- 自転車やオートバイでカーブを曲がるとき、車体は内側に傾きます。つまりバンクがかかるわけです。これはパラグライダーでも同じです。
- しかし自転車やオートバイとちょっと違うのは、空を飛んでいるということ。旋回中は遠心力がかかり、さらにその関連で飛行速度も増します。急旋回になるほどそれが顕著になり、しかも相当のバンクがかかってるわけですから、大袈裟な物言いをすれば”空気を切り裂いて”曲がってゆく感覚です。
- それに加えて普段は椅子に座ったような姿勢のため見にくい真下の景色も、旋回中は曲がってゆく側に傾くからよく見えます。はるか下に見える地面からの高度感、身を切る風から感じるスピードと加速感、バンクがかかったことによる水平感覚の微妙な乱れ、翼との一体感。私の場合はこんなときに、飛んでいるという実感を強く感じます。
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