フジTV系 水曜ドラマ 『世界で一番パパが好き』 〜たみの日記帳〜 |
第1話 『二人は一緒に暮らせるか』
○月○日 _今日、ママが死んでしまった。一年間ずっと看病してきたのに、もうだめだった。あたしがママを見取った後、病室から出てきたら、善三が立っていた。「絶対に伝えないで!」と言ったのに、善三はそこに立っていた。ホント、人生もっとも悲しい日に、なんであんなのに出会わなくちゃいけないんだろ? 所長さんに、おばさんが連絡したんだろうな・・・、多分。 ○月○日 _実は、今日ママの葬式なんだけど、あたしは善三に絶対に会いたくないから、健太んとこ行って勉強してた。それで、「一人だから自由じゃない!」って健太に言われたけど、事情はそう簡単じゃないんだよね。 ○月○日 _所長さんに呼び出されて、今後どうするか?って話聞かれた。聞かれても貯金は底をついてるし、自分が働くしかお金のあてはないし・・・。夢だった医者への夢あきらめなくちゃいけないのかなぁ?家を引き払う時、敷金返ってこないのは、痛かったな。必要なものをバッグに詰めてた時、かかと落としやって憂さ晴らしするしかなかったなぁ。だけど、ママとの写真持って行かなかったのは、もう一人ぼっちだから・・・。携帯の留守電に、善三のメッセージ入ってた。なにさ、父親ぶってさ・・・・!今までどうしてたんだよ! ○月○日 _お金のあてなかったから、手切れ金もらいに善三の所行ってみた。ま、アパートの敷金くらいでよかったんだけどね。行ってみたら、あいつ、なんだよ!自分がママとあたしを捨てて行ったのに、今さら父親ぶってさ・・・、おまけに欲しかった金額出せないなんて!嫌になったから、お金持って行き忘れて、出ていっちゃった。他に住む場所・お金のあてがなくて・・・公園で涙が出そうで、我慢してたら、善三が携帯とお金持ってきた。「大学にも行かせてやる、一緒に住もう」・・・とかカッコいいこと言っちゃってさ! ま、今まで父親らしいことしてくれなかったし、ちょっといいかなぁ・・・と思ったけど、好きな女作って。あたしとママを捨てた「サイテーの男」なんか、信用できない・・・・・。 |
第2話『父は娘を助け出せるか』
○月○日 _結局、善三んとこへ住み着くことになったけど、朝っぱらからなにぃ〜っ!暑くなったなぁとか、色々とうるさいんだよね。それで出勤しかけで、小遣いどうなんだ?とか聞くんだからぁ・・・・。あたしは善三を父親だとは思ってない。要はスポンサーで、月10万円養育費払ってくれたらいいの! _賢太んちで勉強して、家に帰ってきたら、福岡さんにはあいさつしたけど、善三とは話したくないんだよね。10時に帰ってきたぐらいで、ぐちゃぐちゃ言わないでよ。父親ズラすんなよっ!あたし思わず、「父親じゃないですよね。・・・やっぱり無理みたいですね。引越します」って言ったよ。で、出ていっちゃった。 ○月○日 _「やっぱり、捨てられない」と思って、ママの写真を取りに、前住んでいた家に賢太と一緒に入ったら、家主に見つかって警察に補導されてしまった。警察署で、身柄引き取りで佳代さんは刑事に泣かされる、福岡さんは、父親じゃなくて・・・婚約者??って言ってたけど、刑事にすごまれて引っ込んで来る・・・。やっぱりあたしは、身寄りのない一人ぼっちだったと、言うことだったんだよね。善三は、やっぱり「父親じゃない」から、頼りたくないし・・・。刑事には「親はいないんです」って言ったけど、このオッサン、自分の娘の話してる時って、結構喜んでる顔してたな・・・。 _夕方になって、所長さんがやってきて、連れ戻そうとしてくれて、「一緒に暮らさない?」って言ってくれた。刑事さん「縁を切った父親に説教してやる!」って、抵抗してた。でも、あたし、自分一人で生きて行かなくてはならないから、 そうしてたら、善三がなだれ込んできて、あたしを連れ出してくれたけど、あたし、あーいう強引なのキライ!痛かったんだからもう! 「一緒に住むんや!」って言った時、思わず「いややっ!」って大阪弁出たけど、結局善三の家に来てしまった。家の机の上には、ママの写真、善三のシャツはすりむいたみたいにちぎれてた。え、もしかして・・・・? |