Zゲージのレンガ橋レイアウト製作記(2)

線路と路盤が完成したところで地形と地面から順にシナリーを造っていきます。


◾️地形の構成

地形の起伏は発泡スチロール板を積み重ねて構成しています。
加工の際に削りくずが出て静電気でまとわり付くのが面倒なので、最近はスタイロフォームを使用される方が多いです。
しかし、軽さ、加工性、接着性は発泡スチロールの方が優れているようなのでで、今回も発泡スチロールを用いることにしました。
発泡スチロール板を積み重ねて接着してからカッターナイフで削り、おおまかに地形を形成します。
その後、ティッシュペーパーやキッチンペーパーを木工ボンド水(3〜5倍希釈)で貼り付けます。



ペーパーを貼ってから平筆でボンド水を塗るようにして貼り付けています。
ティッシュペーパーなどのシワが気になる場所は、この上から紙粘土や石塑粘土(何れも少量の木工ボンド水を混ぜたもの)を塗り付けるといいです。

このようにして、地形の形成を進めた様子が次のとおりです。
先に組み立てたストラクチャを仮配置しつつ、丘の形状を調整しつつ作業を進めます。







◾️水面と地面の表現

最初に、情景の色彩についてですが、頭の中の記憶にある色で構成すると、どうしてもオモチャっぽくなります。
これもステレオタイプというのでしょうか。
実際の情景を、遠景で自身の眼で見た色で着色します。
現実世界では、ブルーの水面は稀ですし、樹木の幹の色は茶色ではなく大半がグレーです。
乾いた地面は白っぽく、常緑樹の濃い緑の葉は、太陽に照らされて遠景では淡く見えます。




レンガ橋のレイアウトなので、レイアウトには湖の一部を作り込みます。
湖の水面は平面板で造り、深さは塗装で表現します。
最後に「グロスポリマメディウム」(リキテックス)を塗ってツヤを出します。



水面の色付けはアクリル絵具を用います。粘度の調整が容易で色に変化をつけやすいからです。
水面は先のイラストのように水色ではなくグリーン系に仕上げます。
タナーの「アクリルガッシュ」ジェットブラックとディープグリーンを混ぜ、水際はアクアグリーンを少量足します。
合板は、木目が目立ってしまうので、あらかじめとの粉やパテをすり込むか、地肌と同じようにティッシュなどを貼ります。
アクリル絵具を複数回厚塗りして木目を消してみようと試みましたが、やはり下処理したほうが良かったです。
塗装が乾いてから「グロスポリマメディウム」を筆塗りしツヤを出します。
同時に、小砂利をおいて水際の岩を表現します。小砂利は「グロスポリマメディウム」で強力に接着されます。


地面もこれまでと同様に、タミヤの水性アクリル塗料「フラットアース(XF-52)」、「デザートイエロー(XF-59)」、「バフ(XF-57)」「ミディアムグレー(XF-20)」などを調合して塗ります。
この分野では、フラットアースとミディアムグレーは最も活躍する色です。
塗装後は、コースターフやカラーパウダーをまいて地面を表現します。

水面と地面を造り、ストラクチャーや樹木を配置した様子が次のとおりです。




樹木も従来と同様、マメツゲの枝や、つまようじにフォーリッジクラスターを貼り付けたものです。
まだまだ完成とまでは行きませんが、ここまで来ると一段落です。




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