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三宅島へ

2007/05/05

 早朝から伊豆岬へ向かった。ウチヤマセンニュウを見るためだ。オンボロのレンタカーを走らせているとそれらしい声が聞こえる。さえずりは8時頃に終わるらしいので、撮影しやすそうな個体を急いで探す。

 こいつもシャイで姿をゆっくり見せてくれない。草の隙間からようやく姿を確認。大きなセッカって感じ。元気にさえずる個体を見つけたので30分程粘ったが、結局近くには止まってくれなかった。

 8時を過ぎるとほんとうに声は聞こえなくなり、静かになった。後ろ姿のカラスバトを数枚撮影し、バードウォッチング終了。


  ウチヤマセンニュウ


  カラスバト



 船の出港時間までは少し観光を。と言ってもここには観光地みたいなものはないので溶岩見物を。
 立入禁止のようだがゲートが無かったので雄山へ向かう林道を少し登ってみる。1983年に流れた溶岩らしい。樹々は枯れ黒い溶岩の上に植物はほとんどなかった。
 鳥はカラスバト、ホオジロ、カラスくらい。

 下の写真は学校跡。この光景はあちこちで写真を見ていたが、実際に見ると迫力がぜんぜん違う。こちらは植物が徐々に育ってきているようだが、このまま溶岩を埋め尽くしていくのだろうか。

 ウロウロしているうちにのどが痛くなってきたので、急いでこの地区から離れる。この島の人たちは毎日このガスを気にしながら生活しているのだろう。大変なことだ。


  山の中腹で


  学校跡

 



 定刻どおり帰りの船が迎えに来た。往きほど混雑していなかった。我々はシート席の予約がとれていたのでゆっくり乗船。荷物を置いてカメラと三脚を持ってデッキへ。

 出航後すぐにオオミズナギドリが飛びはじめる。船の前方から離れていく方向に飛ぶのでなかなか近くを通らない。たまに気まぐれなやつが近くを通過する。
 15:00から18:00まで300カット以上オオミズナギドリのみを撮影した。というのも、それ以外の海鳥が現われなかったのだ。遠くにハシボソミズナギドリ・オーストンウミツバメらしき姿が見えたが確認はできなかった。
 双眼鏡で水平線を見るとはるか遠くまで海面上はオオミズナギドリでいっぱい。双眼鏡を右に左とまわすが、どの方向を見てもオオミズナギドリ。このあたりの海を埋め尽くしているようだ。

 暗くなってきて部屋に戻りシートに座ると同時に熟睡。眼がさめた時はレインボーブリッジを通過していた。下船後はゆっくりしていられない。大急ぎで東京駅へ向かい、軽く夕食を済ませ夜行バスに乗った。この時間からでは新幹線では帰れないのだ。

 

 あっという間に終わった2泊3日の旅。いやいや夜行を入れると4泊3日? なかなか道中の長い旅だった。東京の人は金曜夜出発で日曜の夜に帰って来れるので、けっこう手軽に行けるようだ。新島にも八丈島にも行ってみたいと思っているので、少しうらやましい。

 今回出会ったバードウォッチャーは2人のみ。船の上ではおそらく0。この季節が鳥見に向いていないのか、それとも僕がポイントをはずした場所をまわっていたのかは不明。

 イルカにダイビングにアカコッコ。忙しくて楽しい旅だった。


  かめりあ丸


  オオミズナギドリ


  どこまでもつづく

 

 

 

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