはない。
またサッカーや野球などのスポーツは迫力がすごく感じられて「おぅ!」という感じである。
次にS端子にDVDを接続してみた。さすがにCATVの映像に比べたら綺麗である。字幕の文字もはっきりと見える。
暗い部屋のスクリーンに映画が写っているとちょっとした映画館の雰囲気だ。(だからホームシアター)
よーし、これからソフト(映画)を揃えるぞーという気持ちになった。(ちなみにこの時は付属のシネフィルターを取り付けて設定をON)
最後にPCと接続しPCの画面を映し出してみる。感想は普通。仕事でプロジェクターを使った時と同じである。
さて、映像には満足できたのだが1点だけ、気になる点がある。それはファンの音だ。視聴位置にもよると思うがかなり五月蝿い。
気になる人には気になると思うので、何らかの対策が必要かと思うがどうすればいいのか悩みどころである。
以下にスクリーン画面をデジカメで撮影したので紹介しておく。

[BS1の野球中継です。西武VSどこだっけ?]

[CATVのアニマックスチャンネルです。ご存知、悟空(ドラゴンボールZ)です。]

[DVDの映像です。インデペンデンス・デイのワンシーンです。]

[DVDラックです。100本を少し超えてるくらいです。]

■ホームシアター完成

まあこれで我が「ホームシアター」は完成したのだが、本格的にホームシアターを趣味としてる人から見たら、
「これで?ホームシアター?」というレベルではないだろうか?そういう意味では大きな声では「ホームシアター」
とは名乗れないと思うので、「なんちゃってホームシアター」と名づけることにする。
これだったら、許してもらえるのではないだろうか?
しかし、例え「なんちゃってホームシアター」であろうが、僕にとっては大満足の世界である。

ちなみに完成後の部屋(洋室6畳)の間取りは以下の通りである。


以下に今回かかった総費用を算出してみたので、参考になれば。

・DVDコンポ:\39,500
・防振ゴム:\450
・カーペット:\4,980
・スクリーン:\17,400
・突っ張りポール:\1,280
・S字フック:\240
・遮光カーテン:\3,980+3,560
・S端子延長ケーブル:1,230
・AVケーブル:\1,940
・プロジェクター:\99,800
・合計:\174,360
(送料、消費税は別途。)

余裕で20万円以内に納めることができた。これで80インチのホームシアターの世界が手に入って大満足である。

・21型液晶TV:\158,000
・ホームシアターセット:\29,800
いずれは、立派な地下室のホームシアターで好きな映画を見る日を夢見て・・・。(続く)

戸建リビングシアター編
戸建シアタールーム編


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