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1964年当時のシカゴはマックスウェル・ストリートの
様子を淡々と、つぶさに捉えたドキュメンタリー映画。
マックスウェル・ストリートといえば、映画「ブルース・
ブラザーズ」でジョン・リー・フッカーが歌っていた
シーンが有名ですが、数々のシカゴ・ブルースが
このオープン・エア・マーケット(青空市場)から
誕生した歴史的な背景があります。

収録にあたっては一切の演出を排除し、BGMすらも
入っていないのが嬉しい。映像と共に実際のその場の
演奏や市場のノイズがリアルに収録されています。
撮影はプロ・カメラマンのマイク・シェイ氏ですが、
当日はマイク・ブルームフィールドもかなりアシストし、
時には自らも演奏に加わったようです。(未確認ですが)
パッケージの裏に少しそのことが触れられて
います。

Directed by Mike Shea
Studio It (Studio Itでは、現在このビデオをリリースすべく活動中)

映像には無数の屋台とテキ屋の親父が映し出されているのですが、
「これとこれでなんぼ、はいそれでこれはオマケだよ」といった、
日本で言う駄菓子屋のおやじさんみたいな言い回し、
And this is freeってのはその、「こいつはオマケさ」という
意味だったんですね。実際に観て初めて知りました。

ご存じロバート・ナイトホーク以外にも
演奏シーンは沢山あって、この時期の
ストリートの活況が手に取るように判ります。

大人も子供も楽しめる市場だったようで、
幼い子供がオモチャのサキソフォンを
手に入れて懸命に吹く姿が微笑ましい。

近々ストリートで稼ごうというのか、
ダンボール箱を叩くだけの芸で
周囲にアッピールしている子供も
いたりする。

このビデオに演奏シーンを期待して鑑賞すると
期待はずれになるのですが、シェイ監督の制作意図が
充分に満たされた記録映画として、歴史的に非常に価値の
高い作品と思います。


★ このビデオを入手出来ずにいた私に、所蔵のビデオを貸して下さったhiramat氏に感謝します。

ちなみにhiramat氏所蔵のビデオは
シャナチーからリリースされていた
1995年当時のもので、箱のデザインも
現在の物とは異なっております。
参考までに写真を添えておきます。