日本から南へ約2400km、マリアナ諸島にあるサイパンは常夏の島。平均気温の変化が年間を通してほとんどなく、そのかわり雨季と乾季があるだけだ。日本からは直行便で3時間程で行けることもあって、グアムと並んで人気が高い。
ショッピングの他にもいろいろな観光があるが、一番メジャーなのはやはりマリンスポーツ関係だ。ほとんどのホテルは海岸沿いにあり、ビーチを持っている。ここで海水浴をしたりシュノーケリングをしたりカヤックに乗ったりして過ごせるわけだ。もちろんスキューバダイビングもできる。きれいな海で、日本では味わえないような素晴らしい体験ができるダイビングスポットも沢山あるらしい。それに私のようにライセンスを持ってない人も、浅い海をインストラクターと一緒に潜る体験ダイビングができるので、その楽しみの一部を味わうことだってできる。
スカイダイビング、この言葉を聞いたことがある人、またはテレビ等で見たことがある人はかなりいるのではないだろうか。 以前バンジージャンプで懲りた私も、これはやってみたいと常々思っていた。
そのとても恐そうな、いや面白そうなスポーツがここサイパンでも楽しめるとあっては、挑戦してみない手はない。オプショナルツアーとしては約240ドルと多少値は張るが、それだけの価値はありそうだ。(この時1ドル=約130円)
蒸し暑い東京を飛び出し飛行機で約3時間、サイパンに到着する。空港の外に出てみると…さすが常夏の島、かなり暑い。そのうえ雨季なので湿度も日本以上にありそうだ。
今回のツアーではお金をできるだけ節約するため、ホテルでの朝・夕食は含まれていない。ホテルの食事は高い。いきなり余談だが、以前 東京のとある高級ホテルに泊まった時、部屋の冷蔵庫にあるビールのしかも小ビン(初めて見た)が1500円もするのに仰天したことがあった。そこではレストランの食事も同じように、1週間は暮らせるような値段だった。(まあ、本来はこの値段を「高い」とは思わない人が泊まる場所なんだろうけど。)
実は私、この海外のスーパーマーケットでの買い物というのがたまらなく好きなのだ。現地の生活や食習慣に触れることができるし、なにより日本には無いような珍しいもの・力の抜けるようなものをゲットできたりするからだ。
牛乳やコーンフレーク、缶詰などお手軽な物を選んでカゴに入れる。
送迎の車に乗り、空港へと向かう。我々がスカイダイビングのために乗る飛行機も、国際線旅客機の発着するこの空港から離陸する。
今回のスカイダイビングに挑戦する物好きは私と、女性が3人だ。この4人でまず手続きを行なう。主に免責事項を了承する書類へのサイン等の記入をする。要旨は「ケガ・死亡するような事態があっても、訴えたりしません。」といった、どの体験スポーツをやる時にもおなじみのやつだ。しかしひとつ違う点があった。この書類がひたすら厚いというか多いのだ。当然サインをする個所もいっぱいあって、ありとあらゆる免責事項が書かれている。
書き終えると、次に受付のお姉さん(日本人)から簡単な説明と注意事項を教えてもらう。飛行機の種類と乗り方、内部では立たない、暴れない(当たり前だ)といった基本的なことから、イグジット(飛行機から飛び降りる動作のことを言う)から最後にランディング(着地)にいたるまでの一連の動作についての説明を受ける。
落下中は手足を広げ、それに当たる風というか空気の抵抗をうまく制御して姿勢をコントロールする。後日、本を見てそのやりかたを調べてみた。(経験者が見るとちょっと違う点があるかも知れないけど、ご了承下さい) この姿勢から腕を縮め脚をさらに伸ばせば、脚に当たる空気抵抗の方が大きいため姿勢は頭を下にして傾き、前進する。この逆、つまり腕を伸ばし脚を縮めればバックできる。同じ理屈で左右への移動や回転、そして宙返り(前転)等も可能だ。ベテランになるとこの落下しながらの姿勢制御は自由自在にできるようで、何人かで手をつないでフォーメーションを作ったりする。パラシュートを開くまでの数10秒間に、しかも時速200km/hで落下しながらこういうことをやるのだからすごい。 もちろん、タンデムジャンプをやる我々はそんな難しい動作をマスターする必要はなく、ただ事前の指示に従ってればいいだけだ。操作はすべてインストラクターがやってくれるので心配する必要はないのだ。
|
ページ最終更新:1998/4
もどる 次へ