(2003年)


こりゃ新井
この度の合戦におけるそちの働き誠に見事であった。
鬼も驚愕するほどの勇猛無比な武者ぶりであった。
よって今日から鬼愕斎と名乗るがよい。
新井鬼愕斎 うむ、良い名であろう。
あらい きがくさい
あら いきがくさい
誠にそちは息が臭い。
はっはっはっはっは

三日後、新井鬼愕斎は謀反を起こして、殿様を討った。
衆目の面前で「息が臭い」と嘲笑されたことを恨んでの謀反であった。
かように「臭い」という言葉は人の心を傷つけるのである。

(2003.12.27)

手許にある日本語入力ソフトで、非常に有名な歌を変換してみました。

ATOK12 for Windows
君が代は千代に八千代に細石の岩男となりてこ家の蒸すまで

ATOK14 for Mac
君が代は千代に八千代に細石の巌となり手こけの蒸すまで

ことえり
君が代はちよに八千代に佐々令嗣の巌となり手コケの蒸すまで

Canna
君が代は千代に八千代に細石の巌となりてこ家の蒸すまで

Free Wnn
君が余波千代に八千代に佐々例篠巌となり梃家の蒸すまで

Wnn6
君が代は千代に八千代にさざれ意思の巌となり手苔の蒸すまで

MS-IME97
君が代は千代にや千代に細石のいわおとなり手苔の生すまで

BeOSの日本語入力システム
君が代は千代に八千代に細石の巌となり手苔の蒸すまで

EGBridge9 for BeOS
君が世は千代に八千代に細石の巌となりてコケのむすまで

超漢字
君が代は千代に八千代にさざれ石のいわおとなりてこ毛の蒸すまで

いずれも初期状態ではなく、学習機能が働いているので、みなさんの環境ではちがう結果になるかもしれません。これをもってソフトの優劣を云々するつもりは毛頭ありません。

(2003.9.30)

前立腺というのは前に立つ腺である。
これを損傷すると前に立たなくなり、難しい姿勢を要求するようになる。

(2003.9.27)

「どうして別れちゃったの?あんなに愛し合ってたのに。」

「あんな人じゃないと思ってました。だまされたんです。」

「それってどういうこと。」

「彼が目の病気になったんです。毎日目薬をさすようになったんです。彼は目薬をさすとき、口をぐわーっとあけるんです。」

「それがどうかしたの。」

「前に勤めていた会社に、いやな上司がいたんです。
創業者の一族なので、無能なくせにいばっていて、横暴で、陰険で、下品で、好色で、そのくせ紳士を気取っていて、体にさわったり、顔を近づけて臭い息を吹きかけたり、食事にさそったりするんです。拒否するとひどいいやがらせをするんです。
セクハラで訴えようかと何度も思ったけど、そんなことをしたら何をされるかわからないのでがまんしていたら、ノイローゼになってしまって、結局会社はやめたんです。
今でもその上司を憎んでます。殺してやりたいくらいです。」

「気の毒にね。でもその上司と彼とどんな関係があるの?」

「そのいやな上司はよく目薬をさしていたんです。目薬をさすとき、口をぐわーっとあける癖があったんです。まさか彼にも同じ癖があるとは思ってもいませんでしたので、彼が口をぐわーっとあけて目薬をさすのを見たときはひどいショックでした。」

「、、、、、、」

「それだけじゃないんです。最近彼はしきりに耳そうじをするようになったんです。耳そうじをするとき、目をぐわーっと剥くんです。」

「それも例の上司と、、、、」

「そうなんです。その上司は暇なので、しょっちゅう耳そうじをしてたんです。目をぐわーっと剥いて。」

「こまったわね。彼のその癖、直せないかしら。」

「もうだめです。彼にはすっかりあのいやな上司のイメージが張り付いてしまったので、顔を見ただけで身震いがするんです。一緒に暮らすなんて絶対できません。」

(2003.9.25)

食事中に電話がかかってきた。
『ふあい。もひもひい。』
すると、ハキハキした若い女性の声で、
『エアコンについてのアンケートをしていますが、日本語でよろしいですか?』
「ニホンゴ ダメ」って言ったら、流暢な英語が返って来そうな雰囲気なので、「はあ」と答える。
『よろしいですね。それではアンケートにご協力をお願いします。』
ううむ、電話で外人扱いされたのははじめてだったので、複雑な心境。
なりゆきで外人のふりをして、たどたどしく答えたりしてみる。

教訓
食事はちゃんと飲み込んでから電話に出よう。

(2003.9.24)

壱岐さんは大の音楽好き。
自身は家庭の事情で音楽の道に進むことを断念しましたが、子供は音楽家にしたいと思っています。
待望の長男が生まれたとき、一流の音楽家になれるよう「楽聖」と名付けました。
「楽聖」と書いて「もときよ」と読むのだそうです。
小学校低学年までは「もときよちゃん」と呼ばれ、問題なく過ごしてきました。
しかし高学年になると、「いきがくせい」と呼ばれ、いじめられるようになりました。
みんなが「いきがくせえ」「いきがくせえ」と言うので、すっかり口臭恐怖症になってしまいました。
かわいそうな楽聖君は、暇さえあれば歯を磨き、口臭防止剤を使い、話をするときはうつむいて口を手で覆うようになりました。
やがて人と話をすることができなくなり、ついには家に引きこもってしまいました。
そんな時です、宗教団体の人が訪ねて来たのは。
宗教団体の人は優しく言いました。

「大先生をごらんなさい。息が臭いと言われても平然としているではありませんか。これこそ信仰の力です。あなたも今日から信仰の道に入りなさい。」

こうして入信した楽聖君は、見違えるほど明るく活発な少年となりました。
将来は宗教団体のための音楽活動をしたいと希望に瞳を輝かせています。

(2003.9.22)

昔、ハマコーは『宮本顕治は人殺しだ!』と言って、予算委員長をクビになった。
ハマコーは真実を言うべきであった。
すなわち、

『宮本武蔵は人殺しだ!!』

これはまぎれもない真実だ。疑問の余地はない。
しかし、Googleで「宮本武蔵は人殺し」と検索すると、
「該当するページが見つかりませんでした。」と出る。
「宮本顕治は人殺し」では23件もヒットするというのに。
真実の道は遠い。

(2003.9.21)

わたしのMacは、OSX非対応。
「最新版はOSXのみ」というアプリケーションも増えてきて、淋しい思いをしています。
ここ半年ほどLinuxが我が家のメインになっていましたが、新しいMacが欲しくなって、Power Mac G5を見にパソコンショップへ行ってきました。
しかし現物は、、、で、でかい!。こんなにデカイとは思わなかった。
ということで、パソコン購入計画は中止。
性能は並でいいから、小さくて、音が静かで、そこそこ拡張性のある単体のデスクトップ(ディスプレイがついてないやつ)が希望なんですが、そういうの出してくれませんかAppleさん。

関係ないけど床屋に行きました。
鏡に映った自分の顔を見てびっくり。
「人相悪い!」
普段じっくりと鏡を見ることがないので、気がつかなかったのですが、ひどく人相が悪くなっています。
ある権力者が、歳を重ね、権力が増すごとに人相が悪くなっていくのを見て、「思考や行動が顔に出るんだなア」と軽蔑していましたが、他人事ではありません。
わたしは権力とは無縁でいたいと思っているので(社会生活をしている以上、権力に無縁ということはあり得ないでしょうが)、はて何が原因でしょうか?
ぐうたらが顔に出たのでしょうか?
それとも、自分では気付かずに誰かを苦しめているのが顔に出たのでしょうか?
ともかく反省してみる必要があると思いました。

(2003.9.19)

暑くてねむれないので、ジョン・コールマン著「300人委員会」というトンデモ本を読んでしまいました。

コールマンによると、ビートルズの初期の詞や曲をつくったのは、テオドール・アドルノだそうです。
アドルノは、ビートルズに続いて次々と現れたロックグループにもカルトな詞や曲を提供したのだそうです。
パンクもヘビーメタルもアドルノが完成させたものだそうです。
ちなみにロックは「12音技法的な無調音楽」だそうです。

(2003.9.14)

口が臭い男と股が臭い女は、顔を見ればわかると主張している人がいます。
これは右脳による直感判断だそうで、言葉で説明するのは困難だそうです。
有名人では、バートランド・ラッセル、ロナルド・レーガン、鳩山一郎、小泉純一郎などが口が臭い男の代表だそうです。
ネットで流れている「池田大作は息が臭い」という噂はウソだそうです。

(2003.9.13)

「大正天皇暗殺」
 著者 塵塗緒和佳

「幕末、日本に侵入したフリーメーソンは、明治期にその触手を国家の中枢にまで伸し、ついに財界はもちろん軍部をもその支配下に敷いた。」
「この国難に敢然と立ち向かったのが英明なる大正天皇であった。」
「しかし敵はあまりにも強力であった。」
「陛下は奸臣どもに十重二十重に包囲され、病気として押し込められた。」
「陛下はなおも不屈の精神で闘ったが、ついに殺された。」
「かくして、日本は破滅の道へと突き進んでいった。」

この手のトンデモ本は、レトリックで読者を欺き、力ずくで荒唐無稽な説を納得させてしまうのが常套手段だと思います。
つまり文章力が命なんです。
しかしこの本の文章はひどい。あきれるほど下手です。
思わず流行遅れのフレーズを叫んでしまいました。
「つまらん!お前の話はつまらん!」

(2003.9.13)

「西郷隆盛は女だった」
 著者 夜垂卒禰

「西郷隆盛には写真が一枚も無い。」
「彼の肖像画といわれるものは、すべて死後に描かれたものである。」
「生前、西郷隆盛の肖像は固く秘せられていた。」
「それはなぜか?」
「西郷隆盛は女だったからだ。」

あきれた。
八切止夫の「上杉謙信は女だった」にヒントを得たのではないかと思われるが、よくもこんな馬鹿げたことが書けたものだ。

(2003.9.12)

「太平洋戦争はなかった」
 著者 楢武憂之

奇抜な表題に惹かれて手に取ってみた。
目次を見ると、どうやら謀略史観によるトンデモ本らしい。

 日米は戦争をしていない
 記録映画はすべてハリウッドで作られた
 秘密結社はすでに全世界を支配していた
 驚異のマインドコントロール
 真珠湾攻撃はなかった
 ミッドウエー海戦の真実
 東京大空襲のまぼろし
 広島・長崎原爆投下の真実
 兵士はどこへ行ったのか
 恐怖の人畜市場と大虐殺
 靖国参拝の真実

これは正気の沙汰ではない。
わたしはこの手のものが結構好きなので買ってみた。
あきれた。
文章がひどい。まるで日本語の体をなしていない。
小学生の作文以下である。
内容は表題とは全く関係なく、子供の時にイジメを受けたことの恨みつらみが綿々と綴られているばかりであった。

なお、巻末の著者紹介によると、
「マッカーサーは来なかった--GHQの日本統治はなかった」
「まぼろしの東京オリンピック」
「携帯電話 恐怖の洗脳マシン」
「9.11テロはなかった」
などの著書があるらしい。
おそらく失恋の恨みつらみとか、上司や同僚の悪口とか、隣の犬がうるさいとかいったたぐいのことが書き連ねてあるに違いない。

(2003.9.11)

某国の大統領が記者会見中に、突然ズボンを脱ぎ、報道できない言葉を大声で叫んで、女性記者に襲いかかるという事件が起こりました。
大統領は自分のとった行動を全く記憶していないとのことで、ストレスによる精神錯乱説、薬物摂取説、はては敵対国が超能力者を使って遠隔操作したという説まで出る始末。

この事件について見解を求められた総理大臣は、口を下品に突き出し、唇に力を込め、顎をしゃくりあげて、牛が鳴くような声で、
「おうーっ おうーっ おうーっ おうーっ おうーっ おうーっ」
あわてて秘書が飛び出して、
「先生はお疲れですのでこのへんで、、、、」

総理大臣の異様な言動について見解を求められた官房長官は、顔をこわばらせ、首を突き出し、周囲を睨みまわし、犬が吠えるように、
「おん おん おん おん おん おん おん おん おん おん」
あわてて秘書が飛び出して、
「先生はお疲れですのでこのへんで、、、、」

官房長官の異様な言動について見解を求められた官房副長官は、泣き出しそうな顔で、首を傾け左右に振りながら、鳥が鳴くようなかん高い声で、
「ほほほっ ほほほっ ほほほっ ほほほっ ほほほっ ほほほっ」
あわてて秘書が飛び出して、
「先生はお疲れですのでこのへんで、、、、」

(2003.9.4)

また中古パソコンを買ってしまいました。これで3台目です。
ビジネス向きの省スペース型。
CPUはCeleron566MHz。
RAM128MB。
HDD10GB。
2000年春のモデルらしい。
拡張スロットは 3つあるけど、1つはLANボードで埋まっています。
値段は24,800円。
以前からLinux専用機が欲しいと思っていたので、これはお手頃と衝動買いしてしまいました。
さっそくLinuxをインストール。
動かしてみると、重いソフトはメモリ128MBでは苦しい。
メモリスロットが1つ空いているので、もう128MB増設しようとメモリを買いに行きました。
ふと、展示してある中古パソコンを見ると、私が買ったのと全く同じものに49,000円の値段がついていました。
なんだかすごく得した気分になりました。
これをサーバーにして、家庭内乱もとい家庭内LANです。
インターネットも快適です。Webはこれがメインになりそうです。

(2003.3.18)

「ううじじい」が死んだ。
路上で青年に殺されたのだという。
日頃の「ううじじい」の行状を知る者は、天罰が当たったのだと噂している。


取り調べ室にて

「あのじじいが信号を無視して道路を横断しようとしたんです。
杖を突きながらゆっくりゆっくり横断歩道を歩いていったんです。
僕の車の前で立ち止まって、背筋を伸ばして、あくびをして、またゆっくりゆっくり歩いていったんです。
僕は急いでいたのでいらいらしました。
やっと僕の車の前を通り過ぎたと思ったら、振り返って横断歩道を引き返しはじめたんです。
ゆっくりゆっくり歩いて、立ち止まって背筋を伸ばし、、、、
そうしてじじいは何度も何度も僕の車の前を行ったり来たりしました。
こちらはいつまでたっても動けません。
後ろには車が数珠繋ぎになってしまいました。
なぜそんなことをするのかわかりませんが、明らかに悪意ある交通妨害です。
たまりかねてクラクションを鳴らしたのです。
すると、じじいは怒って杖を振り上げました。
そうして僕の車を叩きはじめました。
僕はあわてて車を降りると、じじいを制止しようとしました。
しかし、じじいは車を叩き続けます。
じじいのくせにすごい力です。
制止する手につい力が入って、じじいを突き飛ばす格好になりました。
するとじじいは、ばたっと倒れて、動かなくなりました。死んでしまったのです。」


そのころ「ううじじい」の家では親族が集まって

「じじいがくたばってよかったねえ。」
「本当だよ、あのじじいにはずいぶん泣かされたもんね。」
「因業で意地悪で凶暴なひどいじじいだったねえ。」
「殺したのは金持ちの御曹司だそうだよ。」
「補償金がたんまりとれるね。」
「一生しゃぶりつくしてやる。」
「犯人の親が来たよ! みんな泣いて泣いて。」
「このたびは、、、、」
「うわーん、おじいちゃんを返せ!」
「うえーん、人殺しーーっ!」


そのころ病院では

「婦長さーーん、れれれ霊安室から、、、」
「落ち着きなさい、何事ですか。」
「声がするんです。『ううっ ううっ』と。」
「そういうことは珍しくありませんよ。私なんか何十回も経験してます。」
「やっぱり、ゆうれい、、ですか?」
「ゆうれいを怖がってちゃ病院勤めはできませんよ。」
「どうしたらいいでしょう。」
「ほっときなさい、そんなもの。」
「でも、、、、」

霊安室では死んだはずの「ううじじい」が起きあがり、
「ううっ ううっ」とうなりながらドアをあけて廊下へ歩き出した。
生き返ったのだ。
なんという強靱な生命力だろう。
病院内はパニックとなり、話を聞きつけたマスコミが殺到したが、
取材陣の質問に対して「ううっ ううっ」と怒るばかりで取材にならない。

死から生還した「ううじじい」には、もう怖いものは何もない。
前にも増して傍若無人のふるまいを続けるのであった。

(2003.2.28)

半泣きじじいシリーズ6

半泣きじじいの兄は実にまずそうに飯を食う。
これほど飯をまずそうに食う人は見たことがない。
そんなにまずければ食わなけりゃいいと思うのだが、
生きるためのやむを得ない苦行だといわんばかりに顔をしかめて苦しそうに飯を食う。
あれでは奥さんは張り合いがないだろう。
えっ、奥さんにはとっくの昔に逃げられた?
さもありなん。
会食のとき、半泣きじじいの兄の前に座った人は悲劇である。
目の前であのまずそうな食い方をされたら、こっちの料理もまずくなる。

(2003.2.23)

学生時代のこと。
朝、徹夜明けで横になってうとうとしていました。
ラジオからは小説の朗読が聞こえてきます。

ある女性の半生が一人称で語られています。
大正時代の牧歌的な女学校の生活。やがて結婚、出産。幸福な家庭。
だがある日状況は一変。ふとしたことから夫と子どもを殺害。浪々の逃亡生活となる。
ついには乞食となり、飢えと寒さで瀕死の状態になったとき、有徳の僧に助けられる。
そして、僧のもとで仏門に帰依し、心の平安を得るというストーリー。

描写が「視覚的」でリアルです。
映像が見えるようです。
すごい筆力だと思いました。
そのうち眠ってしまいました。

目覚めると、その小説のことが気になってしかたがありません。
夜に再放送されたので、もう一度聞きました。
びっくりしました。
前半は記憶のとおりですが、後半は全く違います。
殺人もなければ放浪もありません。
物語の後半は夢だったんです。
こんなリアルで筋道の通った夢は後にも先にもありません。

(2003.2.20)

だらしなく太った厚化粧のおばさんが、

「わたくし、このたび歌手をやめ、国会議員に立候補することになりました。つきましては今まで高尚な歌ばかり歌ってまいりましたが、これからは大衆の歌を歌うことにします。」

と言って、折り目正しいソプラノで、春歌を歌い出した。
世の中にこれほど下品なことがあるだろうか。

(2003.2.18)

「いやあ、まいったよ。追突されちゃって。」

「そりゃ災難だったね」

「災難どころじゃないよ、相手の車からものすごいじじいが降りてきて、こっちを睨んで『ううっ ううっ』と、うなってるんだ。そっちが加害者なのに頭から湯気を立ててね。」

「それって、有名な『ううじじい』だろ。」

「そうなんだ『うう』としか言わねえんだ。」

「ちゃんとしゃべれるくせに、しゃべるのが面倒なので『うう』としか言わないんだってね。」

「そうなんだ、で、腕を振り回したり地団駄踏んだりしてね、猛烈に怒ってるんだ。怒るのはこっちの方なのにね。」

「それでどうなったんだ。」

「警察を入れたんだけど、とにかく『ううっ ううっ』と怒るだけなので警察もあきれてね、早々に引き上げていったんだ。」

「ひどいねえ、そんな奴、免許取り上げればいいのに。」

「まったくさ。あのじじい相手じゃ示談なんかできそうもないし。」

「泣き寝入りかい。」

「まあ、バンパーが少しへこんだくらいだからね。あのじじいと争うなんて時間の無駄さ。」

こうして『ううじじい』は傍若無人の日々をおくるのであった。

(2003.2.18)

菊斉先生がバレンタインのプレゼントをもらって喜んでいます。
チョコレートではありません。
「先生にいちばんふさわしいもの」とのこと。
何やらボトル状のものだ。
振ってみるとぽしゃぽしゃ音がする。
これは酒か?ウイスキーかもしれない。
うれしいなあ。
バレンタインだからバランタインかもしれない。
だったらいいなあ。
包みを解くと、まごうことなき黄金色の液体。
口に含むと、こりゃカラい!
舌がピリピリする。思わず吐き出した。
なんだこりゃ?
ラベルを見るとリステリンと書いてある。

(2003.2.15)

長持に隠された恐ろしい秘密

私の田舎では、昔、「藤五事件」という出来事が少年たちの間でささやかれていた。
藤五というのは、今は駐車場になってしまい痕跡をとどめていないが、北関東初の本格的なデパートとされ、群馬県高崎市の商店街の中心部にそびえ立っていたのである。

「藤五事件」には地域や学年によっていろいろなバリエーションあるのだが、わたくしが中学生のときに同級生から聞いた話はこうである。

藤五デパートの便所で高校生男女が仲むつまじくしていると、とつぜん掃除人のおばさんがドアをあけた。驚いた女子生徒が膣痙攣をおこしてしまい、二人は重なったままの状態で担架に乗せられ、救急車で病院に運ばれたというのである。

ここまではありそうな話である。当時、性知識は貧弱であったが、性交中に女性が痙攣をおこして抜けなくなるという話は聞いたことがあった。「七つなかなかぬけなくて、八つやっぱりぬけなくて」という数え歌も知っていた。また犬が路上でそういう状態になったのも実見している。

問題はこの先の話である。いったんそういう状態になってしまうともう手のほどこしようがない。放っておけば2人とも死んでしまう。やむなく男子生徒のペニスを切断した。そこは急所であるから当然男子生徒は死んだ。女子生徒は助かったが、しばらくして自殺したというのである。

これはちょっと信じがたい。犬は水をかければ離れるではないか。どうして人間は切らなければならないのか。それにペニスを切ったからといって死ぬことはあるまいと反論が出た。しかしその同級生は説得力のある裏付けを提示したのである。

婚礼道具に長持というものがある。あれは何に使うか知っているか?表向きは衣装を入れるものとされているが、嫁入りのとき持っていく長持は実はからっぽなのだ。昔は新婚初夜に藤五事件のような悲劇がよく起った。そうなると医学が未発達の時代だからもうどうしようもない。重なったままの二人を長持に入れてこっそり運び出して埋めてしまうのだ。

なんと恐ろしい話だろう。晴やかな婚礼が一転して秘密の葬送と化してしまうのだ。
教室は静まり返っている。なぜこっそりと埋葬してしまうのか、どうしてそんなことが許されるのかと問う者はいない。みんなそれが非常におそろしい、いまわしい、しかししばしば起こる出来事で、けがれを恐れて秘密裏に行うその処理は地域社会の暗黙の了解事項となっており、だれもが、役人すら新婚夫妻がいなくなったわけを問うことはない。そういう慣習がずっと守られてきたのだと了解したのである。

長持歌というのがある。友人の結婚式のとき今時めずらしくこれを歌った人がいた。それを聞きながらふとこの話を思い出した。晴やかな婚礼の歌なのに妙にもの悲しいのは長持に隠された恐ろしい秘密、婚礼の夜に新婚生活の幸福を味わういとまもなく、無惨にも読経も焼香もなく密かに葬られた若い男女の悲しみが隠されているからではないか。そんな馬鹿な。しかしあの同級生の話はとても創作とは思えない。民俗学者の方、こんな話を聞いたことがおありでしょうか。

(2003.2.11)

まあ、コウガクのためってわけで、(漢字がわからん!後学?向学?好学?高額じゃないことは確か。実際高くなかったです。)そーゆうところに行くこともありますが、不注意だったというか、英語を読むのがおっくうだったので、よく確かめないで契約しちゃったんです。

で、1ヶ月契約のはずが、毎月クレジットカードから一定額が支払われているので調べたところ、自動更新なんですねえこれが、、、
その有料サイトってえのがちょっと覗いてみたけどぜーんぜん趣味が違うのでそれっきり行ってないんです。
わたしゃはっきりいって金銭にゃ無頓着ですが、理不尽な支出は慎まなきゃいかんっつうことで、解約のメールを書くことになったのですが、英作文なんて学生のとき以来やってないからすっかり忘れちゃってこまったなあ。

”あのぉ、やめたいんですけど。”

ここで、「米国人に対し日本男児として恥かしくないきちっとした文章を書かねばならぬ。」という悪魔のささやきがきこえてくるんです。
困ったもんです。
H系有料サイトを解約するのに民族の代表にならにゃならん義務はないわい!

”謹啓 うえぶますたあ殿
 余ハ貴さいとノ会員資格ヲ解除スルコトヲ欲スル者也。
 速ヤカニ会員名簿ヨリ余ノ氏名ヲ削除サレタシ。
 而シテ以後料金ヲ徴スルコト無カラムコトヲ請ヒ願ヒ奉リ候。
                         
                          敬具”

まあ、こんなもんかしらっと。

そしたら、通じたんですね。来ましたよ長文のメールが。
曰く、なぜ君は解約しようとするのか。君は大切な会員なのに。
安価でしかもこんなに充実したコンテンツを備えているのに。
なにか不満があるなら言ってくれ。要望に応えるから、、
といった文面が延々と書いてあるみたいですが英語なのでよくわかりません。
それに、気色悪いおばさんのでっかい写真が貼り付けてある。
どーりで読み出しに時間がかかったわけですよ。

”このセンスについてけないからやめるの”

って返事を書きたかったけど、そこはこらえて(文化の多様性は尊重しなければならぬというのは建前。実は作文力がない。)
解約フォームに事務的に所要事項を書いて送ったら、

”あなたは、無事解約されました。以後料金を徴収することはありません”

とゆう返事があったのでひと安心。良心的なところでよかったけど、これが悪質なところだと解約の通告をしてもなしのつぶてで延々と料金を引き落とすそうで、そーゆうところにひっかかると、カード会社に頼んで対抗措置を講じるしかないという話ですね。

まあ一件落着してよかったけど、例の解約完了通知には、
”またのお越をお待ちしてます。”とかいって前よりもっと気色悪い写真が貼ってありました。
しかも、送信時の手違いか同じものが4通。ううっ重い。

これはハードディスクの掃除をしていて見つけた文章です(1998年3月の日付があります)。
今は全くそーゆー所へは行ってません

(2003.2.10)

神楽坂雲如について
   
これは芸人の名前ではなく、フォークダンスの曲名である。
そんな曲は知らないというかもしれないが、小学生低学年の頃に確かにテレビで聞いたのである。

老人のフォークダンスクラブが出演していて、アナウンサーが「それでは皆さんに踊っていただきましょう。曲は『かぐらざかうんにょ』です。」と言ったのだ。妙な名前なので印象づけられて一度聞いただけで記憶した。
これは有名な曲らしく、その後あちこちで「かぐらざかうんにょ」の旋律を耳にし、そのたびに「かぐらざかうんにょ」とはどういう意味だろうかと考えたがわからない。かぐらざかは神楽坂でいいとして、うんにょとはなんだう。
運如とでも書くのだろうか、それとも雲如だろうか。 なんだか坊さんの名前みたいで変だ。そういえば神楽坂なんとかという芸者系歌手がいたっけ。フォークダンスの曲名に神楽坂というのはおかしい。

ずっとあとになってこれは全くの記憶違いであったことがわかったのだが、今でも時々思い出して苦笑することがある。
なにしろ、「かぐらざかうんにょ」の歌詞をつくってしまったのだから。
その一節を披露すると、

♪そら素敵でしょ、うんにょかぐらざか、ららかぐらざかうんにょはうんにょんにょ
♪ほら素敵でしょ、うんにょかぐらざか、ららかぐらざかうんにょはうんにょんにょ
(中略)
♪かぐらざかうんにょは、素敵なうんにょ 世界に輝くすばらしいうんにょ
♪かぐらざかうんにょは楽しいうんにょ 世界が認める美しいうんにょ、、、

ちなみに「かぐらざかうんにょ」の本当の曲名は「オクラホマミキサー」というらしい。

(2003.2.8)

ブロードバンドでない低速の通信回線をナロードバンドと呼ぶらしい。
本来ならナローバンドと呼ぶべきだろうが、ナローバンドでは語感がよくないのだろう。
ナロードとは民衆という意味のロシア語だそうだ。

♪民衆の回線ナロードバンドは安くてやりでがあるよ
♪安くともその陰に民衆の涙あり
♪去らば去れブロードバンド 我らはナロードバンドを愛す

実は世界史のテストで「ナロードニキ」を「ブロードニキ」と誤った苦い経験がある。
ナロードから英語のNarrowを連想し、さらにその反対語のBroadを連想してしまったのだ。

付記 実はわたしはADSLなのだ、、、反民衆だ 文句あるか

(2003.2.4)

ちょっと遅い話題ですが
祝新幹線開業八戸音頭というのを作りました。

♪はちのへ はちのへ ぷっぷっぷ
♪はちのへ はちのへ ぷっぷっぷ
♪蜂が屁をすりゃ ぷっぷっぷ
♪蜂が屁をすりゃ ぷっぷっぷ

まことにくだらない歌詞なので、即ボツにしました。

ところで某サイトで「蜂が屁」という地名を発見!
これには大爆笑。
本当にこんな地名があるのでしょうか?
念のために別のサイトで調べてみると、
「蜂が屁」ではなく「蜂ヶ尻」となっていました。
どんなプロセスで「尻」を「屁」と誤記するに至ったのでしょうか。

(03.1.28)

取調官「いいかげんで吐け」
容疑者「ふん」
取調官「強情な奴だ。よし、タケを呼べ」
タケ 「呼んだか」
容疑者「わわわ、お前はなんだ」
タケ 「うーっ、うーっ」
容疑者「く、くせえっ!来るな」
タケ 「はーっ、うえーっ」
容疑者「げええっ。た、たすけてくれえ!」
取調官「どうだ、言うか」
容疑者「言う、言う、何でも言うからたすけてくれえええ!!」
三日後、容疑者は死んだ。

(03.1.28)

お言葉 2002年

お言葉 1999〜2001年


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