空撮器具8(レンズ交換式デジカメ・斜め後方から撮影)


 ハンググライダーはジュラルミン製の骨組みで出来ていますから、カメラはどこでも装着可能と思えるかもしれません。しかし実際には簡単に装着できる場所は意外に少なく、苦労することが多いです。
 その中で、キールの後端はダブルサーフェス機でも露出しているため最もカメラをつけやすいうえ、パイロットと前方の景色が同時に写るため、静止画にも動画撮影に適した、定番とも言える場所です。


 しかし、毎回これでは変化に乏しい感じがします。後ろから撮影するにしても、もうちょっとカメラの場所を工夫できないか...

 そこで思いついたのが斜め後ろからの撮影です。
 廃バテンを利用して、キールから横にカメラを張り出させてやれば、何とかなりそうです。

 しかし、今回使用するのは魚眼レンズをつけたレンズ交換式デジカメ。それなりに重量があるので、バテンをただ横に出しただけでは垂れ下がってしまいます。
 もちろん常時だけではなく、テイクオフやランディングの衝撃が加わっても良いように作らなければなりません。

 そこでこの重さを、キングポストで支えることにしました。
 パラグライダー用の細めのラインを、キングポスト先端のリフレクスブライダル接続用のフックに付けます。そこから伸ばしたラインを、カメラ部に繋ぎます。

 キールから伸ばすバテン材は、写真のように2方向に配置してやります。横へ伸ばす一本だけだと、カメラ部を前方へと引っ張る力に耐えられない可能性があり、その補強のためです。

 これらのバテンはキールにベルクロを使って固定します。写真のように4cm程にカットした廃キールの内側に、半分にした丸ゴムを接着した固定器具を使います。
 長さが変えられるよう、バテン部には予めいくつか穴が開けてあり、このうち任意の穴に固定器具を3mmネジ+蝶ナットで固定します。

 カメラ側は10数cmの長さにカットした廃キールに固定します。これはパイプ取付用に使っている器具がそのまま使えるようにするためです。二本のバテンのどちらか片方は、角度が変わらないようにL字アングル材を使って固定します。


 静止画の場合カメラのシャッターは、無線リモコンを使います。
 水平出しが少々面倒ですが、うまく撮れれば冒頭の写真のように、真後ろからの撮影とは少し違う雰囲気で撮れるはずです。
 ちなみに実際にこれで飛んでみた感じですが、操縦性に与える影響はほとんど感じないものの、見た目の空気抵抗の大きさが気になります。速度を出して飛んだわけではないのですが、何となく機体の浮きが悪いような...
 できれば、もう少しコンパクトにまとめたいところです。





田んぼの上を通り越して無事LDZに届くか!? という緊迫感が伝わってくるカメラアングルではないでしょうか? (^^;;



ページ最終更新:2012/9

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