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ふりーはーとメールマガジン ==================================2002/01/20
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[ふりーはーとのメッセージ]

● スピーカ

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 最近,ついついテレビジョンの音量を上げ過ぎてゐて家人から注意されることが多い。
 人の能力はあるときをピークに弱って行く。
 勿論努力により,ある程度,維持可能な能力もあるが,それとて次第に維持不能になる。

 小生,かなり強度の近視である。
 しかし,メガネを常用しだしたのは三十歳過ぎてからである。
 無線機の自作のために,細かいコイルの巻き直しをしたり,パソコンのダンプリストの入力(雑誌で提供されるプログラムの16進数の数字の羅列を何万個とキー入力した。)でガクンと視力を落とした。
 急に視力が落ちたので驚いて,眼科にかかったが「メガネをかけなさい」と言われた。
 当然である。
 今は,そのメガネを小さい文字を見る時は外す。
 曰く,老眼である。

 FHMM22号の「真空管」に書いたが音楽を聴くには自作の真空管式のアンプを用いる。
 このアンプ,電気的特性を測定器で計ればどんな具合であるかは知らぬ。
 なんとなく,音楽の雰囲気が漂うような気がして使っているだけだ。
 最新のオーディオ機器製品に接する機会がないしその手の雑誌も読まなくなったので不知であるが,我が家のシステムをひとまず紹介しておく。
 音楽と言ってもCDやLPで持っているのは,1950年代後期から60年代のジャズを少しだけだ。
 最近は,LPレコードに対応できるシステムをお持ちの方は少ないかもしれないが,プレーヤには少し思い入れがあって捨てられないでいる。
 プレーヤは,ターンテーブル(LPを乗せて一定速度で回転させる)とトーンアーム(弥次郎兵衛構造の棒でカートリッジを先に取り付ける)とカートリッジ(ピックアップとも言う。レコードの音溝をダイヤモンドの針でトレースしてその振動を電気信号に変換する)とそれらを取り付ける板(箱)から構成されている。
 今でも,スクラッチと称して,手でターンテーブルの回転を制動して新たな音を創造するレコードプレイには必須の機器である。
 昔,放送局でアルバイトをしていたころに,レコードの頭出しと言うのを見せて貰った。
 ターンテーブルを止めて,レコードの溝にピックアップを下ろす,手でターンテーブルを回して曲の頭の部分を探し,そこから更に1/3から1/2回転ターンテーブルを逆回転させて用意しておくのだ。
 アナウンサー(パーソナリティー)から,曲出しの合図があると,ターンテーブルのスイッチを入れる。
 こうすることにより曲紹介のあと間髪を入れず,音楽がスタートできる。
 これが,実に格好が良かった(今はCDだからスイッチに触れるだけで自由自在だが)。
 しかし,これをやるためには,ターンテーブルが動き始めて1/3から1/2回転する間に規定の回転速度に達する必要がある。
 普通の家庭で音楽を楽しむのに必要な機能ではないが,迷わずこれができるターンテーブル(DENON DP3000)を撰んだ。
 音質を重視した選択ではない。

 おっと,詳細を書いて行くと紙数(?)がとても足りないので端折(はしょ)る。

 音はスピーカが電気信号を物質の振動に変換し空気に伝えて初めて出て来る訳だから,その性能の如何が聴感上の優劣を決する。
 スピーカには,JBL(パラゴン等)=ジャズ,ALTEC(A7等)=劇場等の拡声器,TANNOY(オートグラフ等)=クラシックと言う不文律(?)があった。
 スピーカで困るのは,家庭に持ち込む際そのサイズに自ずと限界があるところである。
 迷ったあげく,小規模のスタジオのモニタースピーカとしての実績があるとの噂に釣られてALTECの某小型スピーカを求めた。
 30年近く使って来て,最近気が付いたのだがウーファ(低音部を受け持つ口径の大きいスピーカ)のコーン紙を外周で支えるウレタンフォームが随分朽ち,剥がれ落ちてしまっている。
 修理をすべきか,憧れのJBL(ジムラン)に買い換えるべきかと思案しないでもないが,何しろ鳴っているのだから…と,騙しながら使っている。
 音質への影響など今の小生の耳では,判る筈もない。

 G味康祐さんと言う文士がおられた。
 大変にオーディオに造詣が深く,その方面の著作もいくつもあり,楽しく読ませて頂いていた。
 「(言うまでもなく,音を聴くとき私は補聴器はつかわない)。(※)」とあったのには当時こそ苦笑を禁じ得なかったものだが,今となっては以て瞑すべしといったところか。


(注)※引用部分,初出は「天の声(西方の音)」新潮社刊であろうが,「オーディオ遍歴」新潮文庫に収められた時には削除されている。

参考図書等:
五味康祐音楽巡礼 五味康祐著 新潮文庫
五味康祐オーディオ遍歴 五味康祐著 新潮文庫
五味康祐オーディオ教室 五味康祐著 ごま書房 昭和51年初版(※)
いい音いい音楽 五味康祐著 読売新聞社
ジャズ喫茶「ベイシー」の選択  ぼくとジムランの酒とバラの日々 菅原昭二著 講談社(同文庫有)
失われた音を求めて「直熱管アンプ放浪記」 佐久間駿著 誠文堂新光社
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後記:以前は「コンピューター」と表記していたが,今は「コンピュータ」。したがって「スピーカ」と表記したが何だか音がのびなくて良い音がしない感じ。


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ウーファ(低音部を受け持つ口径の大きいスピーカ)のコーン紙を外周で支えるウレタンフォームが随分朽ち,
ひび割れてしまっている。剥がれ落ちるのも時間のもんだいか。修理をすべきか,憧れのJBL(ジムラン)に
買い換えるべきかと思案しないでもないが,何しろ鳴っているのだから…と,騙しながら使っている。


現用プレーヤ  トーンアームは木製(チーク材)


現用スピーカシステムのエンブレム部