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ふりーはーとメールマガジン ==================================2002/09/22
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[ふりーはーとのメッセージ]

● ダイアル「S」を廻せ  

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 ヒッチコック監督の映画に「ダイアル『M』を廻せ(Dial "M" for muder)」があるが観てゐない。
 この題名をもじって「ダイアル『S』を廻せ(Dial "S" for SONNY)」というジャズのアルバムがある。
 ブルーノートというレーベルでリーダーがソニー・クラーク(ピアノ)である。

 ブルーノートなるレーベルは今やCDで簡単に入手可能だがその昔は他国でのプレスを許していなかったので,輸入原盤以外になくとても私のようなものが買える代物ではございませんでした。
 ブルーノートと言えば「ミb」「ソb」「シb」とおぼしめしの方もおられましょう,結構です,それも正解です。

 以前,電話のピポパ音はDTMF(Dual Tone Multiple Frequency:デュアルトーンマルチ周波数)と呼ばれる二つの音の組み合わせで数字を表すことを書いたが,少し詳しく説明する。
 低い方の音はそれぞれ697Hz,770Hz,852Hz,941Hzである。
 高い方の音は,1209Hz,1336Hz,1477Hz。
 この組み合わせだから4×3=12種類の符号を伝えることができる。
 数字は0から9で10種類,プッシュ式電話機にはあと「*」,「#」が付いている。
 (高音で1633Hzも使用可能で,あとの四種類「A」「B」「C」「D」に割り当て制御で使われることがある。)
 数字の「1」は697Hzと1209Hzの,「2」は697Hzと1336Hzの音の組み合わせと言った具合だ。

 映画やテレビでご覧になられたことがあると思うが,北米の電話機にはダイヤル部にアルファベットが振ってある。
 お手元に携帯電話があれば見て頂きたい,ほぼ似たようなものだ。
 「2」に「ABC」,3に「DEF」,4に「GHI」,5に「JKL」,6に「MNO」,7に「PRS」,8に「TUV」,9に「WXY」である。
 「Q」と「Z」は省かれている。
 従って冒頭のダイヤル「M」は「6」のことで,ダイヤル「S」は「7」にあたる。

 平均律の楽音で周波数の近いもの探すと697Hzに近い「ファ」の698.456Hzと1477Hzに近い「ファ#」の1479.976Hzがありました。
 この組み合わせは数字の「3」とアルファベットの「DEF」を表す音になります。

 くどくど,書いて申し訳ない。

 先のブルーノートレーベルのCDに話を戻す。
 ブルーノートはアルフレッド・ライオン(Alfred Lion)がプロデュースし,ルディ・ヴァン・ゲルダー(Rudy Van Gerder)が録音したいわゆるRVGサウンドと言うお約束なのです。
 で,このマスターテープからルディ・ヴァン・ゲルダー自身が今のデジタル技術でリマスターを施した言うのがCDの売りになっているのであります(おいおいRVGさんは七十歳代半ばの筈だが,耳は大丈夫かいって気にもなりますが)。
 しかし,安く買えば1400円代ですから,これはもう良い時代になったと言うほかなく,最近になって,ぼつぼつこれらの音源を買い集めておるのです。

 ところがです。このCDの中に例の電話のピポパと言うかDTMFにしか聞こえない音が頭から三十秒位のところに三連打で入ってゐるのです。
 最初「THE HARD BOP NO ROOM FOR SQUARES IV」と言うコンピレーションと言うかサンプル盤で聞いたので何かの手違いで入ったものと思っていました。
 その後,ちゃんとアルバムを買ったのですが,やはりこの音,入っているのであります。
 ルディ・ヴァン・ゲルダーがリマスターするときにお茶目で入れたのかなぁなどと思いを巡らしたがそんな莫迦な筈もないし,どうにもわからない。
 そこで,この部分をサンプリングして添付ファイルでネット送信し姪に音程を聞いて頂いた次第。
 「ファ」と「ラ」とのことであり,残念ながらDTMFには該当する音はなかった。

 小生としては「ダイヤル『S』」すなはち「7」(852Hz,1209Hz)であって欲しかった訳で,残念無念と云ったところ。

 ちなみにそのアルバムはブルノート1583番のトロンボーンのカーティス・フラーがリーダーをつとめたもので,ピアノは,やはりソニー・クラーク。

参考図書:「風雲ジャズ帖」ブルー・ノートの研究 山下洋輔著 徳間文庫
その他 :DTMFのトーン周波数や平均律の周波数はネット上で拾わせて頂いた

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後記:パソコンの一台が火を吹いた。とは,大袈裟。電源のケミコンがパンクしたらしく,シューッと白い煙を上げた。応急処置で電源のみ他から移植したが,やたらリセットがかかってどうにもならぬ。我が家で唯一のペンティアムIIIマシンだけに殺すわけには行かぬ。たまたま家に買い置きの古いマザーボードがあったので(どんな家じゃ)入れ替えた。未だ,やたらエラーは出るがリセットはかからなくなった。しばらく我慢。



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