空翔る翼に乗って

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PENTAX MZ-30, PENTAX FISH-EYE ZOOM 17-28mm
2004/12/11 FUJI RVP(Velvia)
- 冬晴れのこの日、初めてグライダー(セールプレーン)に体験搭乗する機会を得ました。もちろん、操縦は後席に座ったベテラン教官がしてくれるので、安心してグライダーの世界を楽しむことができます。タンデム(二人乗り)パラグライダーと同じく、このグライダーでも、パセンジャー(乗客)は前の席に座ります。見晴らし最高の特等席です。
- エンジンの付いていない「滑空機」ですから、離陸して所定の高度に達するまでは、軽飛行機に曳航してもらいます。上空で曳航索を切り離すと、それまで曳航索から伝わってきていた軽飛行機のエンジン振動音が消え、静かで爽快な風切り音へと変わります。
- この日乗せていただいたのは、ポーランドのPZL-スフィドニク社製PW-6Uという、練習用の二人乗りグライダー。全長7.85メートル・全幅16メートルのスマートな機体で、80km/h程度から160km/h以上の速度域で飛行できます。もっとも効率的に飛べるのは速度100km/h程度のときで、このときの滑空比は34もあるそうです。滑空比というのは、動力を持たない滑空機にとって最も重要な性能で、高度を1メートル失うあいだに、何メートル進むことができるかを表した数字です。パラグライダーの滑空比は高性能機でも7〜9程度ですが、練習用複座機とはいえ、さすが空気抵抗の低減などを極限まで追求したグライダーは違います。滑空比34ということは、たとえば高度が100メートルあれば、34×100メートル=3400メートル先まで飛んでゆけることを意味します。
- 少しだけ操縦させていただきましたが、右手で持つ操縦桿と足で踏むラダーに対する敏感な運動性、そして何よりも巡航速度100km/h以上の世界に、新鮮な感動を受けました。
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