18話でこの『冬隣』は完結です。
一度、書き終えた後で、書き加え、それが余計なものかもしれないと思いつつも、そのままなところとかあります。
この話には実在の人物が多く出てきますが、最初にお断りしたとおり、陬生のオリジナルな設定で書いています。
双子というのが陬生は好きで、よく話に登場させるのですが、実際に陬生の回りにはいません。
そして、この『冬隣』での、宮と唐、果たして書き分けが出来ているのかどうか、怪しいです。
陬生としては、書き分けをしているつもりだったのですが。
幕末は好きです。
何本か、その時代を書きましたが、他の話は12代将軍家慶の時代。
本当に幕末の頃の話を書いたのは、これだけでした。
親子−和宮に、内親王の宣下が下ったのは、誕生してずいぶん経ってから、と言うことを知り、そして、親子と家茂が同い年であり、彼らが仲睦まじかったと言うことを知り、親子が徳川家存続のために力を尽くしたと言うことを知り、彼女のことを題材にしてみたいと思いました。
ただ、親子を題材にした話など、それこそ数多くあり、実在の彼女を調べたとしても、きっと同じような話しか書けないだろう、ならば、全く違った物語を書いてみよう、と思って登場させたのが、唐宮という、親子の双子の兄です。
女性を主人公にした話を書いたことがない、というのも、彼らを出した理由の一つ。
冬隣の主人公は、もちろん、宮のつもりです。
宮が死んだ時には、自分が書いているにも関わらず、涙を零してしまいました。
最初から、彼は死ぬ予定だったのですが、いざ、その場面になったら、どうにかして生かす方法はないだろうか、と何度逡巡したでしょうか。
まだまだ、書き切れていないところが多く、読んでいただいた方々に、「読んで良かった」と思っていただけるものになっているかどうか、怪しいものですが、ともかくも、こうして、完結することが出来ました。
感想などありましたら、ぜひ、お聞かせくださいませ。